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「月額制」が廃止される!?〝トッピング〟で自由に選べるauの新料金プラン「povo2.0」の○と×

2021.11.29

■連載/石野純也のガチレビュー

 KDDIが、オンライン専用料金プランのpovoをpovo2.0に改め、料金体系を刷新した。元々のpovoは、ドコモのahamoやソフトバンクのLINEMOに対抗する20GBプランだった。「トッピング」と銘打ったオプションをつけられる仕組みだったが、24時間データ使い放題や音声通話定額以外の用途を打ち出せていなかったのも事実だ。20GBでの料金という点では確かに安いが、トッピングという仕掛けを生かし切れていなかったと言えるだろう。

 対するpovo2.0は、携帯電話の料金で当たり前だった月額制という仕組みそのものを廃止した。基本料は0円。高速データ通信を使いたい時だけ、データ容量をトッピングするのがpovo2.0の新しいところだ。データ容量以外にも、音声通話定額やコンテンツのトッピングなどまで用意されている。こうしたトッピングを簡単にアプリで付け外しできるのは、オンライン専用ならではだ。

 一方で、KDDIが直接提供するサービスのため、エリアや速度はauと同等。安定した通信環境で利用できる。そんなpovo2.0に死角はないのか。サービス開始直後に契約し、1か月以上使い続けてきた筆者が、その実力を検証する。

9月29日にサービスインしたpovo2.0。既存の通信事業者にはなかった仕組みを採用しており、新たな取り組みとして注目が集まる

物理SIMとeSIMの2種類、eSIMなら当日から利用が可能に

 まずはpovo2.0の基本から紹介していく。KDDIが提供する通信サービスだが、オンラインに特化した仕様で、実店舗では契約することができない。申し込みは、povo2.0のサイトから行う。auやUQ mobileとは異なり、スマートフォンやタブレットとのセット販売も行われていない。ユーザーは、SIMロックがかかっていない端末を自身で調達する必要がある。大手キャリアが提供している通信サービスではあるものの、この辺の仕様はMVNOに近いと言えるだろう。

 SIMは、物理的なSIMカードとeSIMの2つが用意されている。用意した端末がeSIMに対応している場合、本人確認をオンラインで済ませれば、SIMカードが郵送されてくるのを待つ必要がなく、すぐに使い始めることが可能。本人確認をする関係で待ち時間はあるものの、SIMカードの郵送に比べると大幅にスムーズ。対応端末を持っている人は、eSIMを選択するといいだろう。eSIMなら、あらかじめ複数のキャリアをセットしておき、設定メニューで選択して切り替えることも可能だ。

契約時に物理SIMとeSIMのどちらか一方を選択できる

 ちなみに、サービスイン当日に申し込んだ筆者は、11時6分にアカウントの開設が完了。申し込み完了のメールは、その1分後の11時7分に受け取っている。本人確認が終わったのは、13時57分のこと。約3時間で利用が可能になった。サービスイン当日のため、通常より時間がかかってしまったのかもしれないが、それでも3時間で済むのは十分早い。SIMカードの郵送だと、最低でも1日、遅いと数日は待たなければならなかったからだ。

eSIMなら、SIMを切り替えながら使うのも簡単

 申し込みの際にクレジットカードは登録するが、それはトッピングを購入するためのもの。一般的な携帯電話の料金とは違い、月額いくらという形で料金を払う必要はなく、契約が気軽にできる。この点はpovo2.0ならでは。維持しておくだけなら基本的に料金はかからないため、サブ回線にもうってつけだ。もちろん、後述するようにトッピングを購入すれば、メイン回線としても十分使えるクオリティ。この自由度の高さが、povo2.0を評価できるポイントだ。

トッピングを購入するため、クレジットカードの登録が必要になる

データ容量はトッピングで買い足す、自由度の高さが魅力

 データ容量のトッピングは6種類。1GB、3GB、20GB、60GB、150GBに加えて、24時間使い放題のトッピングが用意されている。ただし、1GBのトッピングは有効期限が7日間と短い点に注意が必要。今までの携帯電話向け料金プランとは違い、1か月かけて1GBを使っていけるわけではない。3GBと20GBの有効期限は30日間で、この2つを選べば、月額制の料金プランと似たような形で利用できる。金額は以下の画像のとおりだ。

データ容量のトッピングは1GBから150GBの5種類。ほかにも24時間使い放題が選択できる

 ただし、有効期限が30日である点には注意が必要になる。31日ある月の場合、最後の1日は高速データ通信が使えないことになってしまう。翌月ぶんを31日に購入してもいいが、そうなると、次の月は29日でトッピングが終了してしまう。30日という区切りはわかりやすい反面、1か月丸ごと使えないのは少々キリが悪い。どうせなら、有効期間は31日にしてほしかった。

 逆に、60GBや150GBのトッピングは有効期限が長く、複数月に渡ってデータ通信を利用できる。60GBは90日間、150GBは180日間といった具合で、複数月に渡って使うことが前提になるデータ容量だ。もちろん60GBのとピングを1か月で使い切ってもいいが、価格が少々高い。料金は6490円で、毎月この容量を使い切るような人は、auの無制限プランを契約した方がストレスがない。このトッピングはどちらかと言えば、毎月20GB前後を3か月に渡って使うためのものだ。

