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テクノロジーの進化で米国人の身体活動量は200年前と比べて大幅に減少、ハーバード大学研究報告

2021.11.14

米国人の身体活動量は200年前より減少している

現代の米国人は、主にテクノロジーへの依存が高まったことが原因で、200年前の人々に比べると身体活動量が大幅に減少していることが、新たな研究により明らかにされた。

米ハーバード大学ヒト・進化生物学分野のAndrew Yegian氏らによるこの研究結果は、「Current Biology」10月25日号に掲載された。

この研究は、米スタンフォード大学の研究チームにより、米国人の平均体温が一般的に言われている華氏98.6°F(摂氏37℃)から華氏約97.5°F(摂氏約36.4℃)に低下したことが示されたのを受けて開始された。

Yegian氏らの疑問は、「平均体温の変化は、代謝や身体活動にどのような影響を及ぼすのか」というものだった。体温は体内で生じる化学変化とエネルギー変換(代謝)の結果として生じる熱であり、代謝は、部分的には身体活動量に左右されるからだ。

この疑問を解明するために、同氏らは2本の論文から、安静時体温と安静時代謝量、および安静時代謝量と身体活動量を関連付けるデータを抽出し、19世紀初期と比べて現代で身体活動量がどの程度低下したのかを推算した。

安静時代謝量とは、心身ともに安静にしているときに消費されるエネルギー消費量のことである。

その結果、1820年以降、米国人の安静時代謝量は約6%低下したことが明らかになった。これは、中等度から強度の身体活動量が1日当たり27分減少したことに相当するという。

こうした結果を受けてYegian氏は、「現代人は、徒歩ではなく車や電車を使って会社へ行く。工場で肉体労働を行う代わりに機械を操作して仕事をする。テクノロジーの発達により、われわれは、昔の人のように肉体労働をしなくても済むようになった。今回の研究結果を受けて、ライフスタイルの変化とテクノロジーの進化によりもたらされた、このような長期的な身体活動量の変化について、人々がもっと真剣に考えるようになることを期待する」と述べている。

また、Yegian氏は、「これは、生理学的データを基に、身体活動量の低下を具体的な数字で算出した初めての試みだ」と述べる。

研究グループによると、テクノロジーや社会の変化が人々の全体的な身体活動量を低下させたことは、既に確立された事実ではあるが、その具体的な量については計算されていなかったという。

さらに同氏は、次の段階として、今回の研究で用いた手法を使って、他の集団での代謝、体温、および身体活動の関係を調べたいと話している。

研究論文の上席著者で、同大学の進化生物学者であるDaniel Lieberman氏は、同大学のニュースリリースで、「身体の健康を大きく左右するのは身体活動量だ。過去数世代の間に米国人の身体活動量がどれくらい低下したかの理解が進めば、2型糖尿病、心疾患、アルツハイマー病などの慢性疾患の罹患率の増加に、どの程度、身体活動量の低下が影響しているのかを評価する上で役立つだろう」と述べている。(HealthDay News 2021年10月29日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(21)01254-9

Press Release
https://news.harvard.edu/gazette/story/2021/10/progress-doesnt-always-mean-movement-says-harvard-study-of-daily-exercise/

構成/DIME編集部

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