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子どもが喜ぶ!自動おしゃべりモードを搭載したぬいぐるみ用ボタン型スピーカー「ペチャット」

2022.01.11

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

ぬいぐるみが自動でおしゃべり!? 「ペチャット」に新モデル登場

ぬいぐるみに取り付けるボタン型スピーカーの「ペチャット」は、あいさつ、雑談、うた、おはなしなど1000種類以上のセリフが搭載され、ぬいぐるみに取り付けて専用アプリと連携しスマホを使って操作することで、まるでぬいぐるみがおしゃべりしているように感じさせる次世代型育児アイテム。

2016年に初代モデルが発売されたペチャットは、広告会社の博報堂が手がけたプロダクトとして話題になり、累計25万台以上を販売。名前を呼ぶ「おなまえボタン」、あかちゃん向けの機能、英語版アプリのリリースなど、アプリはアップデートにより進化を続けてきたが、2021年12月に新たな機能を搭載した新モデルが登場した。

新モデルでは、ユーザーからの要望が高かった「ほぼ自動おしゃべりモード」を搭載。スマホを操作しなくても、子どもの発話を認識して、ほぼ自動でおしゃべりする機能を実装した。「ほぼ自動おしゃべりモード」実装のためマイク性能を向上させ、より精度の高い音声認識が可能になった。

さらにアプリの使いやすさを向上するために操作の体験性や画面デザインをアップデート。

アプリから電池残量の確認、起動音など効果音のオン・オフの設定、本体の電源オフの操作が可能に。また、月額課金制の「ペチャットPLUS」は機能拡張し、「ほぼ自動おしゃべりモード」(月額360円)や、100種以上のうた・おはなしの全コンテンツが利用できる「うた・おはなし使い放題」(月額250円)の新サービスも登場した。

ペチャット開発チームリーダー・小野直紀さんインタビュー

ペチャットの開発を担当している小野直紀さんは、博報堂のプロダクト・イノベーション・チーム「monom」のリーダー。博報堂が手がけるものづくりや、ペチャットの進化について話を伺った。

【小野直紀(おの なおき)さん プロフィール】
クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナー。2008年博報堂入社。空間デザイナー、コピーライターを経てプロダクト開発に特化したクリエイティブチーム「monom」を設立。社外では家具、照明などのデザインを行なうデザインスタジオ「YOY」を主宰。2019年より博報堂が発行する雑誌『広告』編集長。

――広告会社である博報堂がなぜものづくりを始めたのか?

ペチャットが出る少し前あたりからIoTという言葉が使われ始め、3Dプリンターや、開発キットの提供、安価な開発基板の登場などで、だれもがものづくりできる「メーカーズブーム」と呼ばれる時代になっていた。

広告という領域が広がっていく中で、博報堂の職能のひとつである、どういったものが生活者に刺さるのかというところから逆算して、「どういうものが世の中に存在したらいいのか」と、バックキャスト的なものづくりを目指して立ち上げたのが、プロダクト・イノベーション・チームの「monom」で、その商品化第一弾がペチャットだった。

――育児アイテムにした理由は?

チームに小さい子どもがいるメンバーがいて、自分事化しやすいテーマでもあった。僕自身、子どもはいないが当時3歳の姪っ子がいて、以前会ったときはなついてくれてとても可愛らしかった。正月に実家に帰り、半年ぶりに姪に会うのが楽しみだったが、いざ会ってみるとめちゃくちゃ怖がられて、「いやだー!」と母親である姉やお兄ちゃんの後ろに隠れてしまって。

そこでぬいぐるみを使って腹話術的に「叔父さんとおしゃべりしてあげなよ」と話しかけてみた。ぬいぐるみを介すことで、叔父さんが話しているけど、ぬいぐるみが話しているように見えるという双方を現実として受け止めたようで、少し打ち解けてくれた。

姪に取り入る自分の姿を見ながら、小さい子どもにぬいぐるみを使っておしゃべりするのは昔からある風景だけれど、現代のテクノロジーを使えばアップデートできるのではと思ったことがきっかけになった。

――初代から新モデルにいたるペチャットの進化について

ものを売って終わりではなく、売った後にどんどん進化していく「ものの在り方」にもチャレンジしたいと当初から思っていた。ペチャットの本体はBluetoothスピーカーとマイクというシンプルな製品だが、アプリのおしゃべりのセリフとかコンテンツが、ある種、商品の魂でもある。そこをどんどん更新すればユーザーがより使いやすく、より楽しいものに変えていけると考えている。

