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会社にできることは?若手・中堅社員の8割が「自律的、主体的にキャリアを形成したい」

2022.01.04

若手・中堅社員は自律的・主体的キャリア形成にどれほど積極的で、また、どのような意義を見出しているのだろうか?

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所はこのほど、2021年9月、「若手・中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成に関する意識調査」を実施し、調査結果から見える実態について公表した。

「自律的・主体的キャリア形成」が意味することは「自己責任」「自己決定」(図表1・2)

共通の選択肢には、自己責任、自己決定という要素(1、2)、組織内キャリアに限定しない視点(3~5)、仕事経験を通じたキャリア形成の視点(6~8)、学び(9)、ライフキャリアも視野に入れた働き方の選択(10)を用意。

「意味すること」として多かったのは、「1.『自分のキャリアの責任は自分にある』と考えること」(64.6%)、「2.自分の価値観に基づいて、自分でキャリアを選択すること」(61.3%)、少なかったのは、「5.会社に頼らないで、自分の力でキャリアを切り拓いていくこと」(38.0%)、「3.1つの職業や会社にとらわれずに、臨機応変にキャリアを形成すること」(40.1%)。その他は、5割前後の選択率で分散。

「自身のキャリアを考える上で重要だと思うこと(3つまで選択)」として多かったのは、「2.自分の価値観に基づいて、自分でキャリアを選択すること」(29.7%)、「10.自分に合った働き方を主体的に選択すること」(27.6%)。

→「意味すること(図表1)」と「重要だと思うこと(図表2)」の認識にばらつきが確認された。さらに分析を進めた結果、「10.自分に合った働き方を主体的に選択すること」は20代後半に比べて30代前半の選択率が高いこと、「4.社外でも通用する専門性を身につけること」「8.新しい経験にチャレンジしながら、自ら成長機会を作っていくこと」は専門知識・技術の更新スピードが速い仕事をしていると認識している群の方が選択率が高いことから、自律的・主体的なキャリア形成における優先順位はライフステージや職務特性によって異なる可能性も示唆された。

約3分の2は「自律的・主体的キャリア形成」に関する会社からの期待を感じている(図表3・4)

「自律的・主体的キャリア形成」に関する会社からの期待としては、全体の約3分の2にあたる66.1%が期待を感じていた。

「自律的・主体的なキャリア形成」に関して会社が求めていることは、「6.何事も成長機会と捉えて、目の前の仕事に主体的に取り組むこと」(43.7%)、「8.新しい経験にチャレンジしながら、自ら成長機会を作っていくこと」(41.5%)、「9.キャリア形成のために必要な学習を、自ら継続的に行うこと」(33.3%)の順に多かった。

→自身が重要だと思うこと(図表2)との比較において、会社からの期待の方が相対的に多く選ばれていたのは「6.何事も成長機会と捉えて、目の前の仕事に主体的に取り組むこと」「8.新しい経験にチャレンジしながら、自ら成長機会を作っていくこと」、自身が重要だと思うことの方が相対的に多く選ばれていたのは「10.自分に合った働き方を主体的に選択すること」だった。

キャリアを考える上で、仕事場面に限定した狭義のものだけでなく、生活全般における長期的なライフキャリアという視点の重要性が提唱されることも増えてきているが、個人が主体的に働き方の選択を行うことを重視しているという今回の結果は、その流れに符合しているといえる。

約8割が「『自律的・主体的キャリア形成』をしたい」(図表5)

「1.自分自身は『自律的・主体的なキャリア形成』をしたい」(81.7%、「とてもそう思う」~「ややそう思う」の合計、以下同じ)が、「2.『自律的・主体的なキャリア形成』を求められることに、ストレスや息苦しさを感じる」(64.8%)。

「3.これからは、多くの人に『自律的・主体的なキャリア形成』が求められる」(84.3%)が、「5.多くの人にとって『自律的・主体的なキャリア形成』は難しい」(76.3%)。

「6.『自律的・主体的なキャリア形成』を支援してくれる会社の方が、働きがいがある」(76.2%)、「7.『自律的・主体的なキャリア形成』が進めば個人と会社がより対等な立場になれる」(72.6%)が、「8.『自律的・主体的なキャリア形成』によって、社員の心は会社から離れるものだ」(48.1%)という選択も半数弱。

→「自律的・主体的キャリア形成」については、総じて前向きに考える意見が多かったが、その一方で「息苦しさや難しさ」を感じていることも理解した上での支援が求められる。

「自律的・主体的キャリア形成」への意欲変化の理由やきっかけは、「配置・異動」「評価・処遇」「個人的なライフイベント」(図表6)

「自律的・主体的キャリア形成」への意欲が社会人になってから変化した理由や変化のきっかけについて聞いたところ、配置・異動、評価・処遇や個人的なライフイベントに関する自由記述が散見された。

