クアルコムを猛追するMediaTekが傑出した処理性能を誇る超高効率のChromebook向け6nmチップ「Kompanio 1380」を発表
2022.01.29
MediaTek「Kompanio 1380」チップ
MediaTekは、Acer社の新製品であるChromebook Spin 513をはじめとするプレミアム Chromebookにかつてないレベルの性能とトップクラスの機能をもたらす「Kompanio™ 1380」チップを発表した。
Kompanio 1380は、スリムな軽量デバイスに適したコンパクトなフォームファクターで、優れたバッテリーライフと驚きのポータブルコンピューティングエクスペリエンスを実現する。
MediaTekのインテリジェントマルチメディア部門ジェネラルマネージャーであるPC Tseng氏は、次のように述べている。
「Kompanio 1380は、ArmベースのChromebook向けチップメーカーとしてMediaTekのポジションをさらに確固たるものにする製品であり、ワンランク上の性能と極めて長いバッテリーライフによって、プレミアム Chromebookエクスペリエンスをさらに向上させます。このチップは、傑出した処理性能、トップクラスのマルチメディアおよびAI機能、シームレスなクラウドゲーミング機能を兼ね備えた、超高効率の6nmチップです。」
GoogleのChrome OS担当バイスプレジデントであるJohn Solomon氏は、次のように述べている。
「Chromebookに対する期待は高まっており、ユーザーは性能、重量、低消費電力の最適なバランスを実現したデバイスを求めています。Kompanio 1380は、自宅で仕事をする時も、外出先でメディアを楽しむ時も、あらゆる場面でユーザーに優れたエクスペリエンスを提供するために不可欠なチップです。このチップを搭載する最初の製品であるAcer Chromebook Spin 513で、その多機能性が現実のものとなることを楽しみにしています。」
Kompanio 1380の主な機能
パワフルな処理性能:Kompanio 1380は、最大3GHzで動作する4つの高性能Arm Cortex-A78コアを搭載して、応答性を高めたオクタコアCPUを採用。ゲーマー向けには、5つコアのArm Mali-G57 GPUで高速かつ鮮明なビジュアルをサポートし、クアッドチャネルの2133MHz LPDDR4Xによって十分なデータ帯域幅を確保している。
MediaTek APU 3.0:このパワフルなマルチコアAIプロセッサーにより、AIカメラアプリケーションやAI音声アプリケーションを高速化しつつ、バッテリーライフを最適化。
4K60 HDRディスプレイをサポート:最大2台の4K 60Hzディスプレイ、または1台の4K 60Hzディスプレイと2台の4K 30Hzディスプレイをサポートしている。デバイスメーカーは、解像度、性能、外部接続の選択肢が広がり、製品設計上のあらゆる要求に対応することができる。
AV1ハードウェアデコーディング:ユーザーは4Kの動画、映画やTV番組を最高の画質設定でストリーミングできるほか、より長いバッテリーライフを享受。
音声アシスタントに対応:Kompanio 1380は、専用のオーディオデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を搭載しており、さまざまな音声アシスタントサービスに対応する超低消費電力のボイスオンウェイクアップ(VoW)機能を提供する。
超高速接続:Wi-Fi 6/6EとBluetooth 5の接続に対応しており、超高速のワイヤレスデータ転送を実現。
MediaTekのKompanioチップは、多くのデバイスメーカーに広く採用され、Chromebookノートパソコンやタブレットをはじめ、世界で最も人気の高いモバイルコンピューティングデバイスに搭載されている。今後もKompanio 1380を搭載したデバイスが続々と発売される予定だ。
関連情報:https://www.mediatek.jp/products/chromebook-tablets/chromebooks
構成/DIME編集部