1960年にパナソニックが日本初の「電気自動皿洗い機」を世に生み出してから半世紀以上の時間が経った。
その後、日本初の卓上型食器洗い機「NP-100」を1968年に発売。
1987年には、日本初の本格ビルトイン型食器洗い乾燥機「NP-5500」を発売した。
さらに、1999年に日本初のビルトイン型プルオープンタイプ「NP-P45X1」が登場。システムキッチンの人気と共に、各家庭へと普及していった。
〝食器洗い〟という、ちょっとわずらわしい家事負担を軽減してくれた数々の製品を経て、パナソニックは2022年2月に「9Plus series」という、革新的なビルトイン食器洗い乾燥機を新発売する。
どうやら、国内初の機能「液体洗剤自動投入」をはじめ、最先端のモデルに仕上がっているとのこと。気になる発表会の模様から、その実力を探ってみた。
パナソニック「9Plus series」、NP-45KD9AP
食器洗いからの解放! 業界初「液体洗剤自動投入」機能を搭載
あると便利な食洗機。しかし、内閣府消費動向調査耐久消費材普及率によれば、ビルトインタイプ、卓上型を併せても、普及率は約27%だという。
コロナ禍は自宅で過ごす時間を増やした反面、家事負担を増加させた。そんな中、食器洗いからの解放はゆとりの時間を生み出してくれるに違いない。
今後は共働き家庭を筆頭に、食洗機の重要性がますます高くなっているだろう。
そんな中、パナソニックは、国内初となる「液体洗剤自動投入」機能を9Plus seriesに導入した。
9Plus seriesは洗浄約30回分の液体洗剤をタンクに入れてセットが可能。食器を洗うたびにわざわざ洗剤を計る必要がない。
さらに、〝おまかせ〟運転により、コース選択が不要となった。電源とスタートボタンを押すだけと簡単なので、余計な時間を家事に費やすことも少なくなるはずだ。
この液体洗剤自動投入と〝おまかせ〟運転は、センサーにより汚れ量と食器量を計測する。だから、無駄な洗剤を減らし、使用水量の低減にも役立つ。
時短にもなり、しかも環境負荷も下げてくれるパナソニックの9Plus seriesの革新をご理解いただけただろうか。しかし、食洗洗い乾燥機の革命はこれだけではないのだ。
コロナ禍で気になる衛生面。9Plus seriesはどうなってるの?
コロナ禍で高まった衛生意識。キッチンに求められる衛生レベルもまた、高くなっていると実感している方も多いはず。
そんなユーザーの思いに応えるべく、9Plus seriesは、「ストリーム除菌洗浄」と「ナノイーX」を採用した。
ストリーム除菌洗浄とは、高温・高圧水流で、洗いながら除菌もできるようにしたもの。
高さ約2mに達する高圧水流で食器のすみずみまで洗浄し、さらに、52℃から67℃の高温で除菌し、脂汚れを溶かし出す。
また、時短にはまとめ洗いが効果的。だが、庫内に未洗浄の食器を放置すると、ニオイや菌の繁殖が避けられない。
そんな時に頼りになるのが、9Plus series。ナノイーXを庫内へ送風し、ニオイを抑制、除菌してくれるからだ。洗浄前の食器はもちろん、洗浄後の食器にも効果を発揮する。
9Plus seriesは2タイプがラインアップ
液体洗剤自動投入と〝おまかせ〟運転で食器洗いの手間を減らし、ストリーム除菌洗浄とナノイーXが清潔さを保ってくれる9Plus series。同シリーズは、2022年2月1日の発売を予定する。
上質なキッチン空間にふさわしいダーク系のタンクカラーを採用し、HEMS/IoT機器連携も可能とする9Plus seriesには、2タイプが用意された。
「K9Plus series」は、ノック2回でドアがフルオートオープン。ドアフル面材型の上質なハイエンドタイプとなっている。35万6400円(工事費別)
「M9Plus series」は、ドア面材型とドアパネル型の2種類を持つハイグレードタイプ。28万4900円(工事費別)
ビルトイン食器洗い乾燥機に革新を起こす9Plus series。パナソニックらしいきめ細かな配慮が行き届いた本製品の登場が、今から楽しみだ。
取材・文/中馬幹弘