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帰省シーズンになると相続トラブルが増える理由

2021.12.27

久しぶりの帰省で注意すべきはコロナだけではない

2020年に、世界中に広がった新型コロナウィルス。同年3月には、日本でも感染者が徐々に増え、東京では計4回の緊急事態宣言が発令された。まん延防止等重点措置の期間も含めるとほぼ2年間もの間、帰省をふくめて遠出ができない期間が続いたことになる。

ワクチン接種の効果もあってか、過去7日間(12月14日時点)での全国の新規陽性者数が117人となり、今年の年末年始はふるさとに帰省する人も昨年に比べて大幅に増えると想定されている。

そこで懸念されているのが、帰省することで家族、親戚があつまり、クラスターの発生に繋がることだが、実は弁護士への相続トラブルに関する相談件数も年始やお盆の時期に増える傾向にあるという(相続弁護士ナビ調べ)。

そこで弁護士ナビが、年始に増える相続トラブルについてのレポートを公開したので紹介しよう。

■帰省シーズンに増える相続トラブル相談件数

帰省で家族や親戚が集まる中、久しぶりに会うこともあるので相続について話題に上がることもあるだろう。そんな中、財産分与について全く異なる考えを持っている人も同席の場で話し合いが始まることで、逆に争いを招いてしまう場合もある。

法務省の司法統計年報(家事事件編)によると、遺産相続をめぐるトラブルは近年増加傾向にあったが、2020年は遺産分割事件数が大きく減少しており、これはコロナにより帰省ができなかった影響によるものと考えられるという。

■遺産相続をめぐるトラブル相談が近年、増加傾向!

ウカイ&パートナーズ法律事務所の鵜飼大(うかい まさる)弁護士に話を伺った。

「高齢化社会ということも勿論ですが、日本は高度経済成長を経て社会が核家族化していき、昔からのように大家族で暮らすことがあまりなくなったこともあり、家族の連帯が希薄化しています。

コロナ禍の影響も加わり、昔に比べて親や兄弟にほとんど会わない家族や何年も会ってない家族が増えています。また、ここ20年間で離婚が増加し、離婚によって別れた親子は他人に近い関係性になっている場合もあります。

このような社会の変化・個人の価値観の変化に応じて、交流のない家族が相続で争いを始め、場合によっては訴訟に進展するケースが増えていると言えます。

また、年内に争いを解決したい、または相談したいと希望する相談者が年末年始に多くなる傾向があります。相続問題は調査等を含めて、すぐに解決するわけではないので、問題が生じたらすぐに相談することをお勧めします」。

■相続トラブルNo.1は不動産問題

鵜飼弁護士によると、相続財産に不動産がある場合トラブルになるケースが多いとのこと。

「近年、空き家を相続した方や相続した不動産が空き家になってしまった方が増えています。相続で土地や家屋を譲り受けても、持ち家があったり生活拠点が遠かったりして、居住しない例が多いためです。

人口減少、核家族化により都心から離れた土地建物が売れず、誰も相続したがらないケースもあります。第一順位の相続人が相続放棄したことにより第二順位の相続人に役所から連絡があり、相続を知ったパターンもあります。

特に自宅が唯一の財産であり、相続人の1人が同居している場合に問題になります。このような場合に自宅不動産を共有とする分割方法は、同居していない相続人は相続税を払う必要があるものの自宅は使えないことになり、妥当な解決になりません。

そのため、同居していなかった相続人は、不動産を売って売却代金を分割するか、相続人の1人が不動産をすべて相続し、他の相続人に代償金を払う代償分割を求めることになります」。

また、被相続人がアパートなど投資物件をいくつも有している場合に、どのように分配するかを巡って争いになるケースも多いとのこと。

「このようなケースの場合、各不動産の賃料や経費を確認し、各不動産の時価を査定後、査定した金額をもとに、不動産を相続した相続人が他の相続人に対して代償金を支払う形で遺産分割します。

