
政府主導によるキャッシュレス化推進や新型コロナウイルスの影響による意識変化に伴い、利⽤者が拡⼤したキャッシュレス決済サービス。電⼦マネーやコード決済などのサービス拡⼤とともに、チャージ連携やタッチ決済など利便性の高いクレジットカードや、セキュリティ⾯を強化したクレジットカードが台頭している。
“⾒えない満⾜を可視化する”をコンセプトに、第三者の⽴場で顧客満⾜度調査を実施するoricon MEではこのほど、2015年以来7年ぶりの発表となる『クレジットカード』について満⾜度調査を実施。結果は【楽天カード】が最も満⾜度の高い評価を獲得した。その他の結果は以下の通り。
※総合得点は評価項目に利⽤者ニーズに基づく重要度の掛け合わせ、他者推奨得点を加味して算出している。
総合1位は【楽天カード】「申込みのしやすさ」「アプリ・サイトの使いやすさ」「ポイント・マイルの充実さ」の3項目でも1位に
本⼈名義の個⼈向けクレジットカードを、1ヶ⽉に1回以上利⽤している全国の18〜79歳までの利⽤者12,030⼈を対象とした『クレジットカード』の満⾜度調査。今回の調査結果では、【楽天カード】が、総合1位を獲得した。
評価項目別ランキングでは、「申込みのしやすさ」「アプリ・サイトの使いやすさ」「ポイント・マイルの充実さ」の3項目で1位に。また部門別ランキングでは、属性別「主婦・主夫」で【楽天PINKカード】と【楽天カード】が、同じく属性別「シニア」で【楽天ゴールドカード】と【楽天カード】が、それぞれ1位、2位を独占している。
〜【楽天カード】について、実際の利⽤者コメント〜
「ポイントがザクザク貯まるのが良い(10代・⼥性)」
「年会費無料なところ、楽天ペイやラクマと連携しているから便利(40代・⼥性)」
「ポイント還元率が⾼い。少額決済でも利⽤情報がメールで届くので安⼼(40代・⼥性)」
「現⾦払いでもカードを提⽰すればポイントが貯まる店舗が多いのでポイントが貯まりやすいと感じる(60代・⼥性)」
評価項目別TOPICS
■【エポスカード】が評価項目別「コストパフォーマンス」で1位に
つづいて、総合2位の【エポスカード】は、評価項目別「コストパフォーマンス」で1位に。実際の利⽤者からは「プラチナランクの割に年会費が安い。ポイントを貯まりやすくするための提携サイトが多い(20代・⼥性)」「年会費が安い(40代・⼥性)」といった声があった。
■【dカード】が評価項目別「キャッシュレス決済の利便性」で1位に
総合4位の【dカード】は、評価項目別「キャッシュレス決済の利便性」で1位に。実際の利⽤者からは、「ドコモユーザーなのでポイントが貯まりやすい。d払いと共に使うとさらにポイントが貯まりやすく使いやすい(20代・⼥性)」「iDやd払いなどのサービスとの連携、ポイント還元率の⾼さ、年間利⽤額に応じた優待が非常に優れている(30代・男性)」という声が⾒受けられた。
■【アメリカン・エキスプレス・カード】がセキュリティ面の充実さで1位に
総合6位の【アメリカン・エキスプレス・カード】は、評価項目別「セキュリティ・サポートの充実さ」で1位の評価を得ている。実際の利⽤者からも「信⽤⼒の⾼さ、優れたセキュリティ対策が良い(50代・男性)」といった声が寄せられている。
部門別TOPICS
■【JALカード CLUB-Aゴールドカード】が種類別「ゴールドカード」で1位に
総合5位の【JALカード】は、評価項目別「⽀払い⽅法の充実さ」「付帯サービスの魅⼒」で1位に。また部門別ランキングでは、種類別「ゴールドカード」において【JALカード CLUB-Aゴールドカード】が1位となった。実際の利⽤者からは、良かった点として「何処でも使えてマイルが貯まりやすい(50代・男性)」といった声が⾒受けられた。
■【三井住友カード(NL)】が種類別「年会費無料カード」で1位に
そのほか部門別ランキングでは、種類別「年会費無料カード」で【三井住友カード(NL※)】が1位に。実際の利⽤者からは、良かった点として「タッチ決済で素早く会計ができる(20代・男性)」「ナンバーレスで他⼈に番号をみられる⼼配もなく安⼼(30代・男性)」「コンビニやマクドナルドだと5%還元なのが嬉しい(30代・⼥性)」といった声が寄せられている。 ※ナンバーレスの略
■【ビックカメラSuicaカード】が種類別「一般カード」で1位に
また【ビックカメラSuicaカード】が、種類別「⼀般カード」で1位を獲得。実際の利⽤者からは、良かった点として「Suicaチャージでの還元率が1.5%あるところ(30代・男性)」「JREポイントとビックポイントが両⽅貯まる(40代・男性)」「年1回利⽤すれば年会費実質無料(50代・男性)」といった点が挙げられている。
クレジットカード利⽤動向・意識調査
■利⽤者が不安なことは「カード番号や個人情報等の漏えい」が最多66.5%
コロナ禍で非接触決済サービスとの連携も増え、さらに利⽤機会が増している『クレジットカード』。利⽤者の銀⾏⼝座に紐付くサービスとして、セキュリティ⾯をはじめ「クレジットカードで不安なこと」(複数回答)を今回の調査対象者12,030⼈に聴取したところ、「カード番号や個⼈情報等の漏えい(66.5%)」が最も多く、次いで「紛失・盗難による不正利⽤」(64.3%)が続き、上位2項目ともに60%以上の回答となった。
■新形態”ナンバーレスカード”認知率は35.3% 今後「切り替えたい」40.1%
現在、カード番号(券番)の盗み⾒や、紛失時の悪⽤回避など、セキュリティの観点から券⾯にカード番号・有効期限・セキュリティコードが表記されない「ナンバーレスカード」が新形態のクレジットカードとして登場している(カード機能として国際ブランド名・ICチップ・磁気ストライプはあるが、券番・有効期限・セキュリティコードの記載はなく、すべてスマートフォンのアプリ上で確認・管理が可能)。
そこで今回の調査対象者に「券番やセキュリティコードの記載のない、ナンバーレスカードを知っているか」聴取したところ、35.3%が「知っている」と回答。現状の認知は3割を上回った(2021年10⽉調査時点)。
続いて、「今後、新たにクレジットカードを作成する場合、従来のカードとナンバーレスカードどちらを選ぶか」(単⼀回答)を聴取したところ、「ナンバーレスカード」と回答した⼈の割合は40.4%に上った。
また、「ナンバーレスカードへの切り替え意向」を聴取したところ、「現在利⽤しているカードでナンバーレスカードが出たら切り替えたい(37.7%)」と「現在利⽤しているカードを解約、もしくは別途新規申込みでナンバーレスカードに切り替えたい(2.4%)」をあわせて「切り替えたい」の合計は40.1%となった。
現状ナンバーレスカードの提供を開始している会社はまだ限定的だが、新規申込キャンぺーンではポイントキャンペーン等が実施されることもあり、今後も各社から登場するナンバーレスカードへの注目は続きそうだ。
出典元:株式会社 oricon ME
2022年 オリコン顧客満⾜度調査 クレジットカードランキング
構成/こじへい