
大きなプロジェクトを完遂したり、目標としていた成果を達成したりすると気が抜けて、しばらくやる気が出ないことがある。
こうした仕事における「燃え尽き症候群」を経験したことがある人は、どれくらいの割合で存在するのだろうか?
グローバル人材の転職を支援する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンはこのほど、語学力と専門スキルを活かして働くグローバル人材を対象に「燃え尽き症候群/メンタルヘルス」の実態を調査した。
半数以上が燃え尽き症候群を経験、私生活に影響ありは6割
仕事で燃え尽き症候群のような症状を感じたことがある人は56%だった。その内、仕事のストレスにより私生活に影響が出ている人が6割に達していることもわかった。
また、勤務している企業がメンタルヘルスを重視していると感じるかという問いについては、外資系に努めている人の半数以上(55%)が「はい」と回答したのに対し、内資では4割(39%)を下回った。
女性は仕事場で感じるストレスが大きい傾向6割:企業はメンタルヘルスを重視していないと回答
この結果を性別、年代別に見ると、女性の65%が燃え尽き症候群を経験しており、男性より13%、ポイントが高くなっている。その理由としては人間関係や業務量の多さが挙げられた。また、私生活にまで影響が出ている女性は65%で、男性よりも11%ポイント、高い結果となった。勤務する企業がメンタルヘルスを重視していると感じるかという質問に対しては6割の女性が「いいえ」と回答したのに対し、男性は半数という結果だった。
40代:6割以上が燃え尽き症候群を経験、30代以下:7割以上が私生活に影響有
次に年代別で見ると、燃え尽き症候群を経験したことがある人の割合はそれぞれ30代以下(56%)と40代(65%)が高い傾向にあり、逆に50代以上は半数以下(47%)という結果となった。仕事でのストレスが私生活に影響が出るとの回答は30代以下が72%と7割を超えており、もっとも影響を受けやすいこともわかった。他の世代では、40代が49%、50代以上が54%となった。
燃え尽き症候群への対応策:「話す」「転職」
燃え尽き症候群等のメンタルヘルス問題への対応策として有効な方法は、1位「信頼している人に話す」(48%)、2位「思い切って転職をし、環境を変える」(41%)、3位「仕事量を明確化」(33%)だった。
メンタル部分への対応として、話すことで外に目を向けることや新しい仕事を探すことで燃え尽き症候群のために失っていた意欲を取り戻すことができる可能性もあるようだ。
企業にとって燃え尽き症候群による社員のパフォーマンス低下・欠勤は、生産性などにも影響を及ぼす大きな課題だ。優秀な社員ほど業務量が多い傾向にあるので、企業は時間管理体制を整え、きちんと休暇がとれているのか等、確認のとりやすい体制、チーム作りが求められるかもしれない。
<調査概要>
調査期間:2021年11月26~12月7日
対象:当社に登録のある国内で働く会社員n=186人
出典元:ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社
https://www.robertwalters.co.jp/
構成/こじへい
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