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いよいよカタールW杯を賭けた大一番!コロナ禍のサッカー日本代表オマーン遠征取材記

2021.11.16

14日の練習にやってきた大迫勇也と吉田麻也(筆者撮影)

コロナ禍の日本代表オマーン遠征取材記①  
大一番に向け、2年ぶりの海外取材を決意!

2022年カタールW杯8強を掲げながら、アジア最終予選で苦戦を強いられている日本代表。前半5戦を終わって勝ち点9のグループ3位につけているが、16日のアウェー・オマーン戦(マスカット)を取りこぼすようなことがあれば、サウジアラビア、オーストラリアの上位2強に追いつくことは困難になる。森保一監督にとっても進退を賭けた大一番になるのは間違いないだろう。

それだけの重要決戦に向け、筆者はコロナ禍初の海外取材を決意。9月末から情報収集を開始。最初に確認したのはオマーン入国条件。ワクチン接種2回が済んでいれば、隔離なしで入国できることが分かり、本格的に行く方向で準備を進めた。

マスカットの名所、モハメド・アリ・アーメン・モスク(筆者撮影)

同国の場合、日本でPCR陰性と確認されてから72時間以内に入国しなければならない。ただし、8時間以上のフライト移動を伴う場合は96時間以内となる。日本は後者に該当するため、11日のベトナム戦(ハノイ)を日本で見終わってから発つとなれば、11日にはPCR検査を済ませ、1314日に入国するのが無難だ。

それが可能なフライトを探したが、なかなか見つからない。コロナ前はドバイやドーハ経由で沢山の便が飛んでいたはずだが、フライトキャンセルが続出しているのが、カタール経由だと20時間トランジットという便しか出てこない。これでは上記の96時間以内到着を考えるとアクシデントが起きたら怖い。そこで選んだのが、フランクフルト経由のルフトハンザ便。これなら13時1時に羽田空港を出発し、フランクフルトで4時間半のトランジットを経て、同日中にマスカット入りできてロスがない。値段はカタール経由より4万円ほど高かったが、コロナ禍はリスクを最小にすることが肝心だと割り切り、こちらを選んだ。

PCR陰性証明やビザ取得。コロナ禍の雑務山積

そのうえで、PCR検査機関を探した。中東諸国の大半は鼻咽頭ぬぐい液の検査を義務づけている。日本は唾液検査が中心で、その方法でやってくれるところが限られているうえ、英文証明書発行を含めた費用が3万5000平均と聞かされた。確かにネットでチェックすると5万円くらいの高額なクリニックもあり、しがないフリーランス記者には負担が大きすぎると頭を抱えた。そんな時、中東在住のメディア関係者から「恵比寿に1万6000円でやってくれるところがある」との情報を入手。すぐさま予約を入れた。コロナ関係の諸経費をどう抑えるかはこの時代の海外出張の重要ポイント。特にPCR検査については値段がピンキリなだけに、諦めずに探すことが肝要なのだ。

16日のオマーン戦の会場、スルタン・カブース・スタジアム(筆者撮影)

次はオマーン入国ビザだ。10月下旬に取材申請を許可されると同時に、日本サッカー協会からイービザを取るように指示された。そこで指定されたサイトに入って必要事項の記入を始めたが、不明点が次々と出てきて先に進めない。そのたびに問い合わせをオマーンサッカー協会に送ってもらうため、申請完了までに1週間以上の時間を要した。

「イービザは通常1日、長くても3日で出る」と聞いていたので楽観視していたが、数日経ってもサイトの照会先が「アプルーバル(承認)」に変わらない。11月8日の週になっても動きがないためさすがに焦り、在日本オマーン大使館にも問い合わせたが、「我々が推奨しているイービザ取得プロセスと違うので何とも言えない」と言われ、途方に暮れた。結局「空港アライバルビザで行きましょう」という号令が協会からかかり、不安が拭えない中、出発準備を進めた。

QRコード取得や海外旅行保険、まだまだあるコロナ対策

その過程で別の重要情報が在駐日オマーン大使館スタッフからもたらされた。現地入りするために、ワクチン証明とPCR陰性証明をオマーン所定のサイトにアップロードしなければならないというのだ。当初は「日本の証明書はQRコードがないから、紙を持っていけばいい」という話だったので、予期せぬ展開に戸惑った。が、こうなったらやるしかない。同サイトの求めに応じて、ワクチン接種日時や種類、PCR検査の日時、フライト番号などを入力し、最後に2・5オマーンリアル(約750円)をクレジットカードで支払ったら、完了の画面に変わり、QRコードが出てきた。これが何よりも重要だということを後々、現地到着時に知ることになるのだが、もし知らないまま行っていたら、とんでもない事態に陥ったことだろう。

もう1つ、必要だと分かったのは、コロナ対応の海外旅行保険加入。それも1週間ではなく、1カ月必要だというから驚いた。1週間なら3000円程度なのに、1カ月となれば2万円もかかる。が、先に現地に向かった取材仲間が「保険に入っていないと飛行機に乗せてもらえない」と言っていたため、やむなく長期間の契約を選び、保険料を支払った。

