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残業時間が少ない職種ランキング、3位営業事務アシスタント、2位医療事務アシスタント、1位は?

2022.02.02

doda「職種別、残業時間の調査」

転職サービス「doda(デューダ)」は、20~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に、職種別に残業時間を調査した。

■平均残業時間は20.8時間/月で、前回から+0.2時間

2021年4月~6月の3カ月の平均残業時間は、全職種の平均が20.8時間/月で、前回の20.6時間とほぼ変わらない結果となった。

残業時間が少ない職種TOP20の平均残業時間は、国内初の緊急事態宣言が出される前(2020年1月~3月)で20.7時間、コロナ禍で初の緊急事態宣言の期間を含む前回調査(2020年4月~6月)の14.7時間に比べ、今回はさらに減少し、13.5時間だった。

■平均残業時間が少ない職種

TOP20には、11職種中10職種の事務/アシスタント系職種がランクインし、半数を占める結果に。【表①】この傾向はコロナ以前の2020年1月~3月、前回調査の2020年4月~6月でも同様に見られ、事務/アシスタント系の残業時間は全体的に安定して少ないことが分かる。

前回から最も平均残業時間が減ったのは「教育/スクール」で-19.2時間、今回90職種中55位になった。【表②】

教育現場ではITCの導入が進んでおり、これまで手作業で行っていた宿題やテストの作成、配布、回収、採点など一部業務のオンライン化で、業務の効率化が図られていることが要因と考えられる。

フィットネスジムでは、営業時間の短縮を余儀なくされた一方で、「コロナ禍で運動不足を解消したい」「増える在宅時間を充実させたい」というニーズを追い風に、非対面でのライブやビデオレッスンの配信を導入。

レッスン前後の準備や掃除などの後片付け、受講者対応の時間などが減り、残業時間に影響を与えたものと想定される。

「教育/スクール」に次いで減ったのは、新型コロナの影響を最も受けた職種の1つ「調理/ホールスタッフ/フロアスタッフ」で、-9.4時間【表②】。

営業時間の短縮に加え、支払いのキャッシュレス化や食洗器の導入などにより一部業務が自動化されたこと、フードデリバリーのニーズ増加による接客の省人化が進んだことから、残業時間のさらなる減少につながったと想定される。

■平均残業時間が多い職種

TOP20には、インフラ整備や災害対策の需要が高まる「建築/土木系エンジニア」、ロボットやAI、自動化などの需要がさらに伸びている「モノづくり系エンジニア」が最多4職種ランクインした。【表③】

建築業界は、以前から慢性画的な労働力不足に陥っており、長時間労働者の割合が高い傾向にある。

耐震対策や建物の老朽化にともなうインフラ整備などのニーズが高まり続けているにも関わらず、手書き伝票などのアナログ業務がいまだに多く残っているため、残業時間が増えていると想定される。

建設業界は、2024年に「時間外労働の上限規制」が適応される。残業時間の削減が急務の中、人員確保は待ったなしの課題といえそうだ。

一方「施工管理」は、TOP20内で残業時間が減った唯一の建築系の職種。工事現場の施工や予算、安全面など、工事に関わるすべての管理を担う「施工管理」は、昨年からクラウド型の施工管理システムの導入が急速に広がり、仕事のデジタル化が進みつつある。

図面管理や業務連絡の一斉送信などがタブレット上で可能となり、事務所への移動時間や事務作業が削減。さらにタブレット端末などを通じた現場監督が可能となったこともあり、今回、残業時間が-5.1時間減った。

「施工管理」は、「時間外労働の上限規制」適用に向け、改善の兆しが見えてきたといえるだろう。

前回から最も平均残業時間が増えたのは、「電機メーカーの営業」。【表④】

この職種は、昨年、残業時間が少ない職種の20位だった。残業時間が大幅に増加した背景には、世界的な「半導体不足」があると考えられる。

新型コロナの影響により、工場の停止や物流の停滞などで半導体の入手が困難になった。加えて、リモートワークの急激な普及や巣ごもり需要により、PCやテレビなど半導体関連商品の需要が急拡大し、供給体制のひっ迫が生じた。

「電機メーカーの営業」はこれらのトラブル、高まり続けるニーズへのイレギュラー対応が発生し、残業時間が増加したと推測される。

【解説】

初の緊急事態宣言発出から1年、今回の調査期間中も多くの地域に緊急事態宣言が発令されていたこともあり、平均残業時間は前回から大きな変化はなく20.8時間/月でした。

一方、残業時間が少ない職種TOP20を見てみると、2020年1月~3月は20.7時間、20年4月~6月は14.7時間、21年4月~6月はさらに減少し13.5時間でした。

コロナ禍で続くリモートワークやオンラインサービスの普及、支払いのキャッシュレス化をはじめする業務の自動化などが、残業時間の減少に繋がっていると考えられます。このように、残業時間削減のカギを握るのは、仕事の「デジタル化」であることは言うまでもありません。

現に、従来労働時間が他産業と比べて長い傾向にある建設業界の中でも、仕事のデジタル化が進む「施工管理」は残業が減りつつあります。

また、新型コロナによる巣ごもり需要の増加でニーズが急拡大している物流業界も、ロボットなどを活用した倉庫の自動化、さらには在庫管理システムの導入を進めた結果、企画/管理系の「物流/倉庫/在庫管理」は、前回よりさらに5時間残業が減りました。

一方で、残業時間の削減は収入に影響を与え、収入の減少が働く人々の仕事へのモチベーションを下げかねません。企業は、残業手当ありきの給与形態を見直すなど、制度の在り方自体の検討が必要かもしれません。

doda編集長 喜多 恭子(きだ きょうこ)氏

派遣・アウトソーシング事業で法人営業として企業の採用支援、人事コンサルティング等を経験した後、人材紹介事業へ。法人営業・キャリアアドバイザーのマネジャーとして組織を牽引。その後、派遣事業の事業部長として、機械電子系の派遣サービス立ち上げやフリーランス雇用のマッチング事業立ち上げなどを行なう。中途採用領域、派遣領域、アルバイト・パート領域の全事業に携わり、アルバイト求人情報サービス「an」の事業部長を経て、2019年10月、執行役員・転職メディア事業部事業部長に就任。2020年6月、doda編集長就任。

【調査概要】
調査対象:20歳~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)
実施期間:2021年8月19日~8月23日
有効回答数:15,000件
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施

関連情報:https://doda.jp/guide/zangyo/

構成/DIME編集部

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