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コロナ禍における就職・転職活動のポジティブな影響とネガティブな影響

2022.01.05

コロナ禍における就職・転職活動には、どんなネガティブ、あるいはポジティブな影響があるのだろうか?

Indeed Japanはこのほど、直近1年間で仕事探しを行っている16〜69歳の1,240名を対象に、「就職・転職(新卒の就活生を除く)活動のストレスや課題」に関する調査を実施した。

1.コロナ禍における就職・転職活動の実態と課題

■現在の仕事探しが「順調ではない」人は40.5%で「順調である」29.6%を上回る。

直近1年間の仕事探しにおいて、順調かどうかを尋ねた。すると「順調ではない」と回答した人は40.5%(「あまり順調ではない」「全く順調ではない」の合計)にのぼった。一方で、「順調である」と回答した人は29.6%(「非常に順調である」「概ね順調である」の合計)にとどまり、10.9ポイントの差があった。

アルバイト・パート職希望者と、社員職希望者で比較すると、アルバイト・パート職希望者は、「順調である」26.9%に対して「順調ではない」41.4%とその差は14.5ポイントだった。一方で、社員職希望者は、「順調である」30.9%に対して「順調ではない」40.0%とその差は9.1ポイントだった。共に「順調である」が「順調ではない」を上回っているが、特にアルバイト・パート職希望者のほうが、職探しに苦戦している傾向にあることが見受けられる。

■コロナ禍が仕事探しに及ぼした影響は、アルバイト・パート職希望者、社員職希望者で異なる傾向。

それでは、コロナ禍は仕事探しにどのような影響を及ぼしたのだろうか。ネガティブな影響、ポジティブな影響をそれぞれ尋ねた。その結果、何かしらネガティブな影響を受けたと回答した人は全体の73.9%に、ポジティブな影響を受けたと回答した人は全体の62.2%にのぼった。また、特にネガティブな影響についてアルバイト・パート職希望者と、社員職希望者では受けた影響に異なる傾向があることがわかった。

ネガティブな影響をみると、アルバイト・パート職希望者の1位は「特にない」36.3%、2位「企業・団体側の応募条件や選考が厳しくなり、仕事が決まりにくくなった」19.4%、3位「ニューノーマル時代において、どんな仕事に就くと良いのか分からなくなってきた」18.8%という結果だった。

一方で社員職希望者では、1位「業界の先行きが不安になり、憂鬱な気持ちで仕事探しをすることになった」28.3%、2位「企業・団体側の応募条件や選考が厳しくなり、仕事が決まりにくくなった」27.8%、3位「仕事探しそのものが急務となり、ゆっくり仕事を選んでいられない状況になった」22.2%という結果だった。コロナ禍によって、仕事探しに対する心理的なストレスが大きくなっている様子が見受けられる。

一方、ポジティブな影響をみると、アルバイト・パート職希望者・社員職希望者ともに1位は「特にない」でそれぞれ45.2%、34.0%だった。

2位以降の結果を見ると、アルバイト・パート職希望者は、「在宅時間が増え、自分の今後のキャリアについてじっくり考えることができた」22.7%、「オンラインによる採用説明会や面接が増えたことで、遠方からでも参加・応募できる企業・団体が増えた」14.3%と続く。

一方で、社員職希望者では、「オンラインによる採用説明会や面接が増え、その分時間の節約になり、複数の企業・団体へ応募しやすくなった」23.9%、「在宅時間が増え、自分の今後のキャリアについてじっくり考えることができた」22.9%と続く。

アルバイト・パート・社員などの雇用形態に関わらず、採用のオンライン化の浸透によるポジティブな側面があることがわかった。

2.採用オンライン化の実態と課題

■就職・転職活動の過程で、オンライン面接を経験した人は50.5%にのぼる。

それでは、就職・転職活動におけるオンライン化はどの程度進んでいるのだろうか。採用面接がオンラインと対面のどちらで実施されたかを尋ねた。その結果、最終面接以外の面接でオンライン面接を経験した人は50.5%、最終面接でオンライン面接を経験した人は35.1%という結果だった。求職者の半数以上がオンライン面接を経験していることがわかった。

オンライン採用面接の経験率は、アルバイト・パート職希望者よりも、社員職希望者のほうが高く、社員採用においてオンライン化がより浸透していることがわかる。

■採用面接がオンラインで行われても良いと感じる人の割合、最終面接では49.8%、最終以外の面接では59.1%。

オンライン採用面接の経験率はわかったが、一方で、求職者は面接のオンライン化についてどのように感じているのだろうか。採用面接は「オンライン」「対面」のどちらがいいと思うかを尋ねたところ、「対面面接」を希望する人の割合が、「オンライン面接」を希望する人の割合を上回った。

