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コロナ禍の不確実性によってIPO実現の前に立ちはだかる「7つの壁」

2022.01.14

IPOは、Initial Public Offeringの頭文字を取ったもので、新規に株式を上場させることを意味する。

IPOマーケットは、長らく続く新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、国内の非上場会社のIPOニーズは高く、2021年上半期の新規上場会社数は2007年以来14年ぶりの高い水準(※1)となっている。

しかしながら、上場審査を通るためには社内管理体制の強化や規定の整備、運用、内部監査制度の確立など注力すべき事柄は多く、上場準備段階で持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を支える仕組みを正しく構築していくことが求められる。

そのため最近では「期越え上場(上場申請期の期初から数えて13か月目から15か月目での上場)」が増加傾向にあり(※2)、上場のタイミングを慎重に見極める企業が増えている。

コロナ禍による経済の不確実性が増大化する“不確実性ショック”が続く社会情勢の中で、「どのような要素がIPO実現に向けた障壁となり得るのか?」を探るため、このほど、株式会社オロは未上場企業の会社経営者・役員355名を対象としてアンケート調査を実施した。

その結果、IPOへの道のりで直面する新たな”7つの壁”があることがわかった。調査結果は以下のとおり。

(※1) 日本取引所グループ 新規上場会社情報
(※2) デロイトトーマツ 2021年上期IPO市場の動向 月刊誌『会計情報』2021年9月号

経営資源(ヒト・モノ・カネ)はエクセルで管理 43.4%

お勤め先の企業で現在、自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどのように管理しているかを質問したところ、「エクセル管理」が43.4%と最も多く、続いて「帳簿での管理」25.4%、「各部署ごとに特有のシステムで管理」22.3%という結果になった。

IPO実現で「売り上げの拡大」「優秀な人材の採用」「信頼度の向上」に期待

事業者側の目線で、IPOに期待することを質問したところ、「売り上げの拡大」45.1%、「優秀な人材の採用」42.5%、「信頼度の向上」42.0%、「資金調達力の向上」41.7%という結果となった。

IPOに向けての課題は「内部統制」「利益計画・予算管理」「労務管理、勤怠管理」

IPO実現に向けて、どこに課題があるかを尋ねたところ、「内部統制」90.4%、「利益計画・予算管理」89.6%、「労務管理、勤怠管理」86.8%と回答しており、多くの経営者が「内部統制」「利益計画・予算管理」「労務管理、勤怠管理」に課題がある(満足していない)と感じていることがわかる結果となっている。

コロナ禍における”不確実性ショック”がもたらすIPO実現への『新・7つの壁』

コロナ禍でIPOを実現するために、特に障壁になると思われる項目について尋ねたところ、以下の結果になった。

1.「上場トレンド(審査ポイント)の変化への適用」83.9%
2.「リスクマネジメントの強化」83.9%
3.「内部統制を実現するために必要な情報を従業員に正しく伝達する環境の整備」83.4%
4.「人材(CFO・上場準備室長・上場準備実務の担当者)の確保」83.1%
5.「内部統制のためのIT統制の整備」82.5%
6.「経済の不確実性が高まる中での利益計画・予算管理の整備」82.3%
7.「ガバナンス体制の整備」82.3%

経済の不確実性が増大化する“不確実性ショック”が起きている社会の流れの中で、市場がドラスティックに変化し、上場トレンドの振れ幅が拡大、起こり得るリスクも多様化、上場後の企業の継続性を説明する資料としての「利益計画・予算管理」はその合理性が以前にも増して重要視されるなど、IPOを目指す企業はそれら全てに対応することが求められており、IPO実現に向けた足枷となっていることがわかる結果となっている。

IPOにおいて、クラウドERPの導入は必要だと思う 88.7%

IPO実現に向けて、クラウドERPの導入は必要だと思うかを質問したところ、「必要だと思う・計」88.7%となっており、多くの経営者がERP導入を必要だと考えていることがわかった。

ERPに期待すること「精度の高い予実管理」「タイムリーな損益管理」「ムリ・ムダ・ムラの削減」など

クラウドERPの導入が必要だと思った理由について質問したところ、「精度の高い予実管理」31.4%、「タイムリーな損益管理」30.8%、「ムリ・ムダ・ムラの削減」28.6%という結果になった。経済の不確実性が膨らみ続けるwithコロナ時代のIPO実現に向けて、強固な社内統制を叶えるクラウドERPの活用は必須と言えそうだ。

複雑すぎるERPの導入で使いこなせていない実態も

ERPをすでに導入している経営者は355人中81人(22.8%)だったが、導入したもののERPが複雑すぎて使いこなせていないという回答(4.8%)もあった。ERPを導入する際には、自分たちの業種や規模感にあった業種特化型ERPの活用を検討することも重要だ。

“IPOに強い” あいわ税理士法人 シニアパートナー 圡屋 憲 氏からの総括コメント

■新・7つの壁を乗り越えるために


あいわ税理士法人 シニアパートナー 圡屋 憲氏

IPOを実現するためには、上場会社として相応しい管理体制、内部統制を構築し、新・7つの壁を乗り越える必要があります。そのため、構築のための時間やコストもかかり、結果経営者からみるとIPOに向けた“壁”と感じられるのかもしれません。

この7つの壁、乗り越えるためには視点をかえることが必要だと考えます。どうしてもこれらを考える場合、“コストをかけなければならない”、“人手を増やさなければならない”、作業や手間が増えてしまう“、など後ろ向きな視点になりがちです。

しかし上場会社として相応しい管理体制、内部統制を構築することは、なにもコストなどのマイナス面だけがあるわけではありません。管理をすることで、これまで把握できなかった状況や課題などが適時に把握でき、すぐにその対応策が取れることで、機会損失を防ぐといったプラスの側面をもたらします。

そのため、この新・7つの壁を考える際には、後ろ向きな視点に陥らず、管理から生み出される利益がある、といった前向きな視点を持つことが大事です。そうすることで、これまで高いと感じていた壁が、それほど高くはないと感じることができ、IPO準備も円滑に進めることができるでしょう。

なお、上場会社として相応しい管理体制、内部統制を構築するには、マニュアルによる管理と自動化した管理(ITによる管理)を組み合わせて構築することが一般的ですが、ビジネス展開においてITが切っても切れない昨今においては、ITによる管理の重要性がますます高くなっています。そのため、IT(システム)を導入する際には、単に効率性だけを考えるのではなく、そのシステムが上場会社にふさわしい内部統制の観点も持ち合わせているかどうか、確認・検討することも重要です。

圡屋 憲氏 略歴
1999年より、監査法人業界にて上場会社の監査や株式上場支援業務に従事。金融機関への出向なども経験し、2015年にあいわ税理士法人に入所し現在に至る。株式上場に関連するセミナー講師多数。『株式上場マニュアル』(税務研究会)、『ケーススタディ・データ分析による資本政策の実務』(税務研究会)などを執筆。

<調査概要>
調査概要 : コロナ禍におけるIPOに関する意識調査
対象エリア: 全国
対象者   : IPOに関心がある非上場企業の経営者・役員 355名
調査方法 : インターネットによるアンケート調査
調査期間 : 2021年9月15日~2021年9月16日
調査会社 : 株式会社ネオマーケティング
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100にならない場合がある。

出典元:株式会社オロ
https://www.oro.com/zac/casestudy/neo-m.html

構成/こじへい

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