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日本の労働者はキャリア選択に対する満足度が低いのか?

2022.01.08

コロナ禍がもたらしたのは、生活様式の変化だけではない。労働者のワークスタイルや生き方に対する考えにも影響を与えていることがこのほど、総合人材サービスを展開するランスタッドが行った意識調査によって明らかになった。なお、本調査は、2021年8月23日から9月12日までの期間、ヨーロッパ、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界34の国と地域の労働者2万7,000人を対象に実施されている。

アフターコロナの経済回復と共に変化する労働意識

■コロナ禍で半数以上の労働者が仕事探しを開始

世界の労働者の半数以上(56%)がコロナ禍になり、ワークライフバランスの改善を求め、新たに職探しをしているという結果となった。そのうち、積極的に求職活動を行っている人は30%、実際に最近で転職した人は26%となった。日本では44%が転職に意欲的で、うち積極的に求職活動を行っている人は26%、実際に最近で転職した人は18%となっている。

この数字には、アフターコロナの経済回復が労働者にとって、自身の人生や仕事の意味をあらためて考えるきっかけになったことが示されている。

■世界全体で昇進昇給に影響も

世界の労働者の多くが自身の実力を過小評価されていると感じており、3分の2近く(60%)が昇進していないだけでなく、昇進後に昇給した人も5分の1に満たない(17%)ことがわかった。日本では62%の人が昇進しておらず、昇進後に昇給した人は13.6%にとどまる結果となった。

■ランスタッドが提唱する「Great Enlightenment(大覚醒時代)」

コロナ禍をきっかけに、世界の労働者は自身の生き方と働き方を明確に意識するようになったと本調査の結果から考察できる。ランスタッドは労働者の自覚が高まり、自身のキャリアに対して行動をとるようになった、アフターコロナ時代を「Great Enlightenment(大覚醒時代)」と名付けている。この度の調査結果では、雇用主に対し、「Great Enlightenment(大覚醒時代)」における労働者の期待に応えるためのステップアップの必要性を読み解ける。

日本はキャリア選択の満足度と今後の目標の設定において最下位の結果に

今回の調査において、日本がグローバルの平均と比較して下記3項目で大きな乖離が見られ、調査対象の34の国と地域の中で最下位を記録した。調査結果は以下の通り。

・自分のキャリアにおける選択に満足している(グローバル平均84%、最下位:日本67%)
・コロナ禍で自分個人の目標がより明確になった(グローバル平均73%、最下位:日本42%)
・コロナ禍で仕事上の目標がより明確になった(グローバル平均72%、最下位:日本40%)

■日本のキャリア選択の満足度が低い理由とは

調査結果によると、世界の労働者の多くが自身のキャリアの選択に満足している一方で、日本の労働者の満足度は最も低くなっている。コロナ禍で自分のキャリアについて考える時間は増加し、自分個人の目標がより明確になった労働者は半数近くいるものの、グローバル平均と比較すると、日本の労働者はコロナ禍における仕事やキャリア選択に対しての満足度が低いことが本調査結果より明らかになった。

■日本の労働者がアフターコロナで目標が明確にならない理由とは

コロナ禍で自分自身の目標が明確になった割合、仕事の目標が明確になった割合でも調査対象の中で日本が最下位を記録した。こちらに関しても、世界の労働者と比較して”仕事”より”企業/職場”への所属意識が強いことからくる不安感や焦燥感があることが要因の一つとして考えられるかもしれない。変化していく世界の働き方の中で、日本の労働環境はコロナ禍においても変化が見られなかったことで労働者に大きな影響を与えていたことが明らかになった。

柔軟な働き方が求められる日本

今回の調査で特徴的であった事は、日本の働き方に変化が求められている結果が浮き彫りとなったことにある。「コロナ禍の経験をもとに、仕事やキャリアにより柔軟性を求めている」と回答した労働者は、75%と高い数字になり(グローバルでは76%)、日本の労働者の4人に3人が雇用主に対して柔軟性の高い働き方を求めていることがわかった。

また、完全なリモートワークが達成されるならば海外で働きたいと回答した日本の労働者は34%(グローバルでは56%)という結果となった。グローバルと比較した際は、低い水準であるものの、約3人に1人の労働者が現在の働き方を変え、海外からでも働けるような環境の実現を求めていることがわかった。

<調査概要>
日時:2021年8月23日から9月12日
対象地域:ヨーロッパ、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界34の国と地域
年齢:18~65歳
職業:週24時間以上の勤務をする労働者(自営業を除く)
対象数:2万7,000名
最小サンプル数:800名(各市場)

出典元:ランスタッド株式会社

構成/こじへい


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