→同様のイベントであっても、会社からの対応や本人の捉え方によって、「自律的・主体的キャリア形成」への意欲は高くも低くも変化する。日常の仕事を通じたキャリア形成に密接につながる「配置・異動」「評価・処遇」に加えて、個人のライフキャリアへの配慮にも留意が必要になるだろう。

キャリア形成に役立っているものは、「学習支援」と「学びのための柔軟な勤務体系」(図表7)

現在導入されているものと、役立っているものについて、いずれも相対的に多かったのは「2.資格取得の金銭的補助」(現在導入されているもの54.8%/役立っているもの50.3%)、「1.必要なとき、必要な知識・スキルを学べる機会や仕組み」(同46.7%/44.8%)。導入率が低いなかで役立っているのは「20.学びの時間をとれるような柔軟な勤務体系(フレックス、テレワークなど)」(同25.8%/57.0%)だ。

→日々の仕事を通じたキャリア形成に必要な「学習支援」、その時間を作るための「柔軟な勤務体系」といった、学びに関する支援の役立ち感が高かった。一方、「配置・異動」や直接的な「キャリア支援」に関する仕組み・制度への役立ち感は相対的に低く、今後の課題となりそうだ。

会社・職場への要望は、「学習支援」「副業許可」「柔軟な働き方」。「配置・異動」「人事評価」「キャリア支援」に関する要望も(図表8)

会社・職場への要望や支援を得たいことについての自由記述内容を分類したところ、学習支援に関するものが184件と多くを占めた。副業、働き方に関することが次に多く見られた。

→ここまで見てきた「学習支援」「柔軟な働き方」「配置・異動」「キャリア支援」という視点に加えて、「副業許可」についても具体的な要望が寄せられている。「まずは要望を聞いてほしい」という声もあった。キャリア形成という視点から、従業員の会社への期待に耳を傾けることも大切だろう。

自律的・主体的キャリア形成をしていても、組織コミットメントがあれば、転職意識は抑制される可能性(図表9)

「自律的・主体的なキャリア形成」行動は「良い機会があれば転職したい」という意識を高める影響がある(.25)。しかし同時に、「組織コミットメント目的愛着」を高め(.47)、それが「良い機会があれば転職したい」という意識にマイナスの影響を及ぼす(-.25)。

→社員が自律的・主体的なキャリア形成をすると会社を辞めてしまうのではないか、という懸念に対しては、勤務先企業の目的や理念への共感や情緒的なコミットメントがあればそうはならない可能性が示唆された。

組織行動研究所のコメント

■多様で変化するキャリア意識だからこそ、会社は明確なメッセージを

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
組織行動研究所 主任研究員 藤村直子氏

仕事やキャリアに関する調査や研究は多くありますが、個人がキャリア自律をどうイメージしているかについて、よく分からないことから、組織行動研究所では今回このような調査を実施しました。

キャリアについての自己責任や自己決定、目の前の仕事に主体的に取り組むこと、継続的に学び続けること、自分に合った働き方の選択。キャリア自律にはさまざまな側面があり、個人がイメージすることや重視することの多様性を改めて確認することができました。

また、日々の仕事を通じたキャリア形成と共に、学習支援や柔軟な働き方の選択の重要性も再認識することとなりました。個人の意識は、配置や評価といったイベントを通じた所属する企業との関係性にも影響を受け、ポジティブにもネガティブにも変化していました。企業のキャリア形成に関する考え方やそのメッセージは、従業員からすると、従業員をどういった存在として捉えているかということへの認識にもつながります。

企業は、経営・人事からの言葉や制度・施策の導入・運用を通じて、従業員のキャリア形成についてどう考えるか、期待するメッセージを明確に伝えることが、個と組織の間の良好な関係を築くことにもつながるのではないでしょうか。本調査が、キャリア自律という視点から、個と組織の関係性を考えるきっかけになれば幸いです。

■自律的なキャリア形成には、相応の時間と技術が必要

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
組織行動研究所 所長 古野庸一氏

この調査において、8 割以上の方が自律的なキャリア形成を行うこと、そしてそれが会社から求められていると回答していました。しかしながら、自律的なキャリア形成を求められることに、ストレスや息苦しさを感じるという声も多くありました。

自律的なキャリア形成を行いたい、しかし、なかなかうまくできないということが垣間見られる結果だと考えられます。たとえば、自分自身のキャリアを考える上で、将来を展
望することが求められますが、その作業はそう簡単ではありません。将来を描くことには、相応の時間と技術が必要ですが、そのような時間や技術を学ぶことを働いている人全員が行っているわけではありません。

また、将来を描く作業は、一人ではなかなかできません。キャリアコンサルタントなどの専門家や伴走してくれる仲間がいることで促進されていきます。会社は、単にキャリア自律の必要性を伝えるのではなく、そのためのステップや技術が必要だということも同時に伝えていく必要があると考えられます。今回の調査は、そのようなことが示唆される結果であり、多くの方に活用していただけると幸いです。

出典元:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

構成/こじへい

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