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米政府主導の動物実験においてmRNAワクチンがHIV-1に対して有望な結果、米国立アレルギー・感染症研究所報告

2021.12.31

HIVに対するmRNAワクチン、動物実験で有望な結果

最先端のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの技術は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する安全で有効なワクチンの開発につながった。

では、この技術を、新型コロナウイルスよりも前から存在するヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)に対しても、応用できないだろうか。

そうした期待が高まる中、米政府主導の動物を用いた研究において、HIV-1に対するmRNAワクチンの有望性が示された。

米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のPeng Zhang氏らが実施したこの研究結果は、「Nature Medicine」12月号に掲載された。

新たに開発されたこのワクチンには、ヒトHIV-1の外皮タンパク質であるEnvと、サル免疫不全ウイルス(SIV)の内部構造タンパク質であるGagを発現するよう指令を出す2種類のmRNAが使われている。

研究グループによると、筋肉細胞はこれらのタンパク質を使って、表面に数多くのEnvのコピーを発現させたウイルス様粒子(VLP)を産生し、体の免疫反応を誘発するのだという。

VLPにはHIV-1の完全な遺伝コードがないため、VLPそのものが感染症や疾患の原因になることはないとされる。

研究チームは、まずはこのワクチンをマウスに2回投与した。その結果、投与した全てのマウスでHIV-1様ウイルスに対する中和抗体が誘導された。

これらのマウスで発現していたEnvは、HIV-1の持つEnvと極めて良く似ており、この点は、これまでに開発が試みられてきたHIVワクチンからの改良点と考えられた。

次に、アカゲザルに初回ワクチンを接種し、その後1年間に9回にわたってブースター接種を行った。

ブースター接種に用いたワクチンには、初回接種用のワクチンに使われたのとは別の2種類のHIV-1クレード(サブタイプ)に由来するEnv mRNAと、Gag mRNAとが含まれていた。

その結果、初回接種から58週目までにワクチンが投与された全てのサルで、12種類中11種類のHIV-1株に対して、測定可能なレベルの中和抗体が誘導されていることが確認された。

初回接種から60週目以降に、ワクチンを投与されたサルとされていないサルの双方を、サル/ヒト免疫不全ウイルス(SHIV)に毎週、曝露させたところ、前者では後者に比べて、SHIVへの曝露1回当たりの感染リスクが79%低下することが示された。

また、アカゲザルに投与されたワクチンは高用量であったが、忍容性の高さも確認され、有害事象は食欲の低下などの軽度かつ一時的なものだけであったという。

米国を代表する感染症の専門家であり、今回の研究論文の共著者としても名を連ねているNIAID所長のAnthony Fauci氏は、「これまで、約40年間にわたって世界中の研究者たちが尽力してきたにもかかわらず、HIV-1予防に有効なワクチンは、いまだ開発できていない。この実験段階にあるmRNAワクチンは、他の実験段階にあるHIVワクチンが抱えている課題の克服につながる可能性のある複数の特徴を併せ持っている。これは有望なアプローチだといえる」と説明している。

ただし、動物実験の結果がそのままヒトにも当てはまるとは限らないため、今後さらなる研究が必要である。研究論文の上席著者である、NIAID免疫制御研究室のPaolo Lusso氏は、「われわれは現在、このワクチンが産生するVLPの質と量の改善を目指して、プロトコルの改良に取り組んでいる。

プロトコルを改良することで、ワクチンの有効性が高まり、強力な免疫反応を引き起こすのに必要な接種回数を減らせる可能性がある。安全性と有効性が確認できれば、健康な成人のボランティアを対象に、第1相臨床試験を実施するつもりだ」と話している。(HealthDay News 2021年12月10日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.nature.com/articles/s41591-021-01574-5

Press Release
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/experimental-mrna-hiv-vaccine-safe-shows-promise-animals

構成/DIME編集部


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