ガランとした羽田空港国際線ターミナル(筆者撮影)

こうして事前準備は何とか整い、12日夜に自家用車で羽田空港へ向かった。帰国時は公共交通機関が使えなくなるため、筆者は国際線ターミナルの駐車場を予約。そこに1週間停めることにした。これも1万5000円程度と高いのだが、ハイヤーを使うよりはまだ安い。同行するフリー仲間を自宅まで送ることもできるため、これがベストな選択だ。そう思いながら運転し、現地に着いた。

フランクフルト空港はコロナ前レベルの活況

国際線ターミナルを訪れるのも約2年ぶり。ロビーはガラガラで一部のエスカレーターが運行休止になっていた。ただ減便の影響か、ルフトと共同運航のANAカウンターは数人の人で列ができていた。「今日は7~8割は予約が入っています」とスタッフが語り、ワクチン接種証明とPCR陰性証明の提示を求められた。書類さえ持っていれば、特に問題なく飛行機に乗れるということ。そこは安堵した。

しかし、そこでまた新たな問題が持ち上がった。乗り継ぎ便の運行会社がオマーンエアで、ANAが同社と提携していないため、フランクフルトでいったん入国して再チェックインが必要なのだという。そんな手間をかけていたら、4時間半のトランジットに間に合わなくなる恐れがある。ちょうどたまたま機内持ち込みサイズにスーツケースを持っていたため、液体物を急いで持ち込みサイズに減らし、トランスファーデスクで搭乗券を受け取れる体制を整えたのだ。予想外の状況に焦ったが、迅速に対応して飛行機に乗り込んだ。

ドイツでは多くの人が国際間往来を再開していた(筆者撮影)

フランクフルト空港は2年前までは頻繁に来ていたところ。羽田のように閑散としていると思ったが、コロナ前のように多くの人で混雑していた。ドイツでは直近のコロナ感染者が1日5万人を超えたというが、現地では「もうコロナは終わった」というのが一般的な認識らしい。国際間の往来もかなり復活していて、オマーン行きの乗り継ぎ便もほぼ満席に近かった。マスクを外して密着会話するドイツ人男性2人組には辟易したが、もともとマスクをする習慣のない彼らにしてみれば、恐怖には感じないのかもしれない。

美しくリニューアルされたマスカット空港(筆者撮影)

マスカット空港に着いてみると

結局、羽田を出て丸1日後にマスカットに到着。実は筆者はここに来るのが5回目なのだが、空港は美しくリニューアルされ、幻想的な雰囲気が漂っていた。すぐにビザカウンターへ行くと、「日本人の短期滞在は有料ビザは不要」と言われ、入国審査に進んだ。そこで前述のQRコードが記載された紙を見せると、何の問題もなくスタンプを押してもらえた。あまりにもアッサリとしていて、こちらが拍子抜けしてしまった。

その先にPCR検査場がある。ワクチン接種者は不要で、受けていない人だけが検査を受けることになる。我々は再びQRコードを提示し、スタンプをもらったらそれで終了。何の問題もなく、空港を出られた。12日早朝に到着した日本代表も「PCR検査が必要で結果が出るまでに7~8時間かかる」と聞いていたというが、実際には何もなし。「ある意味、いい加減な部分に助かっています」とスタッフも笑っていた。やはり実際に来てみないと分からないことは多い。それを今回改めて痛感させられた。

ワクチン接種とPCR陰性のQRコードを確認するカウンター(筆者撮影)

14日からは取材を開始。オマーンでは外を歩く人の多くがマスクをしていて、コロナ対策がかなり徹底されている様子だ。人口510万の小国は11月以降の感染者が連日10人台。低く抑えられている分、安心感は高かった。日本代表の山根視来(川崎)も「キレイで過ごしやすい国」と言っていたが、確かにそれは事実だろう。気候も最高30度・最低20度という感じで、夜の時間帯はそこまで湿度も高くなく、選手たちにとってはプレーしやすい環境だ。201211月のブラジルW杯最終予選の時は40度近い猛暑だったから、当時を知っている長友佑都(FC東京)や吉田麻也(サンプドリア)らはホッとしているはずだ。

警備員に写真を求められる柴崎岳(筆者撮影)

決戦の地であるスルタン・カブース・スタジアムも周辺の練習場やテニスコートなどが整備され、隣接地にオマーンモールという巨大なショッピングモールもできていた。コロナ禍でも町の発展は続いている様子だ。

思った以上に快適な環境でこちらも驚いたが、日本代表選手たちもいい雰囲気で大一番を戦えるはず。9月の手痛い敗戦のリベンジを果たすべく、彼らは1620時(日本時間1時)キックオフのオマーン戦で持てる力の全てをぶつけるつもりだ。(つづく)

取材・文/元川悦子

長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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