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介護経験者1000人に聞いた介護にかかった時間と費用の実態

2022.02.09

人生100年といわれる令和の時代。要介護者となるリスクを減らし健康で安心して暮らしていくために、病気にかからないように予防する、いわゆる「予防医療」が重要となってくる。

そんな「予防医療」の重要性を介護経験者に聞く意識調査がこのほど、スマートスキャン株式会社により、過去に要介護1~5の親族などを介護した経験のある男女1,024人を対象にして実施された。

要介護者との関係・最終的な要介護認定レベルについて

●今回の調査にご協力いただいた1,024人の方と要介護者との関係*複数回答可

「自身の母(50.1%)」「自身の父(32.1%)」「自身の祖母(13.1%)」「配偶者の母(9.8%)」「配偶者の父(6.8%)」「自身の祖父(6.6%)」「自身の兄弟・姉妹(1.9%)」「自身の子(1.4%)」「配偶者の祖母(1.1%)」「配偶者の兄弟・姉妹(0.7%)」「配偶者の祖父(0.4%)」「その他(2.8%)」

●要介護者の最終的な要介護認定レベル

「要介護3(25.7%)」「要介護5(23.0%)」「要介護4(21.3%)」「要介護2(19.9%)」「要介護1(10.2%)」
*複数の方の介護経験がある方は、最も認定レベルが高かった要介護者について回答

【介護者の実情】何歳の頃にどんな介護をしていた?

はじめに、自身が介護者となった年齢について聞いた。

「介護者となったのは何歳頃でしたか?」と質問したところ、「50歳~59歳(27.5%)」「40歳~49歳(24.8%)」「30歳~39歳(17.6%)」「20歳~29歳(11.1%)」「65歳以降(8.6%)」「60歳~64歳(7.8%)」「20歳未満(2.6%)」という結果となった。半数以上が働き盛りの40代~50代で介護者となった一方で、自身も高齢者となってから介護を経験された方もいることがわかった。〈図1-1〉

〈図1-1・1-2〉

続いて、「どのような方(要介護者)の介護をしていましたか?(複数回答可)」と質問したところ、「認知症(アルツハイマー型認知症など)(45.9%)」が最多となり、以降「高齢による衰弱(老衰)(25.2%)」「脳血管疾患(脳卒中など)(18.7%)」「骨折・転倒(12.3%)』『悪性新生物(がんなど)(10.6%)」と続いた。〈図1-2〉

脳に関することがきっかけで要介護者となった方が6割を超え、悪性新生物(がん)や心疾患を大幅に上回っている実態が浮き彫りとなった。

さらに、「心疾患(心臓病)(8.5%)」「糖尿病(8.4%)」「パーキンソン病(6.8%)」「関節疾患(リウマチなど)(6.5%)」「呼吸器疾患(肺気腫・肺炎など)(4.5%)」「視覚・聴覚障害(3.6%)」「脊髄損傷(1.8%)」と続く。

【介護者の実情】介護にかかった時間と費用

介護者の方は、日々どれくらいの時間を介護に費やし、また、その生活がどれくらい続いたのだろうか。

「介護していた時間は1日あたりどれくらいでしたか?(※複数の方の介護をされていた方は、最も時間を費やした要介護者の介護についてお答えください)」と質問したところ、「3時間未満(48.1%)」が最多となった。以降「3時間以上6時間未満(25.1%)」「6時間以上9時間未満(11.9%)」「15時間以上(6.2%)』『9時間以上12時間未満(5.7%)」「12時間以上15時間未満(3.0%)」と続いた。

次に、「介護は何年間続きましたか?(※複数の方の介護をされていた方は、最も長く続いた要介護者の介護についてお答えください)」と質問したところ、「1年以上5年未満(45.6%)」が最多に。以降「5年以上10年未満(22.3%)」「1年未満(20.9%)」「10年以上15年未満(7.3%)」「15年以上20年未満(2.6%)」「20年以上(1.3%)」と続く結果となった〈図2-1〉

6時間以上を介護に費やした方が約4人に1人、また、介護に携わる期間が5年以上続いた方も約3人に1人と、長時間・長期間の介護を経験された方が多いことがわかった。

〈図2-1・2-2〉

介護費用はどれくらいかかったのだろうか。

そこで、「介護にかかった費用は累計でどれくらいでしたか?(※公的介護保険の支給額を除く。複数の方の介護をされていた方は、最も費用のかかった要介護者の介護費用についてお答えください)」と質問したところ、「100万円未満(37.8%)」が最多となった。以降「100万円以上200万円未満(18.3%)」「200万円以上300万円未満(12.1%)」「300万円以上400万円未満(9.2%)」「400万円以上500万円未満(7.9%)」と続いた。〈図2-2〉

公的介護保険を除いても、100万円以上の介護費用がかかった方が6割以上にのぼり、介護は時間的負担だけでなく、経済的負担も大きい様子がうかがえる。

さらに「500万円以上600万円未満(5.1%)」「1,000万円以上(3.8%)」「600万円以上700万円未満(2.0%)」「700万円以上800万円未満(1.7%)」「800万円以上900万円未満(1.2%)」「900万円以上1,000万円未満(0.9%)」と続いた。

【介護者の理想】介護にかかる時間と費用をどの程度抑えたかった?

