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エントリー人数が数千人を超えるベンチャー企業の採用実態

2022.01.11

■連載/あるあるビジネス処方箋

前回、ベンチャー企業の新卒(主に大卒、大学院修士)採用でエントリー者を募る「母集団形成」についてのからくりを私なりの視点で紹介した。新卒採用をスタートし、わずか数年でエントリー者が数千人を超えるベンチャー企業があるが、そのからくりを知らないと入社し後々、実態や社員のレベルに失望し、悔いる日々になるのかもしれない。ぜひ、前回をご覧になったうえで今回をお読みいただきたい。会社を選ぶうえで参考になるはずだ。

取材を通じて観察していると、数年でエントリー者が数千人を超えるベンチャー企業の新卒採用担当者の多くは、次のような特徴や共通項がある。

•前職を含め、現在に至るまでの会社員経験は「15年以下」が大半を占める。管理職の経験が圧倒的に少ない。

•新卒採用に深く関わった経験に乏しい。大企業やメガベンチャー企業の採用担当者に比べると、経験値やノウハウ、知識、情報の面で見劣りする。

•現在も、他の仕事(例えば、経理や総務、広報など)と兼務のケースが多く、新卒採用に深く関わる時間や機会に乏しい。

•経営層(社長や役員など)が中途半端に採用に介入し、時にかき回し、結果として担当者のやる気をなくすようにしているケースが目立つ。

つまり、経験の浅い社員が「採用担当」と名乗り、1人でがんばっているケースが多い。そこには、きちんと教える人がいない。担当者たちは一流の大企業やメガベンチャー企業の担当者に比べて判断能力が高いとは言えないのだろうだが、書類選考や面接(1次)では独断でエントリー者を通過させるか否かを決めることが多い。

形式上、部長や執行役員、役員といった立場の上司はいるのだろうが、この人たちも新卒採用に精通していない。結果として、担当者に丸投げに近い状態になっている場合がある。これでは、自社にとってメリットのある人を選ぶ精度は低いはずだ。一流の大企業やメガベンチャー企業は精度を上げようとするから、例えばエントリーシートを3~5人で見て、面接に呼ぶか否かを決める。

読者諸氏がこのタイプの企業の書類選考や1次面接で不採用となった場合、気にする必要はないのではないか。むしろ、入社しないほうがよかったのだと私は思う。中には、たった1人で面接(1次)をして通過させるか否か、を決めているケースもあるが、これでは精度の高い試験はほとんど不可能だろう。入社後にミスマッチが起きるのが、当然なのだ。前回の記事で紹介したように、厚生労働省の調査(新卒=大卒で入社した社員の3年以内の離職率)では、社員数が499人以下の会社では大量に辞めているのがわかる。このようなベンチャー企業の大半が、この規模だ。

もう1つの問題がある。担当者の力量だ。教育を受ける機会に乏しく、経験不足の感は否めないのだが、あるところまでは1人で採否を決めている。これでは自分を買いかぶるようになるかもしれない。どんな人でも、他人の人生の1シーンを独占的に決めることを繰り返していると、自分を「そこそこ優秀」と思うのではないか。取材で接する担当者は「大企業やメガベンチャー企業、何するものぞ」と勇ましいことを言う人が少なくない。

新卒採用の常識からして、数年でエントリー者が数千人を超えるのは極めて難しい。それを楽々とクリアしているならば何かのからくりがある、と考えてみるのも必要かもしれない。前回と今回の記事を読んでいただくと、ご理解いただけると思う。新卒採用は人生で1度しかない。そんな大切なステージで、間違った情報に感化されたり、踊らされたりしないようにしたい。

文/吉田典史

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