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乗ってわかった超激辛スーパーカー、ランボルギーニ「ウラカンSTO」の本当の魅力

2021.12.19

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 ランボルギーニ「ウラカン」シリーズに、また1台、ニューモデル「ウラカンSTO」が追加された。STOとは「Super Trofeo Omologata」の頭文字をつなげたもの。ランボルギーニのモータースポーツのノウハウが注入されている公道走行用スーパーカーだ。

 具体的には「Super Trofeo」という「ウラカン」のワンメイクレースシリーズで使われている「ウラカン Super Trofeo EVO」というレーシングカーとアメリカのデイトナ24時間レースを3連覇し、セブリング12時間レースも2連覇した「ウラカン GT3 EVO」というレーシングカーを指している。

機械として優れているか? ★★★★★ 5.0(★5つが満点)

「ウラカンSTO」はまず、外観からしてノーマルの「ウラカン」と全然違う。正面から見ると、フロントグリルが大きく口を開けて取り込んだ空気を抜くエアダクトがフード上に開けられている。フードの下に設けられているラジエーターを冷やす気流を整えるためのものだ。

 フードとフロントフェンダー、フロントバンパーは一体化され、レーシングカーのようにガバッと大きく開くようになっている。その部分のことを「コファンゴ」と呼ぶ。往年のランボルギーニのスーパーカー「ミウラ」が、同様の「コファンゴ」を装備していた。その狙いは軽量化と整備の際の時間短縮にあって、どちらもモータースポーツからの要求にある。

 軽量化が徹底されており、あらゆるところにカーボンファイバー素材を用いたり、フロントガラスを薄いものに代えたりして「ウラカン・ペルフォルマンテ」よりも43kgも軽く仕上がっている。前後左右のフェンダーの“峰”の部分がフィンのように薄く整形されているのは、ドライバーズシートに座ってポジションを定め、ミラーの中ではっきりと確かめられて気分が高揚してくる。

 そして、最も「STO」らしさをアピールしているのが、リアボンネットと一体化されて屹立しているシャークフィンだ。こんなエアロパーツは、レーシングカーにしか装備されていない。コーナリングで効果を発揮するもので、フィンの両側でそれぞれ異なるレベルの圧力を発生させることで安定性を向上させている。

 また、ボディー最後端のウィングへの気流を整える役割も果たし、それもコーナリングの安定に寄与している。ウイングは手動で調整できるので、異なるサーキットやドライビングスタイルに対応することができる。

 そうした様々な空力パーツは、効率的なブレーキ冷却のためにも効果を発揮するために設計されているから、もうまるでレーシングカーそのもののようだ。4輪のブレーキ温度まで車内のモニター画面に表示させることまでできるのだ。

 富士スピードウェイをインストラクターの先導付きで走ったが、加減速やコーナリングは強烈そのものだった。1339kgしかない乾燥重量でエンジンの最高出力が640馬力だからパワーウエイトレシオは、わずか2.09kg/hp。空力性能の優秀性を感じるのはコーナリングの安定感の高さだ。

 怖いくらいグリップし続ける。富士スピードウェイは最終コーナーの手前は急な上りコーナーがいくつか連続していて速度域は下がっているから、ついついアクセルペダルを強く深く踏み込んでしまうと、メーターパネルに警告灯が点灯し始めてしまうから用心が必要だった。

 コース走行では、最高速度が310km/h、0-100km/h加速が3.0秒、0-200km/h加速は9.0秒というスペック以上のパフォーマンスの片鱗を感じることができた。

商品として魅力的か? ★★★★★ 5.0(★5つが満点)

「ウラカンSTO」のV10エンジンの最高出力は640馬力。ひと昔前だったら卒倒してしまうようなハイパワーだけれども、今では600馬力オーバーも700馬力オーバーも珍しくはない。それも、スーパーカーばかりではないのだ。豪華なインテリアに快適性も高いセダンやSUVなど、いちいち車名を挙げていったらキリがないほど、600馬力を超えるクルマはたくさん存在している時代になった。

 700馬力超えも珍しくはなく「ウラカン」の兄貴分のランボルギーニ「アヴェンタドール」の最新版は770馬力だし、マクラーレン「720S」は車名の通りの720馬力。アストンマーティンの「DBS」は725馬力。フェラーリ「812」にいたっては「スーパーファスト」も「GTS」も何と800馬力!つまり、現代では600馬力を超えるようなハイパワーを有しているクルマは珍しくなく、それもスポーツカーやスーパーカーばかりではないというところが昔と大いに異なっている。

 それらを実際に運転してみてもハイパワー&超高性能ゆえに運転しにくかったり、快適性が著しく損なわれているといったようなこともない。ハイパワー&超高性能は、好むと好まざるを得ず、特別なものではなくなったのだ。

 だから、自動車メーカーはアノ手コノ手を尽くしてくる。スペックだけを向上させても響かないのだ。「ウラカンSVO」を富士スピードウェイで走らせた後、オンラインでイタリアと繋ぎ、開発者のマウリツィオ・レッジャーニとデザイナーのミィティア・ボルケルトにインタビューした。

「たしかに、ランボルギーニのようなスーパースポーツカーでも背景に持つストーリーが大事であることは間違いない。ウラカンSTOは、2009年から続けているワンメイクレースのストーリーがポジティブにフィーチャーされている」(ボルケルト氏)

 レッジャーニ氏が続ける。

「ウラカンSTOの販売は好調で、フェラーリなどの他ブランドオーナーから“初めてのランボルギーニ”として注文が入っている例が目立っている。モータースポーツの技術がベースとなっているからだろう」

 前術の通り「ウラカンSTO」のルックスは強烈だ。サーキットを走らせると、エンジンの回転を上げた時の排気音の爆裂ぶりにも驚かされる。もちろん、ゆっくりと走れば他のクルマと変わらないのだけれども、踏み込んだ時の変貌ぶりには驚かされる。街中だったら、みんな振り返るだろう。

「ウラカンSTO」は辛口も辛口、激辛のスーパーカーだ。これだけ個性的で、尖ったクルマも珍しい。もはや、これくらいやらないとランボルギーニと言えども埋没してしまうからなのだろうか。価格は3750万円(税抜き)からだ。

■関連情報
https://www.lamborghini.com/jp-en/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/huracan

文/金子浩久(モータージャーナリスト)

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