最近は、医療の発達に伴い、認知症に罹患しながら長生きする方が増えました。また、特別養護老後施設や老人ホーム等、施設で暮らす方も増えました。このような場合は、近くに住む家族の1人が被相続人の預貯金を管理するようになった結果、生前に引き出す事例も散見されています。

被相続人の預貯金を管理していなかった相続人が管理していた相続人に対して、不当利得返還請求で請求し、認められることが増えてきた印象です」。

被相続人のお世話をしている人は領収書など金額の流れがわかるようにしておくと揉め事が減る。鵜飼弁護士によると、他の相続人から仮に不当利得返還請求を起こされた場合でも、領収書等を証拠として提出することにより対抗することができるそうだ。

■相続問題は他人事ではない理由

鵜飼弁護士からは、「資産のある方は生前に税理士に相談したり、遺言書の作成について弁護士に相談したりするなど、あらかじめ対策をしている方が多くいらっしゃいます。

しかし、相続について何も対策していない方も一定数存在しており、兄には留学の費用を出したり、生前のお世話を近所に住む妹がしていたりと、兄弟間でささいな不満があると取り分で揉めたりすることが多いので要注意です」とアドバイスをいただいています。

「財産を多く抱えているわけではないのだから大丈夫」と考えている人の方が、のちのち争いが多くなる事があるため、事前に相続トラブルに詳しい専門家に相談することをお勧めします」

■相続トラブルを未然に防ぐ、効力のある遺言書を作成しよう

「最近は、遺言を作成する方が増えています。しかし、遺留分に配慮した遺言になっていないことが多いため、せっかく遺言を残したのに、親の死後、兄弟間で遺留分請求の争いとなったり、筆跡が違うなど遺言の有効性を争うトラブルが多くあります。

遺言を作成する際は、死後、兄弟間でトラブルなどが生じないよう、十分配慮して作成するように気を付けましょう。遺言書は自分でも作成することはできますが、弁護士に依頼をすることで未然にトラブルを防ぐことも可能になると思います。生前に資産と負債をまとめた財産の一覧表を作成しておくことも大切です」と鵜飼弁護士は語る。

最近ではエンディングノートを活用される人もいるが、エンディングノートだけでは正式な遺言書と認められない可能性もあるため、効力のある遺言書とするために専門家への相談がオススメ。

また、遺言書をみつけた相続人は、その場で内容を確認したいという思いに駆られるかもしれないが、必ず家庭裁判所の検認を受けるようにしよう。

■相続問題で知らなかったことが明るみに?

相続問題では、被相続人の出生から死亡までの戸籍を調査。そこで依頼人が把握していなかった子どもの存在が明るみになることが稀にあるそうだ。

例えば、異母兄弟の叔父がなくなり、面識がなかった姪が相続人のひとりになる事案があった。他の相続人から500万円で和解を提案された段階でウカイ&パートナーズ法律事務所に相談に来られたそう。

実際に、相続財産を調査した結果、1,500万円の相続分があることが判明し、弁護士が交渉に入ったことでほぼ同額の和解となったそうだ。遺産分割協議書に判を押す前に、一度法律事務所に相談された方が良いという事例だ。

■ウカイ&パートナーズ法律事務所 

・代表者 :鵜飼 大(うかい まさる)
・所在地 :東京都渋谷区渋谷1-6-5 SK青山ビル8F
・経歴 :東京都出身、早稲田大学法学部卒業、中央大学法科大学院修了。大手アパレル会社でバイイングやマーケティングなど販売促進の業務に携わり、数年間の社会人 経験を経て弁護士となる。取扱い業務は、顧問先企業の労務相談や契約書等のリーガルチェックなどの企業関係法務や一般民事事件・訴訟全般と広く及ぶ。個人的には、IT関係企業、ベンチャー企業の法務に精通しようと考え、株式会社retroの監査役を務めている。

関連情報:https://bengo-pro.com/

構成/DIME編集部

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