新型コロナウイルスの影響で世界のビール消費量は3年ぶりマイナス
キリンホールディングスは、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、計170の世界主要国および各地域における、2020年のビール消費量をまとめた。なお、この調査は1975年分から統計を開始している。
2020年の世界のビール総消費量は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により前年より約1,281万kl(大びん633ml換算で約202億本)減り、約1億7,750万kl(前年比6.7%減、大びん換算で約2,804億本)となった。東京ドームをジョッキに見立てると、約143杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当する量だ。
国別ビール消費量
世界の総消費量は約1億7,750万kl。前年比6.7%減となり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて3年ぶりにマイナスとなった。
中国(前年比8.0%減)は18年連続で1位となったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて総消費量は減少。日本(前年比9.3%減)は2007年から14年連続で7位となっている。
地域別ビール消費量
地域別では、アジア(前年比11.7%減)の構成比が31.2%と、13年連続で1位となった。そんなアジアを国別で見ると中国(前年比8.0%減)、インド(前年比39.8%減)、フィリピン(前年比34.2%減)などが大きく減少し、前年を下回っている。
2位のヨーロッパ(前年比5.2%減)は、ロシア(前年比4.1%増)が増加となるも、ドイツ(前年比5.1%減)、イギリス(前年比13.2%減)などが減少し、前年を下回った。
3位の中南米(前年比4.4%減)は、ブラジル(前年比4.2%増)が増加するも、メキシコ(前年比11.1%減)やコロンビア(前年比9.0%減)などが減少し、前年を下回った。
4位の北米は、アメリカ(前年比0.8%増)が増加し、地域別では唯一前年を上回っている。
国別一人当たりビール消費量
チェコ共和国は28年連続で1位となった。また、上位35か国で消費が伸びた国は9か国となっている。
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構成/清水眞希