小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

元サッカー日本代表・鈴木啓太さんに学ぶ「聞く技術」【後編】

2022.02.16

■連載/あるあるビジネス処方箋

前編はこちら

今回と次回では、プロサッカー浦和レッズでスター選手として活躍し、日本代表にも選ばれた鈴木啓太さんを取材した。現在は研究開発型のベンチャー・AuB(オーブ)株式会社の代表取締役としてサプリメントの製造販売を手掛ける。

テーマは、聞く技術。ビジネスでは上司や部下とのやりとり、顧客との商談、外部スタッフとの打ち合わせなど、相手に自分が知りたいことを聞く機会は多い。だが、これは相当に難しい。いかに聞きたいことを聞き出すか、そのノウハウなどを伺った。

鈴木さんは2020年11月に自身のYouTubeチャンネルを開設し、登録者数は12,2万人(2022年2月5日現在)。YouTubeチャンネルが多数ある中、開設1年数か月で登録者数がこれほどに多いのは少ない。現在までに95本程をアップロード。再生回数は30~60万が多い。

鈴木啓太 / Keita Suzuki - YouTube

対談形式がメインで、鈴木さんがホスト(司会)、サッカーの元選手などがゲスト。例えば、川淵三郎さん(Jリーグの初代チェアマンで、現在は日本サッカー協会の相談役)にリーダーの資質について伺った。中村憲剛さん(元日本代表、川崎フロンターレ)には、理想の監督像をテーマに聞いた。最近では三都主アレサンドロさんや中村俊輔さん、阿部勇樹さんなどが登場している。

鈴木さんは、テレビ番組の「徹子の部屋」(テレビ朝日)を意識しているようだ。サッカーファンはもちろん、経営者や会社員も満足できる内容を目指しているという。「収録の際、まずは自分が聞きたいことをお聞きする。聞き役に徹して、ゲストの持ち味を引き出したい。視聴者の方にもそんなやりとりを楽しんでいただきたい」と話す。

鈴木さんの「聞く技術」とは…。

鈴木啓太 (すずき けいた)
1981年、静岡市生まれ。中学は東海大一中に在籍し、全国中学校サッカー大会で優勝。東海大翔洋高校卒業と同時に、2000年、Jリーグ浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)に加入。ポジションはMF。2006年~2008年は日本代表となり、唯一全試合先発出場を続ける。2015年に引退するまで、16年間浦和レッズで活躍。

2015年には腸内細菌の可能性に着目し、腸内フローラ(腸内細菌の生態系)解析事業を行う研究開発型のベンチャー企業・AuB(オーブ)株式会社を設立。33 競技750人を超えるトップアスリートの腸内を研究したうえで酪酸菌など約30種の菌を配合した、腸内フローラをケアするサプリメント「AuB BASE」とプロテイン「AuB MAKE」の製造販売をする。トップアスリートの腸内の分析データから独自の特徴を発見し、製薬会社や食品メーカーとの共同研究や自社製品開発を行う。スポーツ、ヘルスケアビジネスの分野でも、積極的に助言やコンサルティング、講演などをする。

Q 前回、鈴木さんは「聞く際には相手に共感することが大切」と話していました。共感は、どのようにすると相手に伝わりやすいと思いますか?

鈴木:態度や表情で表すことが大切です。例えば、日本代表チームの監督がトルシエさんの頃は、プロになったばかりの私が正確に知らないこともあるのです。当時を知る中村俊輔さんがゲストならば「あの時は、実はどうだったんですか?」などとお聞きします。「もう少し話を聞かしてくださいよ~」と後輩キャラを出すこともあります。知りたい、知りたいという思いを中村さんに知ってもらうのです。これも共感ですね。

聞く側が共感を示しているか否かは、特に目や顔の表情を見るとわかります。様々な機会で講演をしますが、新型コロナウィルスの感染が拡大し、Zoomなどを使い、オンラインで話す機会が増えてきました。1回につき、数十人から数百人が参加します。画面に映る皆さんのうちのどなたかをクリックして、その方の顔をアップにして話をするようにしているのです。そのようにすると、テンションがしだいに上がってきます。

Q どのような方を選ぶのですか?

鈴木:真剣に聞いてくれて、時折、うなづいてくれる人が多い。身内の話で恐縮ですが、例えば、私たちの会社の広報担当の上田です。彼女の「うん、うん」とうなづく姿を見ていると、自信が持てるのです。このあたりは、きっと人間の本能的な部分だと思うんですよ。多くの人がうなづくことなく、ずっとこちらを見ていると私は少々不安になる場合があります。きちんと伝わっているのかな、と思ってしまいます。だから、聞く側にはリアクションが大事なのです。こちらのメッセージに対して答えてくれている、と感じさせることが大切なのだと思います。

Q 確かにそうでしょうね。部下や後輩は、上司や先輩にどのようにして共感を示すとよいのでしょうか?

鈴木:まずは、好奇心を持つことが必要です。本当に知りたい、学びたいならば上司や先輩の仕事の仕方を観察するので、きっと聞きたくなるはずです。例えば、「あの時、こんなことをしていましたが、なぜですか?」「どうして、月曜日のこの時間にこの仕事をするのですか?」といったように。ぜひ、そんな感じで聞いてみてほしい。上司や先輩は、問いを投げかけてくる部下や後輩には、より丁寧に教えようとするはずです。

 上司が部下に接する時にも、好奇心は大切です。私の場合は例えば、弊社の女性社員が髪を切ったならば「髪形、変わったね」とさりげなく言うことがあります。もちろん、声をかけるのはセクハラと思われない範囲でのことですよ。ともに同じ職場で働く以上、互いにいい意味での興味を失わないようにしたい。興味を失うのが、よくない。私の妻への興味?それはもちろん持つようにしています。髪形を変えたならばタイミングを見計らい、声をかけますよ。

Q (取材に同席する広報の女性社員・上田麻実さんに対し)鈴木社長の社員への接し方をどのようにご覧になりますか?

上田:特別に意識したことはないのですが、確かに髪形を変えると気づいてくれることがあります。変えていない時にも「髪型を変えたの?」と尋ねられましたから、「いえ、変えていませんよ」とさらっと受け流したこともありました(苦笑)。私たち社員が社長と接しやすいような雰囲気を醸し出してくれているんだろうな、と思います。

Q 鈴木社長は、社員が働きやすい環境づくりに熱心ですね。

鈴木:ええ、そうです。サッカーでは、監督はチームが勝つためや選手たちがプレーしやすい環境を整えるのが大切な仕事なのです。例えば戦略や戦術、選手の入れ替えなどです。最終的に、責任を取るのは監督。これと同じことは、会社の経営にも言えるでしょうね。

 現役の頃に指導を受けた監督たちとは親と子どもの関係だったような気がします。いろいろなことを気軽に相談ができました。この会社でも、社員とはそのような関係でいたいし、そうなれたら素敵だなと思っています。そのためには、それぞれの社員の多様な考え方を私自身の中で解釈することが大切なのです。社員のことを理解しようとするのも必要ですが、難しい時もあります。そのような時はまずは「こういう考え方があるんだな」と解釈するのが大切だと思います。その姿勢が、聞く力にもつながるのでしょうね。

文/吉田典史

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年5月12日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「Qi対応ワイヤレス充電器」! 特集は「2022年下半期 逆襲の資産運用プラン」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。