小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

1984〜85年に同性愛者から採取された検体にHIVと闘うためのヒント、ピッツバーグ大学研究報告

2021.12.22

35年前の糞便検体に隠されていたHIVと戦うためのヒント

腸内に生息するさまざまな細菌は、疾患リスクにかなり大きく影響しているようだ。

1980年代に採取された糞便検体と血液検体の分析から、腸内に炎症の原因となる細菌が大量に生息していた男性は、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)への感染リスクが高い可能性のあることが明らかになった。

米ピッツバーグ大学感染症・微生物学准教授のYue Chen氏らが実施したこの研究の詳細は、「Microbiome」に12月9日発表された。

Chen氏は、「健康的な腸内細菌叢は、食べた物をエネルギーに変えたり、病原体と闘ったり、腸壁の状態を維持したりするなど、身体のさまざまな機能にとって不可欠な存在である。

腸内細菌叢はその他にも、がんと闘ったり、人間の行動に影響したり、免疫反応を引き起こしたりするなど、多様な影響をもたらすことが、研究者たちの間で知られるようになってきている」と説明する。

論文の上席著者のCharles Rinaldo氏は、これまで40年近くにわたって腸内細菌叢とHIV/エイズの関係について研究を重ねてきたという。

その取り組みを加速させるきっかけとなったのが、HIV-1のパンデミック初期に当たる1984〜1985年の間に同性愛者の男性たちから採取され、35年が経過した糞便と血液の検体という“宝の山”の存在だった。

これらの検体は、米国立衛生研究所(NIH)による研究の一環で採取されたもので、全て凍結保存されていた。

そのため、研究グループはこのNIHの研究に参加した265人の男性から採取された検体を新鮮な状態で分析に用いることができた。

これらの検体が採取された時点でHIV-1に感染していた男性はいなかったが、採取後1年以内に109人のHIV-1感染が確認された。

被験者の糞便検体を分析した結果、HIV-1感染男性では非感染男性と比べて、感染前の腸内細菌叢に、炎症誘発性の細菌であるPrevotella stercoreaが有意に多く、免疫反応に関与するとされているBacteroides属の4種類の細菌が有意に少ないことが明らかになった。

また、血液検体の分析からは、HIV-1感染男性では非感染男性と比べて、感染前の血漿中に可溶性CD163、可溶性CD14、IL-6(インターロイキン-6)、リポ多糖結合タンパク質のレベルが有意に高いことが判明した。

これらは全て炎症と関連するため、HIV-1感染患者では感染前から炎症レベルの高かったことが示唆された。

Chen氏は、「HIV-1感染患者では、感染前の腸内細菌叢が望ましくない状態であったため、免疫力が低下して炎症が誘発され、HIV-1に感染しやすくなった。そして、抗レトロウイルス療法が登場するまでの間、エイズへの進行を防ぐのが難しい状況に陥ってしまったのではないか」との考えを示している。

一方、Rinaldo氏は、「食べた物や活動、環境因子への曝露など、さまざまな因子が病原体への反応、重度の疾患、あるいは無害な感染症への罹患に影響を与える。

今回の研究で示されたように、腸内細菌叢が本当にHIV-1感染のしやすさに影響を与えているのであれば、新型コロナウイルスなどの他の病原体についても同様のことが当てはまる可能性はある」と述べている。(HealthDay News 2021年12月9日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://microbiomejournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40168-021-01168-w

Press Release
https://www.upmc.com/media/news/120821-rinaldo-hiv-microbiome

構成/DIME編集部

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年12月16日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「10インチデジタルメモパッドPRO」! 特集は「ヒット商品総まとめ」、「2022トレンド大予測」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。