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SNSがきっかけでいじめが始まらないように、AIができることはたくさんある

2021.12.04

【連載】もしもAIがいてくれたら

【バックナンバーのリンクはこちら】 
第1回:私、元いじめられっ子の大学副学長です
第28回:投げるも打つもAIに分析される立場の大谷翔平選手はAIを超え続けられるか?

SNSでのいじめは、親には見つけられない

11月24日、愛知県の中学校で、中学3年生の男子生徒が同級生に刺殺されるという痛ましい事件がありました。原因については、調査がされている段階で、いろいろな可能性が出ていてよくわかりませんが、当初はLINEでのいじめが原因かという話も出ていました。

この話を聞いて、SNSがきっかけのいじめによる自死の多さを思い出さずにはいられませんでした。2013年、熊本県立高校3年の女子生徒(当時17歳)が自死したのはLINEなどによるいじめが原因として、長期間にわたる訴訟にまでなった事例が有名です。その他にも、同様のいじめによる自死などの報告は多いです。

私自身LINEは愛用していますし、LINE自体が悪いわけではないのですが、グループ内だけでの密なやり取りが可能な仕組みがあるため、「閉じた人間関係」が作られやすいという特徴があります。

@DIMEの連載【もしもAIがいてくれたら】閉じた人間関係をAIは打破できるのかでも、閉じた人間関係の問題を取り上げました。

リアルな学校内で起きているいじめでも見つけにくいのに、スマホの中の、特定アプリ内での、特定グループ内で起きているいじめを、教師や親が見つけられるわけがありません。

LINEのグループに教師や親を招待してくれる子供がいるわけがありません。仮に、おかしいと気づいて、誰かが指摘したとしても、その瞬間にグループを解消してやりとりを消されてしまえば証拠が残りません。

機械だからこそ、AIだからこそできることとは?

とすると、見えないAIが入る仕組みを導入して、AIに見守らせてほしいです。

子供たち自身、いつ自分がいじめられるかわからない、という不安を抱えながら、やり取りしている面があるのではないか、と思います。LINEに参加しないと、実際の学校で仲間外れに遭うため、不安を抱えながらも参加している、という子供たちは少なくないはずです。

AIに見守らせるとして、具体的に何をさせれば救いになるのか、なかなか難しいのですが、不穏な書き込みややり取りを検知し、何らかの形で通報する仕組みがあり得ると思います。

不穏な書き込みを検知できたとして、どこに通報するのか、ですが、①教師に通報する、②加害者の親に通報する、③被害者の親に通報する、の3つの可能性があります。

これまでのいじめ事例の報道を見ている限り、①の教師に通報する、は、残念ながら頼りにならないと思います。

②の加害者の親に通報する、も、難しいと思います。「あなたのお子さんがいじめてますよ」と言われても、そういう子の親も問題がある可能性があり、放任するかもしれません。通報を受けて、スマホを取り上げるくらいしていただきたいですが、子供を信じたいという気持ちがあると、強い行動を起こしにくいかもしれません。

やはり、③被害者の親に通報する、のが一番良いのではないかと思います。一人の親として、子供がいじめられていたら命がけで守りたい、と思います。特に、@DIMEの連載の初回で【もしもAIがいてくれたら】私、元いじめられっ子の大学副学長ですを書いたくらいですから、いじめられる辛さはよくわかっています。

親として、子どもが自死するほど追い詰められているのに、気づかなかった、ということほど悲しいことはないと思います。AIからででも、その可能性があるなら、すぐに教えてほしいです。いじめの解決は、中途半端に介入すると悪化するため難しいのですが、諦めずに、ありとあらゆる策を講じる、ということに尽きるのではないかと思います。

東洋経済の2017年7月8日の記事に、集団LINEいじめに奮起した父の実話が掲載されていました。ここまで頑張れるのは、やはり被害者側の親なのだろうと思います。学校での通常業務の中で仕事として教師が対処できる範囲を超えています。

身体を持たないAIは、ドラえもんのような身体を持って、いじめらている子を守ることができるようにならない限り、オンラインでのやり取りを監視し、頼れる人間に情報を伝えることで、役に立てればと思います。

坂本真樹(さかもと・まき)/国立大学法人電気通信大学副学長、同大学情報理工学研究科/人工知能先端研究センター教授。人工知能学会元理事。感性AI株式会社COO。NHKラジオ第一放送『子ども科学電話相談』のAI・ロボット担当として、人工知能などの最新研究とビジネス動向について解説している。オノマトペや五感や感性・感情といった人の言語・心理などについての文系的な現象を、理工系的観点から分析し、人工知能に搭載することが得意。著書に「坂本真樹先生が教える人工知能がほぼほぼわかる本」(オーム社)など。


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