介護の実情が見えてきたが、介護者となる前はどのような想定だったのだろうか。

そこで、「介護者になる前にご自身が想定していた、介護のおおよその期間を教えてください」と質問したところ、「1年以上5年未満(31.3%)」が最多に。以降「全く想定していなかった(29.5%)」「5年以上10年未満(20.1%)」「1年未満(7.9%)」「10年以上15年未満(7.0%)」「15年以上20年未満(2.7%)」「20年以上(1.5%)」と続く結果となった。〈図3-1〉

〈図3-1・3-2〉

続いて、「介護者になる前にご自身が想定していた、介護のおおよその費用を教えてください」と質問したところ、「全く想定していなかった(30.8%)」が最多に。以降「100万円未満(19.0%)」「100万円以上200万円未満(14.7%)」「200万円以上300万円未満(12.0%)」「400万円以上500万円未満(7.4%)」と続いた。〈図3-2〉

期間・費用ともに「全く想定していなかった」という方が約3割にのぼることから、自身が介護者となることを想定していなかった方は多い様子がうかがえる。特に費用については、いざ介護者となった場合の費用負担は想定外の大きさと言える。

さらに、「300万円以上400万円未満(6.5%)」「500万円以上600万円未満(3.9%)」「600万円以上700万円未満(1.7%)」「1,000万円以上(1.5%)」「700万円以上800万円未満(1.3%)」「800万円以上900万円未満(0.6%)」「900万円以上1,000万円未満(0.6%)」と続く。

介護者経験を踏まえ、当初の想定に近づけるため、あるいは想定しておくために、あらかじめしておきたかった予防策や対応策は何があるのだろうか。

〈図4〉

「ご自身が想定していた介護の期間と費用に近づけるために、しておきたかった予防策や対応策はありますか?(複数回答可)※介護者・要介護者双方で行うこと」と質問したところ、「適度な運動(40.7%)」が最多に。

以降「規則正しい生活(34.1%)」「介護費用の貯金(31.7%)」「食生活の見直し(27.5%)」「介護の知識を身に付けておく(27.2%)」と続いた。〈図4〉

生活習慣の改善や、費用を貯金しておくなどの予防策とともに、介護の知識を得ておくなど、介護者となった際のことを考慮し、対応策を講じておく必要がある。

さらに、「介護についての話し合い(25.5%)」「定期的な脳ドックの受診(17.4%)」「定期的な人間ドックの受診(16.8%)」「積極的な社会参加(15.3%)」「年2回以上の健診(特定健診)の受診(14.9%)」「介護のロードマップの組み立て(12.9%)」「定期的ながん検診の受診(10.6%)」と続いた。

要介護者となった原因の上位は認知症、高齢による衰弱、脳血管疾患であることが先の質問(図1-2)で明らかになっているので、脳ドックや人間ドックの受診など、健康寿命を延ばすための予防策・対応策も大切だ。

【要介護者となるリスク低減のために】病気になる前からの対策が重要

介護経験を踏まえて講じておきたい予防策や対応策がわかったが、ご自身が要介護者となる可能性もある。要介護者となるリスクを減らすためにも、どのような対策を考えているのだろうか。

「ご自身が要介護者となるリスクを減らすために、実施しておきたい(している)対策はありますか?(複数回答可)」と質問したところ、「脳ドック・人間ドックの受診(さまざまな疾患の予防、早期発見・早期治療のため)(62.0%)」が最多となった。以降「適度な運動(60.3%)」「規則正しい生活(54.6%)」「栄養バランスを考えた食生活(50.7%)」と続いた。〈図5-1〉

脳ドック・人間ドックの受診、生活習慣の適正化など、予防医療という観点での対策を重視している方が多い傾向がみられた。

さらに「がん検診の受診(がんの早期発見・早期治療のため)(26.5%)」「年2回以上の健診(特定健診)の受診(生活習慣病の予防、早期発見・早期治療のため)(26.3%)」「積極的な社会参加(18.0%)」「特に実施しておきたい(している)対策はない(7.5%)」と続いた。

〈図5-1・5-2〉

続いて、「病気になる前の対策が、プレ介護者(介護者予備軍の方)にとって重要であると思いますか?」と質問したところ、9割以上の方が「とてもそう思う(53.6%)」「ややそう思う(40.7%)」と回答した。〈図5-2〉

要介護者となるリスクを減らすためにも、脳ドックの受診など「予防医療」の実践が大切

今回の調査で、介護経験者の介護の実情について知ることができた。時間も費用も膨大となる介護は、想定以上の負担であることがみて取れる。こうした介護経験によって、病気になる前からの対策、いわゆる予防医療を重視し、生活習慣のみなおしや、脳ドック・人間ドックを受診するなどの対策を考えている方が多いことも明らかになった。

厚生労働省が公表した「2019年国民生活基礎調査の概況Ⅳ介護の状況」(*1)では、「脳血管疾患(脳卒中)」が要介護となった原因の第2位となっており、また、第1位の「認知症」も、脳が関係している症状だ。

*1:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況Ⅳ介護の状況」

予防医療の観点からみても、脳ドックはとても大きな役割を担う。人生100年時代、ご自身もご家族も健康で活躍していくためにも、年齢に関係なく脳ドックを受診し、予防医療を実践していくことが大切なのではないだろうか。

<調査概要>
【調査期間】2022年1月18日(火)~2022年1月19日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,024人
【調査対象】過去に“要介護1~5”の親族などを介護した経験のある男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

出典元:スマートスキャン株式会社

構成/こじへい

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