
FLIE「住宅ローン減税の税制改正」に関する実態調査
2021年12月に22年度の税制改正大綱が発表となり、「住宅ローン減税」については年末のローン残高の1%だった控除率が0.7%に縮小。一方で、期間は原則10年から13年に延長された。
これから住宅の購入をローンで検討している人にとっては、税制改正により自分にとってどのような影響があるのかを考える必要がある。
今回の改正について、住宅購入を考えている人にとってどのくらい興味関心度があり、購買意欲にどの様に変化があったのだろうか。
そこでFLIEは、「住宅ローン減税の税制改正」について、20代以上で住宅の購入を検討している198名を対象に調査した。
Q1. 2022年度の税制改正において、住宅ローン減税に関する制度が変更されることをご存じでしたか?
A. はい 54.5%
A. いいえ 45.5%
購入を検討中で、税制改正について知っている人は54.5%と、およそ半数強という結果となった。この回答の内訳を、検討している「物件の価格帯ごと」に分けてみてみると、物件価格が高くなるにつれて認知度・興味関心度は高まっている傾向にあることが分かった。
さらに、回答した人の「世帯年収ごと」に分けてみると、年収700万円を境に認知度・興味関心度の差がはっきりと表れる結果となった。
続いて、22年度の税制改正を受けたことによる購買意欲の変化を聞いた。上がった・変わらない・下がった、3つの回答の中から答えてもらった。
Q2. 今回の税制改正を受けて、住宅の購買意欲に変化はありますか?
A. 上がった 12.1%
A. 変わらない 72.2%
A. 下がった 15.7%
「変わらない」の回答項目が圧倒的多数ではあるものの、続いて多かったのは「下がった」の回答で15.7%、「上がった」と答えた人は12.1%という結果になった。この回答結果を「物件の価格ごと」に分けてみていく。
回答の内訳をみると、3000万円台の物件を検討している人のみ、およそ2割が「上がった(19.0%)」と回答しており、物件の価格帯ごとでは唯一「下がった(12.1%)」の項目を上回った。
新しい制度では、3,000万円が一般住宅のローン残高上限だが、一定の省エネ性能を満たしている場合は4,000万円~5,000万円の上限に引き上げが可能だ。
新たに着工される多くの住宅ではこの基準を満たしているため、対象となる住宅ローン残高上限のことだけを考えればちょうど3,000万円台の購買意欲が高まるのも自然といえるかもしれない。
最後に、新しい改正案では「省エネ基準適合住宅」「ZEH(ゼッチ)住宅」「認定住宅」といった住宅の省エネ性能により分けられる枠組みが新設され、その性能ごとに対象となるローン残高・控除額の上限が変わってくる。その新しい制度について、知っているか聞いてみた。
省エネ性能に関する認知度はおよそ3割ほどに留まった。一定の認知度はあるものの、これから本格的に住宅購入の条件を考える人にとってはまだ浸透していない仕組みといえるかもしれない。
調査概要
調査方法: インターネット調査
調査対象: 20代以上で住宅の購入を検討されている方198名
調査期間: 2022年1月11日~2022年1月16日
関連情報:https://flie.jp/magazine/category/features/research/
構成/DIME編集部
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