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環境表面に感染リスクのある生きた新型コロナウイルスが存在する可能性は低い、米デューク大学研究発表

2022.02.09

環境表面を介したコロナ感染リスクは極めて低い

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの発生当初、多くの人が、環境表面に付着しているウイルスに触れることで感染するのを恐れ、買ってきた食品を消毒していたことは記憶に新しいだろう。

しかし、米デューク大学医学部教授のDeverick Anderson氏らが実施した新たな研究により、汚染された表面から新型コロナウイルスに感染する可能性は低く、このような消毒は不必要であることが明らかにされた。

この研究の詳細は、「Clinical Infectious Diseases」に1月12日掲載された。

Anderson氏らは今回、同大学病院に入院中のCOVID-19患者20人の部屋の内外の環境表面から、新型コロナウイルスの陽性判定後24時間以内、および3、6、10、14日目に検体を収集した。

検体は、ベッドレール、シンク、準備スペース、室内のコンピューター、ドアノブ、室外の看護ステーションのコンピューターの6カ所から採取された。

集められた総計347点の検体のRT-PCR検査を行ったところ、新型コロナウイルス陽性の判定が出た検体は、全体のわずか5.5%(19点)であった。

陽性は、ベッドレールからの9点(9.2%)、シンクと室内のコンピューターからのそれぞれ4点ずつ(ともに8.0%)、準備スペースとドアノブからのそれぞれ1点ずつ(ともに2.0%)の検体で確認された。

また、陽性検体の採取日は、新型コロナウイルス陽性の判定後24時間以内に採取されたものが6点、3日目が10点、6日目が2点、10日目が1点だった。

さらに、培養細胞を用いて陽性の検体に含まれるウイルスの感染性を調べたところ、ウイルスの増殖が確認されたのは、下痢と発熱の症状があった患者のベッドレールから発症後3日目に採取した1点(0.3%)の検体のみであった。

Anderson氏は、「パンデミックが始まって間もない頃の研究では、新型コロナウイルスが環境表面で何日も残存することが報告されていた。しかしこれは、ウイルスが感染力を持ち続けることを意味するわけではない。今回のわれわれの研究により、環境表面には、感染性のある生きた新型コロナウイルスはほとんど存在していないことが明らかになった」と述べている。

さらにAnderson氏は、「病室は定期的に清掃されはするが、無菌環境になることなどあり得ない。問題となるのは、環境表面で検出される少量のウイルス粒子が、それを触れた人に感染を引き起こし得るかどうかだ。われわれの研究結果は、環境表面を介した感染リスクは低いことを示すものだ」と話す。

その上で同氏は、「この結果は、新型コロナウイルスが主に空気中に漂う飛沫を介して広がるという多くのエビデンスに追加されるものだ」との見方を示し、「空気中のウイルス粒子への曝露を制限するためには、マスクの着用とソーシャルディスタンスの維持という、実証済みの感染予防対策を徹底するべきだ」とアドバイスしている。(HealthDay News 2022年1月26日)

Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://academic.oup.com/cid/advance-article/doi/10.1093/cid/ciac023/6505265?searchresult=1&login=false

構成/DIME編集部

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