 20GB×3か月と考えると、6490円は破格の安さと言える。1か月あたりの価格は約2163円で、MVNOと比べても割安な料金水準に設定されている。150GBのトッピングの有効期間は180日とさらに長く、およそ半年に渡って利用可能。こちらも、1か月換算すると約2163円と、60GBのトッピングを毎月20GBずつ使った場合と同額だ。一方で、150GBのトッピングを6か月で割ると、1か月あたりのデータ容量は25GBになる。より大きな容量をじっくり使いたい人向けのトッピングというわけだ。

60GBや150GBのトッピングは比較的高額だが、長期間使えるため、1か月あたりの料金はMVNOに近い水準になる

 短期間だけ使う時に1GBずつ買ってもよし、3GBの小容量プランとして買ってもよし、まとめ買いで20〜25GBの中容量プランとして使うもよしと、povo2.0は使い方がユーザーに委ねられている。ある月は小容量で、別の月は中容量でといったことも可能で、どうしても大量にデータ通信する必要がある時には、330円で24時間データ通信を使い放題にできる。この自由度の高さは、ほかのキャリアはもちろん、MVNOにもない魅力。反面、トッピングを都度買い足していく煩雑さはあるものの、アプリの操作が簡単であまりストレスを感じない。

音声通話のトッピングも用意されているため、電話専用に使うこともできる

エリアが広く速度も十分、新たな取り組みのギガ活にも要注目

 安かろう悪かろうではないのも、povo2.0の魅力だ。どの端末で使うかにもよるが、条件が同じなら通信速度はauと変わらず、MVNOのように一部時間帯にデータ通信の速度が低下するといったこともない。しかも、5Gにも接続できる。auの5Gは、4Gから転用した周波数帯を活用していることもあってエリアが広く、都心部では5Gのアイコンを見かける頻度もかなり高くなってきた。例えば、KDDIが精力的にエリア化している山手線沿線では、乗車中、ほぼ途切れず5Gにつながる。

auの5Gエリアを示したエリアマップ。povo2.0も、同じエリアで利用できる

 4Gから転用した5Gは、5G専用に割り当てられた周波数と比べ、通信速度が出づらいのが難点だが、それでも下りの速度が100Mbpsを超えることが多い。実際、以下は渋谷の4G転用エリアで計測した速度。1Gbpsを超えることもある5Gとしては、少々物足りないスピードではあるものの、スマホで通信するには十分で、動画視聴やアプリのダウンロードにもストレスはない。4Gのエリアも広く、電波が入らない場所は非常に少ない。

400Mbpsを超え、ダウンロードはサクサクだ。転用エリアでも、かなり高速になる

屋内で電波が弱いと低速になることもあるが、それでもスマホを使うには十分な速度と言えるだろう

 povo2.0がさらにおもしろいのは、「ギガ活」というキャンペーンを実施していること。ギガ活とは、特定の店舗で一定額以上の物品を購入することでデータ容量が付与される仕組みで、現時点ではローソンやドトールコーヒーといった全国区に展開しているフランチャイズやチェーン店に導入されている。店舗によっては、一定額以上の購入だけで付与対象になるが、ほとんどがそれに加えてau PAYでの決済を条件にしている。

 例えば、ローソンの場合、500円以上をau PAYで決済すると、後日メールで300MBのプロモコードが届く。しかも回数に制限はなく、1日に2回500円以上の買い物をすれば、計600MBぶんのプロモコードを入手できる。ローソンで生活用品や食料品を買うことが日課になっている人なら、1か月で大量のデータ容量が付与されるはずだ。かく言う筆者も、10月、11月はプロモコードだけで乗り切っている。povo2.0では1か月半で13GBほど使っているが、料金は無料だ。

ギガ活で届いたプロモコード。一定額をau PAYで購入するだけでよく、簡単にデータ容量を入手できる

 キャンペーンのためいつまで続くかは未知数だが、何らかの購入体験にデータ容量が付与される仕組みには将来性を感じる。ポイントプログラムのように送客効果があれば、より大規模に展開される可能性もありそうだ。うまくビジネスモデル化できれば、ユーザー以外の企業から通信料を稼いで運営するという新たなポジションの先駆者になれる。現時点ではあくまでお試し的な色合いが濃いが、今後の展開にも期待が持てそうだ。

 もっともオンライン専用プランゆえに、サポートは弱く、トラブルが起こった時には解決に時間がかかる。また、家族割引や固定回線とのセット割などの割引サービスは提供されていない。ネットワークサービスも同様で、留守番電話や転送電話などには非対応になる。サポートやレガシーなサービスをバッサリ切り落したことで、低料金を実現していると言えるだろう。

 どうしてもこのようなサービスが必要な人には向かないが、予備の回線にしたり、タブレット用の2回線目にしたりすることは可能。基本料がかからないため、お試し感覚で使ってもいい。この間口の広さが、povo2.0の魅力と言えそうだ。

【石野's ジャッジメント】
通信速度      ★★★★★
通信エリア     ★★★★★
アプリの使い勝手  ★★★★
申込しやすさ    ★★★★
低価格       ★★★★★
割引サービス    ★★★
サポート      ★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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