
22年卒の学生にとって、新型コロナウイルスが猛威を振るった2021年は受難の年となった。長期化するコロナ禍により、就職活動における専攻スケジュールの変更やオンライン化、または内定取り消しなど、様々な影響を受けることになった。
こういった背景からJob総研ではこのほど、2022年卒業の学生男女341人を対象に、就職活動の現状や、コロナ禍の影響とその内容及び、オンライン化する就職活動の賛否やその理由などを調べた「22年卒 就活実態調査」を実施した。
22年卒学生の就活状況
22年卒の就職活動状況について、全体の93.3%が「終了している」と回答し、6.7%が「継続中」と回答した。また、就職活動にかかった期間については、「1ヶ月未満」が2.9%、「1ヶ月〜3ヶ月」が17.0%、「4ヶ月〜6ヶ月」が25.2%、「7ヶ月〜9ヶ月」が17.6%、「10ヶ月〜12ヶ月」が20.8%、「12ヶ月以上」が16.4%となり、全体の45.1%が半年以内に就活を終えていたことがわかった。
内定が出た社数については、「1社」が23.2%、「2社」が23.5%、「3社」が19.9%、「4社」が9.7%、「5社以上」が18.8%になり、全体で「3社以内の内定」が71.6%という回答結果になった。
コロナ禍による就活への影響
22年卒の就職活動におけるコロナ禍の影響については、全体の89.1%が「影響があった」と回答し。「影響はなかった」は10.9%という回答になった。
影響した内容については「選考がオンラインになった」が87.5%と最多回答で、「選考が延期・中止になった」が8.3%、「内定が取り消しになった」が1.9%の回答結果になった。
就活オンライン化についての賛否
就職活動のオンライン化についての賛否では「賛成」が60.4%、「やや賛成」が32.6%で、合算した93.0%が賛成派に回答した。賛成の理由については「移動費などの交通費が浮くから」が93.1%、「同日に多数の選考を受けられるから」が70.8%、「対面よりも緊張しないで面接に挑める」30.7%が上位3つの回答結果になった。
その他回答では「服装や化粧を簡易的にできるから」が30.4%、「エントリーシートの提出が楽だから」が30.4%、「面接でメモ書きなどを参考にできるから」が27.3%という回答結果になった。
就活オンライン化についての考え
就活のオンライン化に対する考えについては、「全工程オンラインにしてほしい」が40.5%に対し、「最終面接は対面にしてほしい」が46.3%、「2次面接以降は対面にしてほしい」が10.3%、「1次面接以降は対面にしてほしい」が1.2%になり、選考の工程で対面を入れたハイブリッド型を希望する回答が全体の57.8%の結果になった。また「全工程で対面にしてほしい」は1.8%と最も少ない回答になった。
23年卒学生に向けたコメント
全体的にコロナ禍における就活に対する懸念点や注意すべき点などのコメントが目立ったが、中にはコロナ禍の就活での利点に目を向けてほしいなどポジティブなコメントも多数見られた。また、オンラインが主流となったことで、地方企業へのエントリーに視野を広げることを勧めるコメントも見られた。
・選考が早期化しているので早めに行動することが大切だと思いました
・コロナの及ぼす悪影響ばかりに目を向けるのではなく、交通費が浮くことや、多数の企業のイン
ターンに気軽に参加できるといった、良い面にも目を向けてみてください
・オンラインだからこそ地方の企業にも挑戦することが出来たので視野を広げてみてください
調査まとめ
今回実施した「22年卒 就活実態調査」では、2022年2月現在9割が就職活動を終了し、そのうち8割が就職活動を1年以内に終えていて、7割が3社以内の内定が出たことがわかった。
またコロナ禍による就職活動への影響については、9割が「影響を感じた」と回答し、オンラインでの選考が主体になっていたということが明らかになった。このことからコロナ禍を機に就職活動のオンライン化が一層進み、今後においてもオンライン主体の選考になっていくことが予測できる。
このことについての賛否では9割が「賛成派」を回答しているが、就職活動の「全工程でのオンライン化」については反対の声が多くみられた。今後の就職活動においては時代に即したより良い採用を行うため、オンラインと対面のハイブリッド型などが増えることが予測できる調査結果になった。
<調査概要>
調査対象者 :全国 / 男女 /
調査条件 :2022年卒業の学生
調査期間 :2022年2月2日~2月8日
サンプル数 :341人
調査方法 :インターネット調査
出典元:株式会社ライボ
構成/こじへい
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