一方で、「どちらでもいい」と回答した人も多く、オンライン面接でもいいと考えている人は、最終面接で49.8%、最終以外の面接で59.1%いることがわかる。また、社員職希望者のほうが、オンラインでも良いと考える割合が高い(最終面接で51.9%、最終以外の面接で61.0%)結果だった。

「オンライン面接」が徐々に浸透してきている一方で、「対面面接」を希望する割合は高く、特にアルバイト・パート職希望者においてその傾向が高いことがわかる。他方、半数以上は「オンライン面接」に抵抗感を持たなくなっていることもわかった。

■オンライン面接ツールに期待すること、1位「自分が応募条件を満たしているか簡単にわかる」

ここで、オンライン面接ツールに期待する機能について尋ねた。その結果、最も多かった回答は「自分が応募条件を満たしているか簡単にわかる」(30.6%)だった。次いで2位に「求人企業・団体と面接日を簡単に調整できる」(28.8%)、3位に「応募段階で自分がWeb面接に進めるかすぐにわかる」(27.3%)となった。

オンライン面接が浸透してきている中で、面接ツールに期待する機能としては、面接そのものよりも、自身が面接を受けられるかどうかや、日程調整など事前のやりとりの改善を望む人が多いことがわかった。

3.応募企業からの連絡における課題

■求職者全体の3人に1人以上が、応募したのに、企業・団体から何の連絡も来なかった経験があることが判明。

それでは、面接の実施に至るまでの、応募企業と求職者のやりとりにおける課題にはどのようなものがあるのだろうか。

企業からの連絡についての経験を尋ねたところ、34.0%の方が「応募したのに、企業・団体から何の連絡も来なかった」ことがあると回答した。アルバイト・パート職希望者では34.8%、社員職希望者では33.6%と雇用形態に限らず、3人に1人以上が企業から無視された経験があることが明らかとなった。

また、「応募した企業・団体から返信が来るか不安になったことがある」人は45.4%(アルバイト・パート職希望者:48.7%、社員職希望者:43.7%)と半数近くにのぼる。「応募以降、企業・団体から連絡が来るまでの待ち時間が、非常に長かったことがある」経験者は29.1%(アルバイト・パート職希望者:24.4%、社員職希望者:31.5%)だった。

■応募した企業から何の連絡もない場合、75.9%の求職者がストレスを感じる。

それでは、こういった応募企業からの連絡を待つ時間は、求職者のストレスになるのだろうか。それぞれストレスを感じるか否かを尋ねたところ、「応募したのに、応募した企業・団体から何の連絡もないこと」には75.9%(アルバイト・パート職希望者:82.0%、社員職希望者:72.9%)が、「企業・団体から連絡が来るまでの待ち時間が、非常に長いこと」には74.9%(アルバイト・パート職希望者:80.1%、社員職希望者:72.3%)が、ストレスを感じると回答した。応募企業からの連絡を待つ時間や、連絡が途絶えることに対する求職者のストレスが大きいことがわかる。

なお、自由回答形式で、就職・転職活動において「ストレスに感じていること」や「応募先の企業・団体に改善してほしいと思っていること」を聞いたところ、以下のような回答が得られたので紹介する。

4.履歴書のデジタル化に対する課題

■履歴書や職務経歴書など応募書類のデジタル化は、アルバイト・パート職希望者、社員職希望者で状況が大きく異なる結果に。

ここまでは、採用面接のオンライン化・デジタル化についてみてきたが、応募書類についてはデジタル化は進んでいるのだろうか。履歴書や職務経歴書など応募書類をどのように作成しているかを尋ねた。

その結果、全体の54.8%が手書きで作成していると回答したが、希望職種によってその割合は大きく異なった。アルバイト・パート職希望者では73.2%にのぼり、社員職希望者の45.6%を大きく上回っている。

■アルバイト・パート職希望者の43.5%が、手書きのほうが企業に与える印象が良くなると感じている。

それでは、なぜアルバイト・パート職希望者は履歴書・職務経歴書など応募書類を手書きで作成する人が多いのだろうか。アルバイト・パート職希望者では、「手書きのほうが企業に与える印象が良くなる」と感じている人が43.5%と、社員職希望者の28.1%と比べ非常に高いことがわかった。

