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高齢者は尿意切迫感により歩行時の注意力が削がれて転倒リスクが高まる、アルバータ大学研究報告

2022.01.01

過活動膀胱は高齢者の転倒リスクを高める

過活動膀胱は、単に不快感や困惑の原因になるだけではないようだ。

高齢者においては、尿意切迫感により歩行時の注意力が削がれ、転倒リスクが高まることが明らかにされた。

アルバータ大学(カナダ)のWilliam Gibson氏らによるこの研究の詳細は、「PLOS ONE」に10月4日掲載された。

Gibson氏らは、過活動膀胱と診断されている、65歳以上の高齢者27人(平均年齢75歳、女性22人)を対象に、尿意切迫感が分割的注意(複数のことに同時に注意を払うこと)の原因となり、歩行にも変化がもたらされるのかどうかを、複数のカメラを用いた三次元歩行分析により調べた。

対象者には、普段から履いている靴を着用して実験室の端から端まで(9.1m)を往復してもらい、最後の3歩行周期(6歩)について分析を行った。

往復歩行は、膀胱が空の状態、尿意切迫感がある状態、または脳機能を調べるための課題(Nバック課題)を行いながらの状態の3パターンで行った。

その結果、尿意切迫感のある状態での歩行では、課題をこなしながらの歩行で見られるのと同様の変化が生じることが明らかになった。

具体的には、膀胱が空の状態では、歩行速度は1.1m/秒、ストライド長(片側の踵が接地してから反対側の踵が接地するまでの距離)は1.19mだったのが、尿意切迫感のある状態ではそれぞれ1.0m/秒と1.12m、課題をこなしながらの状態では0.8m/秒と1.0mと、全て有意に低下していた。

また、ケイデンス(歩数を時間で割ったもの)については、膀胱が空の状態での歩行に比べて、課題をこなしながらの歩行で有意な低下を示した(110歩/分から94歩/分)。一方、尿意切迫感のある状態での歩行との間には、有意差は認められなかった。

さらに歩隔(左右の足の間隔)は、膀胱が空の状態での歩行と比べて課題をこなしながらの歩行で有意な増加を示した(10.8cmから12.0cm)。排尿筋の過活動はこれらの結果に影響を与えていないことも確認された。

こうした結果を受けてGibson氏は、「これらの結果は、過活動膀胱の症状がある人では、膀胱の状態に気を取られて、歩行に集中できていないことを明示するものだ。バランスの取れた歩行には、いくつかの認知的インプットが必要だ。若くて健康な人なら意識することなくバランスを維持できるが、加齢に伴い脳が変化すると、バランス維持のためにより多くの認知的インプットが必要になる。そのようなときに尿意切迫を感じて気が散っていると、転倒リスクが高まる」と説明する。

また、Gibson氏は、「転倒は高齢者における事故死の主因だが、多くの人は、膀胱に機能障害があると、転倒リスクが約2倍になることを知らない」と話す。

そして、「これまでに、失禁の治療により転倒リスクが低下することを示したエビデンスはあまり報告されていない。こうした現状を踏まえると、尿意切迫感が分割的注意の原因となることを示した今回の研究は、両者の関係に関する研究の出発点になるだろう」との見方を示している。(HealthDay News 2021年12月10日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0257506

Press Release
https://www.ualberta.ca/folio/2021/12/study-links-overactive-bladder-to-increased-falling-risk-in-older-adults.html

構成/DIME編集部

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