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交通事故や刑事事件でよく聞く「示談」って何?

2021.12.18

刑事事件や、交通事故などの不法行為が問題となる事案では、被害者と加害者の間で「示談」が行われることがあります。

今回は、示談のメリットや示談金額の決め方、示談交渉における弁護士の必要性などについてまとめました。

1. 「示談」とは?

「示談」とは、被害者が加害者に対して一定の解決金を支払い、法的な紛争を終わらせることを意味します。

示談がよく行われるのは、刑事事件や交通事故などの事案です。

一般的に、示談は以下の2点を主な内容とします。

①示談金の支払い

加害者は被害者に対して、一定の示談金を支払います。

示談書の中では、示談金額・支払時期・支払方法などを定めておきます。

②紛争の蒸し返し防止(清算条項)

問題となっている紛争(犯罪、不法行為など)について、示談書記載の内容以外に、被害者・加害者の間で請求権が存在しないことを確認します(「清算条項」と言います)。

清算条項は、後から被害者が追加で損害賠償を請求するなど、紛争の蒸し返しが発生することを防止するために重要です。

なお、被害者が示談に応じることは、加害者を「許す」ことを必ずしも意味しません。

加害者を許すか許さないかは被害者の自由ですが、それとは別に「法的な紛争としては、これで終わりにしましょう」というのが、示談の本質的な意味合いです。

2. 示談をするメリット

示談は、被害者と加害者の合意によって成立します。

被害者・加害者の双方が示談に応じるのは、それぞれにとってメリットがあるためです。

2-1. 早期に紛争を解決できる

犯罪や不法行為に関して、損害賠償を裁判などで争った場合、被害者・加害者間での紛争が長期化する可能性が高くなります。

長い間争い続けるのは、被害者・加害者の双方にとって大きな負担です。

示談を成立させることにより、長期化しやすい裁判手続きに発展させることなく、紛争を早期に解決できるメリットがあります。

2-2. 示談金額を合意によって決められる

損害賠償を求める裁判(訴訟)が提起された場合、最終的に裁判官が判決を言い渡して、損害賠償の要否および金額が決定されます。

当事者である被害者・加害者としては、裁判官が出す判決の内容を完全に予測することはできません。

そのため、思いがけず不利益な結論が出されてしまうリスクがあります。

示談の場合、被害者・加害者間の合意によって示談金額が決定されます。

したがって、被害者・加害者のどちらにとっても、自分が同意した示談金額で紛争を解決できるため、不確実性を排除できる点がメリットと言えるでしょう。

2-3. (刑事事件の加害者の場合)刑事処分が軽くなる可能性がある

刑事事件の加害者は、被害者との示談を成立させることによって、自分が受ける刑事処分が軽くなる可能性があります。

被害者との示談は、

・被害者の処罰感情の低下
・弁償による被害回復

という側面があり、加害者にとって有利な情状として働くからです。

そのため、

「何とか検察官に起訴される前に示談を成立させたい」

と考える加害者(や弁護人)が多く、刑事事件の示談交渉は、加害者側から積極的に持ちかけられる傾向にあります。

3. 示談金額はどのように決まる?

刑事事件や交通事故などの事案における示談金額は、純粋に被害者・加害者間の交渉によって決まります。

極端に言えば、莫大な示談金額を設定しても、逆に雀の涙程度の示談金額を設定しても、被害者・加害者が合意さえしていれば問題ありません。

そうは言っても、全く金額の目安が存在しないわけではなく、「仮に裁判になったらどの程度の金額が認められるか」が一つの基準となります。

したがって、過去の裁判例等を調べて、類似した事件においてどのような金額の損害賠償が認められているのかを確認し、その金額をベースに交渉するのが基本的な考え方です。

たとえば交通事故のケースで、裁判例に照らすと総額1000万円程度の損害賠償が認められると思われる場合、示談金額も1000万円前後に落ち着くことが多いでしょう。

ただ、実際の示談金額は結局交渉によって決まるので、示談交渉に臨む際の方針や、相手の態度に応じた臨機応変の対応が大切になります。

4. 示談交渉は弁護士に依頼すべきか?

刑事事件や交通事故の示談交渉を業務として取り扱うことができるのは、基本的に弁護士のみです(一部例外あり)。

弁護士に示談交渉を依頼すると、

・相手方と直接顔を合わせなくてよい
・法的な相場を踏まえて示談交渉ができる

というメリットがある反面、弁護士費用が発生します。

示談交渉の弁護士費用は、着手金・報酬金を合わせて、示談金額の25%程度になることが多いです(示談金額が増えると、割合は下がる傾向にあります)。

かなり大きな金額になるので、「できれば弁護士なしで済ませたい」という方もいらっしゃるかと思います。

この点、刑事事件の加害者が示談交渉を希望する場合は、弁護士への依頼が事実上必須となるでしょう。

加害者が身柄拘束されていれば、そもそも自ら示談交渉を行うことはできませんし、そうでなくても、被害者は一般的に、加害者本人と直接交渉することを嫌がる傾向にあるからです。

一方、それ以外のケースであれば、まずはご自身で示談交渉を試みることも、選択肢としてはあり得るかもしれません。

ひとまず希望額を相手方に伝え、相手方が受け入れそうにない場合には、弁護士を通じての示談交渉に切り替える形で対応することも考えられます。

ただし、途中で弁護士が介入したことによって、それ以前の交渉方針を大きく変化させてしまうと、かえって相手方が強硬化するおそれもあります。

そうした事態が心配であれば、当初から弁護士にご依頼いただくのが安心です。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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