
スキルをお金に換える仕組みづくりがトレンドに
「コロナ禍で個人の生き方や働き方が変わってきています。それに伴い、スキルを磨くことへの関心やビジネスを始める機運が高まってきました。Webサイトの学び系コンテンツが増えていることも関係しています」
そう話すのは、ヒットを生み出す習慣づくりに携わる博報堂の中川悠さん。
最近では学び系コンテンツで身に付けたスキルを〝換金〟できるような仕組みやプラットフォームも着実に増えているという。
「例えば、プラモデルを3000円で組み立てるサービスなど、個人の趣味の延長上にあるスキルに至るまで、販売、換金されるのが当たり前のようになってきました」(中川さん)
また、NFT(非代替性トークン)の登場により、自身が保有するデジタルデータを唯一無二の存在として証明できるようになった。今まで価値付けが難しかったデジタルデータに資産価値が生まれ始めている。
「NFTはいよいよ日本に上陸してきた兆しがあります。画像や音源などをはじめとするデジタルデータであれば販売できるので、個人の隠れた特技や才能が発揮される機会がさらに増え、ビジネスチャンスはより一層拡大すると思います」(中川さん)
スキルプラットフォーム
最低500円からスキルを出品できるものや、専門的なスキルを持つ「プロ人材」に注目するものまで、スキル関連のビジネスが盛況だ。今後は同様のサービス同士による競争激化が予想される。
マーケティングリサーチ機構の調査で共働き家庭が選ぶサービスNo.1などを獲得!
家事代行サービス「ベアーズ」
家事代行サービスを〝日本の暮らしの新しいインフラ〟とすべく、日本初の「家事代行サービス認証」を取得した「ベアーズ」。日常的な家事のほか、引っ越しの手伝いやクリーニングの受け渡しなども依頼可能。
【ベアーズのビジネスモデル】
カウンセリングで共有した要望やライフスタイルに合わせて、オーダーメイドのサービスを提供しているのが最大の特徴。家事代行費+交通費×訪問回数でサービスを提供するのが基本。初めて利用する人は「初回お試しプラン」がおすすめ。1回の利用から対応する「スポットサービス」や、月2回〜訪問する「定期プラン」も用意。
〈ヒットの方程式〉
2021年はお風呂掃除などの新サブスクサービスが人気に。「利用者の多くは20〜30代独身者。その年代からの新サービスへの問い合わせは通常の120%でした」(マーケティング本部・後藤晃さん)
2021年8月期のビジネス利用は前年比で70%増!
スキルマーケット「ココナラ」
知識・スキル・経験などをオンライン上で売り買いできる日本最大級のスキルマーケット。出品者はスキルを生かしてビジネスチャンスを広げられる。購入者は仕事からプライベートまで450種類以上のカテゴリーからサービスを選べるのが特徴だ。
【ココナラのビジネスモデル】
出品者と購入者の取引が完了した後に手数料が発生。出品者にはテキストサービスなどに関して手数料率22%、購入者には購入金額の5.5%のサービス手数料がかかる。
〈ヒットの方程式〉
「コロナ禍で非接触のニーズが発生したことに加え、業界ごとに発生する課題に対し、自社にないスキルをココナラで調達していることがサービス伸長の要因だと見ています」(広報担当・柳澤芙美さん)
取材・文/高橋まりな
10インチ電子メモパッド付録つき!DIME最新号は「2021年ヒット商品総まとめ」と「2022年トレンド大予測」の2大特集
「DIME」最新号では、2021年にヒットした商品やサービスの紹介のほか、ヒットに至った秘密、舞台裏、2022年に流行りそうなものまでをすべて掲載。特別付録は、仕事でも家庭でもいろいろ使える特大10インチの電子メモパッドです。 絵や文字をたっぷり書き込める、特大の10インチサイズながら、厚さ6mm、重さ143gと、薄型&軽量で持ち運びやすいのが特徴。しかも約10万回書き換えが可能です。 フックに引っかけたり、紐で吊るしたり、専用ペンを支えにして立てかけたりと使い方はいろいろ。
※主要なオンライン書店は完売しました。お近くの書店、コンビニでお買い求め下さい。