
ライブコマースとはライブ配信の動画を活用してユーザーの購買を促すオンライン販売の形を指し、ライブコマースが盛んな中国では極めて大きな市場規模を獲得している。一方日本では昨年、ライブコマースに注目する企業が徐々に増えている。
しかし、自社商品をどのようにライブコマースで売るのが最適なのか分からない・どのようなアプローチをすれば購入してもらえるのか分からないという企業も多いのではないだろうか。
今回ネオマーケティングは、ライブコマースの視聴理由やライブコマースで良いと思った点等の実態を聴取し、さらにライブコマース利用者・非利用者の普段の購買傾向・情報収集への積極性等を比較した。
20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ライブコマース成功のカギ」
ライブコマースの良い点は:「商品の活用方法がわかりやすい点」と21.8%が回答。
「店頭に行かなくても良い点」が26.4%でTOPとなったが、そこに4.6ポイント差で「商品の活用方法がわかりやすい点」が挙がった。自由記述では、実店舗で受ける説明とは異なる「使用者目線」の説明に、良さを感じるという声も挙がった。
ライブコマースでの商品購入後の感想:70.3%が、「購入した商品がよかった」と回答。
ライブコマースで購入した商品への満足度は、非常に高くなることが分かった。
非利用者が興味を持つライブコマース
ライブコマース非利用者に対し、ライブコマースにて上記商品を取り扱い詳しく商品説明をするとしたら、ライブコマースにはどの程度興味がわくか聞いた。
「使用感がわかりづらい商品」「モデルの写真ではイメージが湧きづらい商品」「使い方がよく分からない商品」「高額で、購入に慎重になる商品」いずれの商品であっても、「興味がわく」「やや興味がわく」割合の合計は約20%となった。しかし一方で、「どちらともいえない」はいずれも約30%を占めていた。
新規ライブコマースユーザーの獲得のためには、ライブコマースにて「商品の便利な活用方法」や「使い心地」「使いこなし方」を紹介する、といった訴求はやや効果が薄いかもしれない。まずはキャンペーン等で一度ライブコマースの利用を促し、ライブを通してユーザーが得られるメリットを実感してもらうことが先決だと考えられる。
ライブコマースの良い点
ライブコマース利用者に対し、ライブコマースの良いと感じる点を聞いた。
「店頭に行かなくても良い点」が26.4%で最も高い割合となったが、そこに4.6ポイント差で「商品の活用方法がわかりやすい点」が挙がった。
ライブコマースでは、商品をよく知っている配信者ならではのリアルな活用方法を交えた商品紹介が求められているようだ。
また、ライブコマースの良いと感じる点について具体的に自由記述で聞いた。
実店舗では実際に動かして試すことができないものや、実店舗で受ける説明とは異なる「使用者目線」の説明に、良さを感じるという声が挙がった。
ライブコマースを利用したあとの状態・結果
ライブコマース利用者に対し、ライブコマースを利用したあと・商品を購入したあとの状態・結果として、最もあてはまるものを聞いた。(傾向として、最もよくあてはまるものを回答)
ライブコマースを利用したあと約半数の方は、企業・ショップに好感を抱き、興味がわくことがわかった。
またライブコマースにて商品を購入した方で、「購入した商品がよかった」と感じている方は70.3%となり、満足度が高いことがわかった。
今後のライブコマースでの商品購入意向
ライブコマース利用者に対し、今後のライブコマースでの商品購入意向を聞いた。「購入したい」「やや購入したい」を合わせ68.6%と、半数を大幅に超えた。
ライブコマースを利用する方は今まで購入経験が無い方でも、購買へ積極的な姿勢を持っていることは間違いなさそうだ。
調査概要
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳~69歳の男女
有効回答数:1000名(うち、ライブコマース利用者500名、ライブコマース非利用者500名)
調査実施日:2022年1月17日(月)~2022年1月19日(水)
構成/ino.