最初は名前を呼ぶ機能がなかったが名前を呼べるようにアップデート。大事なぬいぐるみに自分の名前を呼んでもらうのはうれしいし、親としても使いやすいので、そこにフォーカスし、名前の登録や読み上げを簡単にできる「おなまえボタン」を実装した。

ペチャットはギフト購入が半数以上で、中でも出産祝いは3~4割ほどあると判明。あかちゃんが対象だと、おはなしの読み聞かせは使えるが、本道のおしゃべり機能が使えないので、

あかちゃん専用の機能として、泣き声や物音を検知してスマホに知らせる「泣き声検知」や、

専門家の監修を受けて、泣きやませる、寝かしつけに使える音楽の機能を追加した。

イヤイヤ期の子どもはたくさんおしゃべりするが、子育てとしては大変な時期でもある。自分の大切な相手が言うことなら、やってもいいという気持ちにさせるのか、ユーザーからペチャットなら言うことを聞いてくれるという声をいただいていたことから、「一緒にはみがきをしようよ」など、専門家と共にイヤイヤ期のお子さんに生活行動を促す、命令ではなくポジティブにやってもらうセリフを作った。

アプリの中にリクエスト機能を置いていて、歌やおはなしなどさまざまな要望をお聞きして、次のアップデートに反映させている。その中で多かったのが英語機能。小さいころから英語に触れさせたいという親御さんも多く、勉強ではなく生活の一部として英語体験ができたらいいのではないかと英語版アプリを制作した。

英語教材のような本格的なものではなく、初めての英語体験がペチャットを装着したぬいぐるみでできる簡単な英語で、親御さんも使いやすいように英語と日本語を併記している。英語については親にとっても学びになったという声をいただいている。

――新機能「ほぼ自動おしゃべりモード」について

ぬいぐるみと子どもが話しをする、未来に実現するであろう子守ロボットにつながる第一歩の商品を作りたいという想いもあって、最終的にはペチャットが心を持って自動で話すところまで行きたいというのは、当初から研究開発のテーマにあった。

スマホ操作が必要なので家事の間など、まかせっきりにできないというユーザーの声もあり、実証実験を経て今できる方法として、「ほぼ自動おしゃべりモード」を実装。既存のペチャットよりも音声認識の精度が高くするために、本体のマイク性能を上げた新しいペチャットを発売した。

実証実験からわかったのは、ぬいぐるみを溺愛していてとことんハマる子もいるし、おもちゃとわかっていても遊ぶことを楽しんでいる子もいるということ。ペチャットのレベルが上がっていけば、楽しんでもらえる子どもが増えていくのではないかと思う。

話すのが好きな子どもとはどんどんおしゃべりして、聞くことが好きな子どもにはペチャットが質問をしながら聞いていく、切り替えができるモードもある。今はそれを手動で設定するが、次の段階では自動化を考えている。

現在、おしゃべりのシナリオが雑談とクイズでそれぞれ100種類ずつあって、分岐するので厳密にはさらに多くの展開がある。実際に子どもたちに使ってもらうことで、シナリオの反応の度合いがわかってくるので、そこから分析してさらに増やしていきたい。

「親の手が離せない間にとりあえずしゃべらせておく」ではなく、子どもにとっても親にとっても、遊びと学びが同時に楽しめる意義のあるものにする「おしゃべりエデュテインメント」と位置付けており、今後もアップデートを続けていく。

【AJの読み】自動会話機能実装で「未来の子守ロボット」へ一歩近づいた

ペチャットは子どもの好奇心や創造力を刺激するようで、声に障害のある子どもが、ペチャットを自分の声の代わりとして使っていたり、自分で描いたお姫様の絵にペチャットをつけてしゃべらせたりと、ボタンをつければしゃべるという認識を得た子どもたちが、開発者が想定していなかった新しい遊び方を見つけているという。

ペチャットを介してなら、イヤイヤ期でも自然に行動を促せるといったしつけ面や、ペチャットを使って下のきょうだいの世話をしたり、一人っ子は自身がお兄ちゃん、お姉ちゃんになってぬいぐるみを世話するなど、自主性や社会性を育むといったメリットを挙げるユーザーも多い。

「ペチャット本体とスマホがあれば導入できる、ハードルの低さもメリット。自動会話がどのように成り立つのか現在検証しているが、子どもと会話を成立させるというのは簡単なことではなく、ペチャットのノウハウを使えば高齢者向けのシナリオを作ることも可能」(小野さん)とのことで、高齢者版ペチャットが登場する可能性もあるかもしれない。

新モデルの自動会話機能実装により「未来の子守ロボット」へ一歩近づいたが、今後さらにペチャットにどのような「心」が備わっていくのか、その進化も楽しみだ。

文/阿部純子

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