
一見自分の仕事に関係なくても、ビジネスの創意工夫を知ると地頭が鍛えられる。勝負のプレゼンなど、いざというときに役立つ最新情報をお届けする。
習い事教室事業に特化した創業スクール
趣味なびはコペンカレッジとの協業で、趣味や特技を生かして個人運営教室をはじめたい個人を対象とする創業スクール「Schoop(スクープ)」の運営を開始した。
趣味なびは1万5000教室が登録する趣味と学びの情報サイト「趣味なび」を運営し、全国の個人運営教室をサポートしてきた実績を持つ。コペンカレッジは、キャリアチェンジのためのスクール運営でこれまで500名以上の卒業生を輩出してきた。
スクープでは、マーケティングや経営のお金に関する講義とフィードバックなどを行い、卒業後も受講生サポートする。
好きなことで得た知識を提供し、収入も得られるのが、習い事教室の事業。「習い事教室の先生には、自身が生きがいを持って輝くだけでなく、他者に生きがいを提供する力がある」と同社はいう。
教室開設&運営のサポートを受けて、事業として成立させられるなら夢は広がる。個人の副業や兼業、起業が現実的になる時代、趣味や特技に自信のある方は、検討したくなる選択肢ではないだろうか。
習い事教室運営に特化した創業スクール 「Schoop(スクープ)」が誕生
ダイナミックプライシングを採用した海上タクシーマッチング
カレンスタイルは、相乗り海上タクシーのマッチングサービス「SeaKaren(シーカレン)」を開発した。瀬戸内海で4月14日からサービス提供する。
瀬戸内海の島々の移動には、フェリーや高速艇等の定期運行線が利用できるが、航路や運航時間は限定され、繁忙時には観光客が乗り切れなかったり、長時間待たされるといった課題があった。そのため、小型船舶等を一定時間占有できる海上タクシーが利用されてきたが、予約や決済手段のIT活用は遅れているという。
シーカレンでは、スマホ/タブレットの専用アプリ内で、海上タクシーの予約から相乗り募集、利用料金の決済までが完結。乗客側、船長側の両方にとっての利便性を向上させている。
また、独自のダイナミックプライシングアルゴリズム(特許出願中)を実装しており、他の利用者と相乗りすることで、通常より割安な料金で海上タクシーを利用できる。運航1回あたりの収入が、相乗りグループ数に応じて増加する仕組みで、船長側にもメリットがある。
システムを提供する同社も含めた「三方よし」を実現する仕組み。ITにより経済的なベネフィットを生み出すことが、難しい地方交通の課題を解決へ導く。
世界初!相乗りによる「三方よし」のダイナミックプライシングモデルを実装した、海上タクシーと利用客とのマッチングサービス「SeaKaren(シーカレン)」の提供を開始
ミルボンと花王が美容×健康の共同プロジェクト
美容室専売のヘア化粧品を提供するミルボンは、ヘルスケア商品を含む幅広い消費財を販売する花王と共同で、美容室での新たなビューティヘルスケアサービスの確立に向け、共同プロジェクトを開始した。
当面は、花王の独自技術「皮脂RNAモニタリング」を用いた、健康情報の提供を検討する。同技術は、あぶら取り紙などで採取した顔の皮脂からRNAを取り出し、肌や体の状態を把握・推定するもの。また、美容室専売のビューティヘルスケア商品の共同開発も進めるという。
美容室は全国におよそ17万軒あるとされ、多くの人が定期的に通う場所。同社は、美容室が「美容はもちろん人々の健康までをケアする新たなコミュニティとなり得る」とする。
異なる分野で専門性を持つ企業がコラボレーションし、身近な地域のリソースに、新たな役割を付与するという構図。さまざまなビジネスのヒントになる取り組みだ。
ミルボン×花王 美容室でのビューティヘルスケアサービスの確立に向けた共同プロジェクトを開始
日本郵便×寺田倉庫が新しい荷物保管×宅配サービス
日本郵便と寺田倉庫は、災害時に避難先にも宅配できる新サービス「防災ゆうストレージ」を共同企画した。2022年2月1日から、申し込み受け付けを開始する。
災害に備えて「長期の避難生活に必要となる日用品」「思い出の品などのなくしたくない大切なもの」を、寺田倉庫の専用ボックスで預かる。ユーザーの居住地域とは異なる都道府県の、地盤の硬質な土地の倉庫に保管する。
災害時には、インターネット上での取り出し手続きにより、避難先など、希望する場所にゆうパックで届けてくれる。
両者の強みを活かし、「災害時の備え」というニーズに対応する新発想。こちらも、ビジネスに応用が効くコラボレーションの取り組みだ。
災害時には避難先にも宅配できる新サービス、防災向け宅配型トランクルーム「防災ゆうストレージ」を開始
秋葉原で地域通貨「アキコ」がスタート
アミューズメント施設などを運営するGENDAは、カヤックの電子地域通貨サービス「まちのコイン」を活用した「アキコ」を、東京・秋葉原地域で1月26日に導入した。「SEGA」ブランドのアミューズメント施設、メイドカフェ、さらに神田明神など30カ所で利用できる。
まちのコインは、一定の活動を行うとポイントを獲得でき、地域通貨として利用できるサービス。アキコの場合、例えば「セガ秋葉原 3号館」では、SNSをフォローしたり、プレイ後のゲーム機を清掃するとポイントが付与される。ポイントはUFOキャッチャーのプレイなど同店で使えるほか、メイドカフェで「特別なおまじない」をしてもらったり、ケパブ店のドリンクが無料になるなど、加盟店で相互に利用が可能。
業種を超えた相互送客や、リッチな体験による顧客との関係性強化を図る。コロナ禍で苦境に立たされる事業者が多い中、街全体の魅力を上げることで、来訪者を増やす取り組みだ。
カヤックは「地域固有の魅力を資本と捉え、地域の豊かさを増やしていこうとする」取り組みを、従来の資本主義と異なる「地域資本主義」として振興する。
秋葉原の新しい顧客体験を創出!異業種が共闘し相互送客を実現秋葉原で新しい資本主義「地域資本主義」の一歩が始まる
[東北発]既存配達リソースを生かした宅配サービス
東北6県に358店舗のドラッグストアを展開する薬王堂は、10Xが提供するECプラットフォーム「Stailer」と、河北新報社が持つ新聞配達網を活用した宅配サービスを提供する。2022年2月1日より薬王堂仙台泉館店にて開始。
薬王堂と10Xは、2021年3月からECアプリ「P!ck and」を提供中。アプリから商品を注文すると、最短1時間後から薬王堂の店舗駐車場にあるドライブスルーや店頭のロッカー、店舗カウンターでの受け取りが可能。
今回は新たな受け取り手段として、河北新報社の配達員による自宅への配達サービスを開始する。東北で幅広い配達網を持つ河北新報社にとって、食品・日用品の宅配は既存のリソースを生かした新たなビジネスとなる。
人口減少やスーパーマーケットの撤退などの課題に直面する東北地方を、同社は「課題先進地域」と捉える。既存の新聞配達網を活かしたビジネスモデルは、全国に応用できるアイデアではなかろうか。
アプリ注文サービス「P!ck and」でラストワンマイル宅配自宅受け取りサービス開始。多様な受け取り方法が選択可能に。
取材・文/ソルバ!
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