小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

万が一、痴漢の疑いをかけられたら?冤罪の対処法と弁護士に相談する際のポイント

2022.01.18

満員電車に乗っていたところ、突然隣の人から痴漢の疑いをかけられてしまった……

非常に危機的な状況と言えますが、身に覚えがないのであれば、冷静に対処すれば乗り切ることができます。

今回は、痴漢冤罪の疑いをかけられた場合の対処法をまとめました。

1. 痴漢について成立し得る犯罪

いわゆる「痴漢」行為については、「迷惑防止条例違反」または「強制わいせつ罪」が成立し、刑事罰が科される可能性があります。

1-1. 迷惑防止条例違反

各都道府県が定めている「迷惑防止条例」では、痴漢に当たる行為を犯罪として禁止しています。

たとえば東京都の迷惑防止条例では、以下のとおり痴漢行為が禁止されており、違反者には「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科されます(同条例8条1項2号)。

第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、次に掲げるものをしてはならない。

(1) 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること
(東京都迷惑防止条例5条1項1号)

1-2. 強制わいせつ罪

痴漢行為の態様が悪質な場合には、より重い「強制わいせつ罪」が成立する可能性もあります(刑法176条)。

強制わいせつ罪が成立するのは、痴漢の中でも、以下のいずれかに該当する行為です。

①暴行または脅迫により、被害者の反抗を著しく困難にしたこと
②被害者が13歳未満であること

強制わいせつ罪の法定刑は、「6月以上10年以下の懲役」です。

初犯でも実刑判決となる可能性が高く、非常に重い犯罪と言えます。

2. 身に覚えのない痴漢の疑いをかけられた場合の対処法

何もしていないのに痴漢の疑いをかけられた場合、無実を訴えるためには冷静な対処が求められます。

以下のポイントを頭に入れて行動すると、無実の罪で刑事処分を受けてしまう事態を回避できる可能性が高まります。

2-1. 相手の衣服に触れない

犯人の手に付着した被害者衣服の繊維は、痴漢の重要な物証となります。

痴漢の疑いが事実無根であるとしても、被害を主張する相手ともみ合いになった際に衣服に触れ、繊維が付着することも考えられます。

この場合、「痴漢をした際に繊維が付着したのではないか」と疑われ、痴漢の事実が認定されてしまうことになりかねません。

痴漢冤罪のあらぬ疑いをかけられないためにも、念のため、被害を主張する相手の衣服には一切触れないようにしましょう。

2-2. 警察が来るまでは逃げない方がよい

「痴漢を疑われたら、逃げてしまえばOK」

痴漢冤罪への対処法として、すぐに逃げることが望ましいと言われることがありますが、あまりお勧めできる対処法ではありません。

逃げきれればよいですが、駅のように多数の人が存在する場所では、逃げることに失敗する可能性の方が高いでしょう。

もし逃げられなかった場合、「痴漢をしてやましいことがあったから逃げたのではないか」と疑われるおそれがあります。

痴漢をしたことが真実でないならば、警察を相手に堂々と無実を主張した方が、事態を穏便に収拾できる可能性が高いです。

そのため、逃げることなく警察の到着を待つことをお勧めいたします。

2-3. 警察には身分を明かして退去したい旨を伝える

警察が被疑者を逮捕するには、原則として、裁判官が発行する逮捕令状が必要です。

痴漢(があったとされる)現場に警察が来た際に、逮捕令状を携行していることはまずありません。

したがって、警察に退去したい旨を伝えれば、そのまま退去することができます。

退去を希望したにもかかわらず、警察が無理やりその場に留めようとした場合は違法な無令状逮捕となりますので、警察に対して厳重に抗議しましょう。

なお、逮捕令状の発行には、犯罪の嫌疑に加えて、罪証隠滅や逃亡のおそれが要件とされています。

退去を求める際に、警察に対して身分証を提示して、逃亡のおそれがないことを示しておけば、後日逮捕令状が発行されるリスクを抑えることができます。

2-4. 弁護士に連絡する

痴漢冤罪を疑われている状況は、その後刑事手続きにかけられてしまうかもしれない危機的状況です。

そのため、弁護士に相談したうえで、慎重に対処することをお勧めいたします。

弁護士は、痴漢冤罪の疑いをかけられた方を、逮捕等の刑事手続きへ進む前の段階で解放するために、様々な手段を尽くしてサポートしてくれます。

冤罪を疑われている状況に、ご自身だけで対処するのが難しい場合には、速やかに弁護士を呼ぶのがよいでしょう。

知り合いの弁護士がいない場合には、家族に連絡して弁護士を探してもらうことも考えられます。

また、各都道府県の弁護士会に連絡して、弁護士の派遣を依頼する方法もあります。

一歩でも対応を間違えると、刑事手続きにかけられて面倒な事態になってしまうおそれがありますので、痴漢冤罪を疑われた場合にはすぐに弁護士へご相談ください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw


@DIME公式通販人気ランキング


興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!Amazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年9月15日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「ドラえもん DRY BAG」! 特集は「攻める節約、守る投資」「eスポーツ観戦ガイド」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。