小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

民法改正で4月から成人年齢は18歳に引き下げに、法律上の影響は?

2022.01.09

2022年4月1日に改正民法が施行され、長らく「20歳」とされてきた成年(成人)年齢が「18歳」に引き下げられます。

成年年齢が18歳になることで、実際にはどのような影響が生じるのでしょうか?

今回は、成年年齢の引き下げに伴い、発生し得る法律上の影響をまとめました。

1. 成年年齢の引き下げにより、18歳・19歳ができるようになること

成年年齢の引き下げにより、18歳・19歳が新たに民法上の「成年」として取り扱われます。

それに伴い、18歳・19歳は、新たに以下の行為が可能となります。

1-1. 契約を単独で有効に締結できる

未成年者が契約を締結する際には、原則として法定代理人(主に親)の同意を得なければなりません(民法5条1項本文)。

18歳・19歳は、民法改正によって「成年」となるため、2022年4月1日以降は、契約締結に当たって法定代理人の同意を得る必要はなくなります。

たとえば、

・クレジットカードの作成
・携帯電話の購入
・賃貸マンションの契約

などを、18歳・19歳の方は単独で行うことができるようになります。

1-2. 親権から離脱する

未成年者は、父母の親権に服するものとされています(民法818条1項)。

親権には、以下の内容が含まれます。

・居所の指定(民法821条)
・懲戒(民法822条)
・職業の許可(民法823条)
・財産の管理等(民法824条)

2022年4月1日以降、18歳・19歳の方は父母の親権から離脱します。

そのため、

・自分で住所を決める
・自分で職業を決める
・自分の財産は自分で管理する

といったことが可能になります。

1-3. 10年有効パスポートが取得できる

有効期間が10年間のパスポートを取得できるのは、現状では20歳以上の方に限られています(20歳未満の方は5年有効パスポートのみ)。

しかし、成年年齢の引き下げに伴い、2022年4月1日以降は18歳・19歳の方でも、10年有効パスポートを取得することが可能となります。

1-4. 専門的な国家資格を取得できる

公認会計士・行政書士・司法書士・社会保険労務士などの専門的な国家資格は、現状では20歳以上でなければ取得できません。

これらの専門的な国家資格も、成年年齢の引き下げに伴い、2022年4月1日以降は18歳以上であれば取得できるようになります。

1-5. 性別の取扱いの変更審判を受けられる

性同一性障害者の方は、一定の要件を満たした場合、家庭裁判所の審判を受けて法律上の性別を変更できます。

参考:性別の取扱いの変更|裁判所

性別の取扱いの変更審判は、本人が20歳以上であることが要件とされています。

しかし成年年齢の引き下げに伴い、2022年4月1日以降は、18歳以上であれば性別の取扱いの変更審判を受けられるようになります。

2. 成年年齢が引き下げられても、18歳・19歳ではできないこと

2-1. 飲酒・喫煙

飲酒・喫煙については、成年年齢の引き下げにかかわらず、従来どおり20歳にならなければ認められません(未成年者飲酒禁止法1条1項、未成年者喫煙禁止法1条)。

飲酒・喫煙の年齢制限は、身体の発達段階に応じて健康上の理由から定められているため、引き下げは行われませんでした。

2-2. 公営ギャンブルの投票券購入

公営ギャンブル(競馬・競輪・オートレース・競艇)の投票権購入も、成年年齢の引き下げにかかわらず、引き続き20歳にならなければ認められません。

ギャンブル依存症対策の観点から、年齢制限の引き下げは見送られました。

2-3. 養子を迎えること

現行民法上、養子を迎えることのできる(養親になれる)のは「成年に達した者」とされています(民法792条)。

成年年齢の引き下げに伴い、上記の養親の年齢制限は「20歳に達した者」と改正されることになりました。

したがって、18歳・19歳の方は、成年年齢の引き下げにかかわらず、引き続き養子を迎えることはできません。

2-4. 大型・中型自動車免許の取得

大型免許の取得可能年齢は21歳、中型免許の取得可能年齢は20歳で、いずれも成年年齢の引き下げ前後で変更はありません。

大型免許の場合は3年以上、中型免許の場合は2年以上の免許経験が、免許取得の要件になっているため、必然的に上記の年齢制限が維持されています。

3. 成年年齢の引き下げと養育費の関係性

子どものいる夫婦が離婚をする際に養育費の支払いを合意する場合、支払いの終期を「子が成年に達するまで」と定めることがあります。

この場合の「成年」とは、特段の事情がない限り「合意当時の成年年齢」を指すものと解されます。

したがって、2022年3月31日以前に合意がなされた場合は「20歳まで」、2022年4月1日以降に合意がなされた場合は「18歳まで」養育費を支払うことになります。

民法上の成年年齢が引き下げられたからといって、養育費の支払い期間が短縮されるわけではありません。

ただし今後養育費の支払いについて合意する場合には、曖昧さゆえのトラブルを避けるため、「成年に達するまで」のような表記は避けた方が無難です。

たとえば「20歳に達する月まで」「20歳に達した後の3月まで」などと、明確に終期を定めておくべきでしょう。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw


@DIME公式通販人気ランキング


興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!Amazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年9月15日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「ドラえもん DRY BAG」! 特集は「攻める節約、守る投資」「eスポーツ観戦ガイド」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。