ミートフリーマンデー
夏になると毎年のように最高気温の記録が更新されるほど、地球の平均気温は上昇し続けている。地球温暖化の一因とされる温室効果ガス=二酸化炭素だと思っている人も多いが、メタンガスもそのひとつで、温室効果は二酸化炭素の25倍といわれる。そのメタンガスの多くが畜産動物から排出されていると知ったミュージシャンのポール・マッカートニーが2009年スタートさせたのが、「ミートフリーマンデー」。毎週月曜日は肉を食べない日にしようという運動だ。’15年には、ミートフリーマンデー・オールジャパンが発足。動物性食品を使用しないヴィーガン料理体験などのイベントを開催している。
「まずはヴィーガンを始め、菜食のおいしさを体験したうえで、普段の生活の中で環境保護などを意識しつつ、食の選択肢のひとつとして取り入れていただけたら」(ミートフリーマンデー・オールジャパン事務局長・小城徳勇さん)
今年9月には衆議院第二議員会館の食堂でヴィーガンメニューの提供が開始された。給食メニューに取り入れる小学校も出てくるなど広がりを見せるミートフリーマンデー。身近なエコとして、日本になじむ日も近いかもしれない。
自分の健康のためではなく、地球を守るという目標があり、週に1度だけなら続けやすい。身近な食生活から始められる環境保全活動として受け入れられるかがカギになりそう。
公立学校でもヴィーガン給食がスタート
SDGs教育に力を入れている東京・八王子市立浅川小学校では、2021年5月からヴィーガン給食の提供を開始。公立小学校としては日本で初めての取り組みだ。
体験イベントも開催
提唱者のポール・マッカートニーにちなんで、ビートルズのナンバーの生演奏と、ヴィーガン料理を楽しむイベントを定期的に開催。
毎日がミートフリー
国会で毎日提供されている「豆腐ステーキ定食」。これまでに、内閣府や気象庁などでも、ヴィーガンメニューが導入されている。
取材・文/内野智子