
ツクルバ「中古マンションの売却に関する意識調査」
コロナ禍において需供バランスが崩れたことを主要因として、中古住宅の在庫不足と価格高騰が昨年より続いている。
そんな中、ツクルバは、中古マンションの売却・取得に関する生活者の考えやニーズを把握するため、今後1年以内のマンション売却検討者203名と過去5年以内のマンション売却経験者221名を対象に、中古マンションの売却に関する意識調査を2022年1月に行なった。
①【売却経験者】「売却活動が大変だった」と答えた人が約8割(77.8%)、大変だった理由TOPは、「本当に買い手がいるか分からなかった」(51.1%)
②【売却経験者】売却活動の中で嬉しかったこと(価格を除く)TOP3は、「良い人に購入してもらえた」(42.5%)、「購入者が家を気に入ってくれた」(38.5%)、「内見の依頼がたくさん来た(家が人気だった)」(33.9%)
③【売却希望者】「自分の家が値上がりしていると確認している・感じている」が8割以上で(81.8%)、「今が売り時だと思う」とポジティブに捉える人が8割を超える(83.2%)
④【売却希望者】売却活動に踏み出すことに不安を感じている人も7割を超える(77.4%)。不安な理由のTOPは、「買い手が見つかるか分からないこと」(47.8%)
⑤【売却希望者】値上がり以外の売却のきっかけは、「コロナで住環境に求めるものが変化」が最多の37.9%
⑥【売却希望者】今後のコロナの流行が「売却活動に影響を与える」という回答が79.3%。具体的には、「内見を減らしたい」(64.6%)、「面談はできるだけオンライン」(36.0%)
⑦【売却希望者】5年以内のマンション売却希望者が25~29歳で50%以上、30~39歳で20%を超え、年齢が若い人ほど持ち家マンションの売却意向が高い傾向に。
調査結果の考察
「買主が見えない」ことがマンション売却の「不安」や「大変さ」の大きな要因である一方、買主からの反応や買主との交流がマンション売却の喜びにもなっている
マンション売却について、売却経験者で「大変だった」、売却希望者で「不安」と回答する人がそれぞれ7~8割に上り、不動産の売却活動に「不安」「大変さ」がつきまとう現状がよく分かる。
特に、「本当に買い手がいるか分からなかった」(51.1%)、不安の理由として「買い手が見つかるか分からない」(47.8%)など、買い手の存在が見えないことがその要因の1つとなっているようだ。
一方で、売却活動で嬉しさを感じることの多くは、買主の反応や交流によるもの。「不安」「大変さ」を軽減し、活動に踏み出すハードルを下げるために、「買い手の存在が見える」「買い手からのフィードバックがある」ことがポイントになりそうだ。
コロナウイルス流行の影響は引き続きあり。売却活動にも適切な配慮が求められている
売却希望者において、「コロナで住環境に求めるものが変化」を売却のきっかけとして挙げる人が、37.9%と最多(価格高騰起因を除く)となった。
2022年もコロナウイルスの流行が続く中、コロナによる生活の変化をきっかけに住まいを変える傾向は今後も続きそう。
また、8割程度(79.3%)が売却活動自体もコロナの影響を受けると回答し、特に「内見回数を減らしたい」「面談はオンラインで済ませたい」という意向が高く見られる。
引き続き、感染症対策も踏まえ、時代に合った適切なサービスや配慮が求められている。
売却意向は若い人ほど高い傾向に。「住み替え」は今後もっと広がっていく可能性がある
一都三県でマンションを所有する人に聞いた調査結果を分析すると、25~29歳の50%以上、30~39歳の20%以上が5年以内の売却を検討しており、年代が若いほど売却の意向が高いことが確認できた。
住宅の購入が「一生もの」「終の棲家」と言われた時代から、若い世代においては住み替えを前提とした住宅選びへと価値観が変わりつつあり、住まいを購入して売却をしてまた購入する「住み替え」も増えていくことが予想される。
■調査概要
調査方法: web調査
調査実施日: 2022年1月7日~21日
調査主体: 株式会社ツクルバ
<調査① 売却経験者>
調査対象:一都三県在住、25~59歳、過去5年以内に自身か配偶者/パートナーが所有し、実際に生活していたマンションの売却経験がある人(買取による売却は除き、不動産仲介による売却のみ)
有効サンプル数:221名(WB処理なし)
<調査② 売却希望者>
調査対象:一都三県在住、25~59歳、自身か配偶者/パートナーが所有し、自身が現在生活をしているマンションを今後1年以内に売却する希望がある人
有効サンプル数:203名(WB処理なし)
構成/DIME編集部
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