一方で、Indeedが行った、「採用担当者の業務実態」に関する調査※1では、アルバイト・パート採用において手書きのほうが印象が良いと回答した採用担当者は27.9%にとどまっており(PC作成のほうが印象が良いと回答した採用担当者は31.4%、手書きとPC作成のどちらでも印象が変わらない人が40.7%)、求職者と採用担当者との考えにギャップがあることが明らかとなった。

※1: 「採用担当者の業務実態」に関する調査(2021年10月、Indeed Japan実施)の結果は、こちらから確認できる。: https://jp.indeed.com/press/releases/20211221_2

※「社員職希望者」は、正社員・契約社員・派遣社員等をメインに探している求職者のこと、「アルバイト・パート職希望者」は、短期・中長期アルバイト・パートをメインに探している求職者のことを指している。また、「社員職採用担当者」は、中途採用の実務に携わっている担当者のことを指している。

調査結果に対する有識者コメント:株式会社人材研究所 曽和 利光氏

今回の調査であらためてコロナ禍によって求職者が心理的な不安を持っていることがわかりました。この心理的な不安は就職や転職、アルバイト・パート探しにおいて応募する社数を増やすことにつながります。企業側からみれば応募者の増加になるわけですが、最終的に応募者は1社にしか入社をしないため、何も工夫しなければ辞退率も同時に増加することにもなりかねません。

採用に取り組む企業側は、これを避けるために、せっかく応募していただいた候補者が負荷やストレスを感じないように、採用プロセスを再設計する必要があるでしょう。

まず、調査にもあるように、応募した後に企業からの返信が遅いとストレスを感じて辞退にもつながるため、書類選考や日程調整などをスピーディに遂行できるように、ITを用いた仕組み化が有効です。また、オンライン採用もかなり浸透しているということなので、希望者には対面だけでなくオンラインでの対応ができるようにし、交通費や移動時間などの負荷をなくすとよいでしょう。

また、履歴書などの応募書類において、アルバイト・パート職希望者と社員職希望者で結果が分かれたことは興味深く、検討すべき結果です。現時点では社員に比べ、アルバイト・パート希望者のほうが多く「手書き」で作成しているとの結果です。かつ「手書き」の印象がよいと考えている求職者が多いという結果が出ていますが、採用側はそれほど「手書き」が印象がよいということはありません。

私はこの結果を、アルバイト・パート採用をする側の体制がまだ完全には整っていないことが影響だと考えます。基本的にデジタル化した方が応募者側も楽なはずですし、実際、書類を提出するのが面倒で辞退をするというような調査結果もあります。企業・応募者双方の観点からみて応募書類のデジタル化はさらに促進すべきでしょう。もしくは、応募書類自体を簡素化したり、持参不要で面接時に記述してもらったりするなどの工夫も有効であると思います。

一方で求職者側は、「手書き」を意識するあまり逆に面倒になって応募しそこねるのではなく、デジタルデータでも、PCで作った履歴書でもあまり問題ないことを理解した上で、たくさんの応募を行なって自分のチャンスを増やしていくことを意識すると良いでしょう。

【有識者プロフィール】
曽和 利光(そわ としみつ)氏
株式会社 人材研究所代表取締役社長

愛知県豊田市生まれ、関西育ち。灘高等学校、京都大学教育学部教育心理学科。リクルート、ライフネット生命などで採用や人事の責任者を務める。

その後、人事コンサルティング会社人材研究所を設立。日系大手企業から外資系企業、メガベンチャー、老舗企業、中小・スタートアップ、官公庁等、多くの組織に向けて人事や採用についてのコンサルティングや研修、講演、執筆活動を行っている。著書に「人事と採用のセオリー」「人と組織のマネジメントバイアス」「できる人事とダメ人事の習慣」「コミュ障のための面接マニュアル」「悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?」他。

<調査概要>
就職・転職活動のストレスや課題に関する調査
・調査主体:Indeed Japan株式会社
・調査対象:現在積極的に仕事探しを行っている16~69歳の男女1,240名
・割付方法:性年代と仕事探し(社員職希望/パート・アルバイト職希望)をそれぞれ掛け合わせてアンケートを回収。人口構成比およびスクリーニングの出現率に基づいてウエイトバック集計を実施。
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2021年10月22日~11月2日

出典元:Indeed Japan株式会社
https://jp.indeed.com/


構成/こじへい

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