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キリンビールが2022年の事業戦略を発表、「一番搾り」と「SPRING VALLEY」で目指すビール回帰

2022.01.12

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

巣ごもり需要と酒税改正が追い風となり「缶ビール」は増加

キリンビールが2022年の事業方針を発表した。昨年9月、前社長・布施孝之氏の急逝を受け、本年1月にキリンビール代表取締役社長に就任した堀口英樹氏と、同社常務執行役員マーケティング部長・山形光晴氏が出席して開催された。

「2020年10月の酒税改正をきっかけに価格が下がったこともあり、昨年は狭義のビールへトライアルをしていただくお客様が増加。フラッグシップブランド『一番搾り』缶商品、『一番搾り 糖質ゼロ』がけん引し、ビールカテゴリーで 6年ぶりのプラス着地となった。2022年もビールカテゴリーに注力し、主力ブランドを育成し酒税改正を見据えた強固なブランド体系を構築する。また、『SPRING VALLEY 豊潤<496>』を中心としたクラフトビールにも力を入れ、2つの戦略によりビールをさらに魅力あるものに変えていく」(堀口社長)

〇「一番搾り」ブランド

「一番搾り」本体は昨年4月に大きなリニューアルを行い、他カテゴリーからの新規顧客獲得を実現し、ビール市場拡大に貢献。また、「一番搾り 糖質ゼロ」は発売から1年足らずで同社の過去10年のビール新商品で最速となる累計2億本突破し、「一番搾り」に次ぐ定番ブランドに成長した。

「今年は『一番搾り 糖質ゼロ』で糖質ゼロ・オフ系の非ユーザーを取り込み、カテゴリー拡大を目指す。“糖質ゼロ”の定番ブランドとして確固たるものにさせていきたい」(堀口社長)

〇クラフトビール

昨年3月に「SPRING VALLEY 豊潤<496>」を発売し、クラフトビール市場は約2倍に拡大し市場が活性化。消費者からも「ビールのおいしさを再認識した」という声が多く寄せられ、好評を博した。

2022年はビールが魅力的で高付加価値な存在であることに貢献するため、新たな成長エンジンとして、家庭用、業務用の両チャネルでクラフトビールの展開を強化していく。

「SPRING VALLEY 豊潤<496>」は今年リニューアルを実施。貴重な日本産ホップ「IBUKI」を一部使用することでトップの香りから後味にいたるまで味のバランスを整え、仕込み工程の一部を変更して酸味を抑えることにより、飲み飽きない味わいを実現する。リニューアルにより前年比約1.5倍の目標を立て、2024年までにクラフトビール市場を全ビール類の2%超を目指す。

〇「本麒麟」

2021年はビール回帰のあおりも受けて、新ジャンルは苦しい1年だったが、「本麒麟」は酒税改正から1年が経って回復傾向にある。消費者の根強い節約志向は続いており、品質の高い新ジャンル商品への期待は高い。

新ジャンルは弱いブランドが淘汰されていく中で、発売5年目となる「本麒麟」は、重点ブランドとして2022年は商品リニューアルを行う。ドイツ産ヘルスブルッカーホップ増量により飲みごたえ、後締まりが向上、「本麒麟」で初となる「デコクション製法」を採用し、力強いコクとさわやかなキレを両立。おいしさ、品質を進化させるリニューアル により、前年比約1割増を目指す。

「2026年にビール類の税額が統一されるが、お客様の嗜好、ロイヤリティはそれぞれについてくるもの。新ジャンルは今後も成長する領域であり強化を進めていく。ブランド力を高めることで『本麒麟がおいしいから飲んでいる』というお客様のご期待に応えたい」(堀口社長)

〇RTD

RTDは年平均成長率約110%と伸長し成長しているカテゴリー。昨年発売20周年を迎えた「氷結」は、過去最高売り上げを達成。2022年も「氷結 スタンダード」と「氷結 無糖レモン」の2ブランドを通じて、強みである「飲みやすさ」「クリアな果汁感」で、ユーザーのRTD に対する期待に応えていく。

「発酵レモンサワー」は高単価ブランドとして昨年3月に発売。同社過去10年の RTD新商品で最大の初動での立ち上がりになった。「発酵レモンサワー」の発売後、高単価RTDの市場は拡大し、市場の高付加価値化に貢献。2022年はリニューアルを実施する。レモン果汁を発酵させる酵母の見直しで、現行の発酵レモン果汁より香気成分が約15%向上、歴代No.1の味覚評価を獲得している。

〇「キリン ホームタップ」/「Tap Marché」/「TAPPY」

昨年3月に本格展開を開始した会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」。国内のブルワリーが随時サービスに参加しラインアップを拡充、その第一弾としてヤッホーブルーイングの「よなよなエール」が2月に新登場する。

業務用では、コロナ禍における外食業界や社会が抱える課題を解決しながら、再成長を目指していく。2017年から展開しているクラフトビールサーバー「Tap Marché(タップ・マルシェ)」の提案を強化。現在14のブルワリー(計27液種・期間限定品を除く)が参加しているが、全国のブルワリーと協業することで、飲食店へより高い価値を提供していく。

「一番搾り」や「キリンサワー」などを提供する小型サーバー「TAPPY(タッピー)」(※1タップディスペンサーでは「一番搾り」のみ)。軽量で洗浄の手間が減り、3Lの小容量で回転が速くロスがないことから、「簡単」「おいしい」「お得」というメリットがあり、昨年10月の制限緩和以降、設置台数がほぼ倍増となった。

2021年12月末時点で、タップ・マルシェは累計約2万台、タッピーは累計で約5000台を販売している。

「飲食店が抱えている問題として、客数減に起因した食品ロス、人手不足がある。客数減に対応するにはお客様にとって魅力のある商品を提供する必要があるが、タップ・マルシェやタッピーが貢献できるのではないか。特に3Lの小容量で生ビールを提供でき、洗浄などのメンテナンスも簡単なタッピーは、食品ロス、人手不足の問題解決にも貢献できるのではないかと考えている」(堀口社長)

【AJの読み】17年連続市場縮小の中、2026年の税額統一に向けて「ビール」をより強化

ビール大手4社の2021年のビール類販売実績が発表されたが、新型コロナの影響もあり4社とも前年比はマイナスとなり、17年連続でビール類市場は縮小している。シェアについては公表されていないが、キリンは昨年に続き首位を守ったとみられる。

「コロナ禍において、在宅していてもより良いものを選ぶという方と、節約したいという方に二極化している。高付加価値の領域ではお客様のご支持に確かな手ごたえを感じており、高付加価値のクラフトビールで在宅での楽しみ方を提案し、健康意識の高まりについては糖質オフやノンアルコールで提案していきたい。

17年連続ビール類市場が縮小している中でもビールに注力していくのは、酒税改正で狭義のビールの価格が下がりお客様が手に取りやすくなっており、クラフトも含めてビールにはいろいろな楽しみ方があるとお客様に提案していける環境になっているからだ。クラフトビール市場拡大が、ビール市場の再成長には欠かせないものだと確信している」(堀口社長)

堀口新社長にとって就任早々の事業方針発表会となったが、昨年9月に逝去した布施前社長についても言及した。

「布施は生前強いリーダーシップを執っており、それと同時に組織力を非常に重視していた。組織がきちんと動くように構築したのは布施の功績でもあり、布施が亡きあと4か月の間、自助の力で回すことができたのもキリンビールの組織力の強さがあったからだ。布施の急逝は、情緒的に悲しみは大きかったが、経営という観点ではきちんと継続されていると感じている」(堀口社長)

文/阿部純子

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