
40.8%が性別の差による偏見を受けたことが「ある」
「ジェンダーバイアス」とは、“男らしさ”や“女らしさ”など男女の役割について固定的な観念を持つことで、近年ではこのようなジェンダーバイアスをなくそうという動きが強まっている。
そこで日本トレンドリサーチは、全国の20代以下~60代以上の男女100名ずつ、計500名を対象に「ジェンダーバイアス(性的偏見)」に関するアンケートを実施した。
あなたは、他の人からジェンダーバイアス(性的偏見)を受けたことはありますか?
まずは、サンリオの人気キャラクター商品の発売中止について、どのように感じるか聞いた。
78.8%と、約8割の方が「発売中止まではしなくてよいと思う」と回答した。一方で、「発売中止は当たり前だと思う」という方も6.6%いた。
この回答を年代別に集計した結果、以下のようになった。
どの年代でも「発売中止まではしなくてよいと思う」と感じている方が多いようだ。世代による考え方の違いは、今回の結果を見る限りあまりないのかもしれない。
今回発売中止となったサンリオの商品については、多くの方から「そこまで差別的な文言だと思わない」「気にしすぎ」という意見があった。
一方で、やはり「ジェンダーバイアスを助長する」と感じた方もいるようだ。
「子供たちに批判的な言葉を教えたくない」という意見もあった。
40.8%が、他の人からジェンダーバイアス(性的偏見)を受けたことが「ある」
続いて、他の人からジェンダーバイアス(性的偏見)と受け取れるような発言をされたことがあるかについて聞いた。
「言われたことはない」は59.2%で、その他の40.8%の方は他の人からジェンダーバイアス(性的偏見)を受けたことがあるようだ。
その中で最も多かったのは、「異性・同性両方に言われた」で25.0%。では、反対に他人にジェンダーバイアス(性的偏見)と受け取られる発言をしたことがあるかについて聞いた。
71.6%の方が「言ったことはない」と回答した。一方で、その他の28.4%の方は他の人にジェンダーバイアス(性的偏見)と受け取られる発言をしたことがあるようだ。
その中で最も多かったのは「異性に言った」で、12.2%。また、「言ったことはあると思うが覚えていない」という意見も複数あり、無意識に言ってしまっている方も多いのかもしれない。
続いて、ジェンダーバイアス(性的偏見)に関する考え方について聞いた。
「特に気にすることはない」という方が35.0%で最も多いようだ。また、「ある程度は仕方がない」と感じている方は34.6%、「なくしていくべき」は30.4%だった。
71.6%が、“過去の作品”についてはジェンダーバイアスに関して配慮した対応が「不要」だと感じている
今回は、20年前のキャラクターのグッズ化が問題となったが、昔(特に昭和以前)の作品ではジェンダーバイアスのかかっていることが当たり前の社会が描かれている場合も多くある。
今後は“過去の作品”に対しても、ジェンダーバイアスに関して配慮した対応が必要になると思うかについて聞いた。
71.6%と多くの方が「思わない」と回答した。過去の作品についてはジェンダーバイアスに関して配慮した対応が不要だと感じている方が多いようだ。
一方で、28.4%の方は過去の作品にも配慮が必要だと「思う」と回答していた。
「ジェンダーバイアス(性的偏見)に関するアンケート」調査概要
調査期間:2022年1月25日~2月1日
集計対象人数:500名(20代以下・30代・40代・50代・60代以上の各年代100名ずつ)
調査対象者:男女
https://trend-research.jp/12377/
構成/ino.