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トヨタがSUBARUと共同開発した低重心、高剛性プラットフォームを採用した新型BEV「bZ4X」を発表

2021.11.03

bZ4X(プロトタイプ車両)

トヨタは10月29日、新型BEV(電気自動車)「bZ4X」の詳細を公表した。なお、この「bZ4X」は、2022年年央から、日本、北米、中国、欧州など各地域に導入する予定。

bZ4X(プロトタイプ車両)

同社は、「ホームプラネット」である、地球という美しい故郷を次の世代に引き継いでいくことを目指して、持続可能な社会の実現に向け様々な課題の解決に取り組んでいる。モノづくりで培った強みを生かし、CASEへの対応による技術革新でクルマの可能性を広げ、すべての人の移動を自由にするサービスの提供に取り組むとともに、SDGsの達成に貢献したいと考えているという。

なかでもCO2排出量削減は地球規模での喫緊の課題であり、トヨタも2050年のカーボンニュートラル(CN)に向けた取り組みを進めている。環境車は普及しCO2削減に貢献することに意義がある。この点を踏まえトヨタは、プラクティカル(実用的)な形でサステナブル(持続可能)な移動手段を提供するため、HEV/PHEV/BEV/FCEVという電動車のフルラインアップ化を推し進め、様々な選択肢を用意している。

新BEVシリーズ、TOYOTA bZも、この方針に基づいている。中国・米国・欧州・日本など、BEVの需要や再生可能エネルギーによる電力供給が多い地域で、多くのユーザーに受け入れてもらうことを目指しており、2025年までに7車種を導入する予定。

bZ4Xの詳細

【You&Others:ヒトとヒト】
快適な移動空間に加え、大切な家族や仲間と過ごすかけがえのない時間と新しいライフスタイルを提供

(1)どの座席に座っても広く静かで心和らぐ空間
■BEV専用プラットフォームによる、ひとクラス上の広い室内空間
・Dセグメントセダン並みのタンデムディスタンス(前後シート間距離)1,000mmを確保
・足元の広さ(レッグルーム)も、前後ともミディアムセグメントSUVクラストップレベル

■自宅にいるような居心地
・低い位置のインストルメントパネル、大開口パノラマルーフ(装着車を設定)により解放感を創出
・落ち着いた室内を演出するファブリック張りのインストルメントパネル

■乗員どうしの会話も弾む、静かな空間
・遮音性の高いガラス、風切り音の減少などにより、走行中でも明瞭な会話が可能な静粛性

(2)走行時の省エネ性能向上と実用上(特に冬場の)航続距離の確保
■空力性能の追求、ボディ・ユニットの軽量化に加え、走行以外の消費エネルギー、特に冬場の暖房による消費電力を減らすため、以下の機構・装備を採用
・ヒートポンプ式エアコン
・シートヒーター、ステアリングヒーター、前席乗員足元の輻射ヒーター(トヨタ初)

■短い充電時間
・世界各地域の高出力充電にも対応(DC急速充電では150kWに対応、30分で充電量80%まで充電可能)

【You&Your Car:ヒトとクルマ】
BEVならではの運転の楽しさ、可能性を期待させるワクワク感の提供

(1)SUBARUとの共同開発を通じて磨き上げた走りの魅力と実力
…「電動車は退屈」という常識を覆す、滑らかで意のままになる走行性能と、本格SUVとしての走破性を実現

■e-TNGAの考え方に基づく、BEV専用プラットフォームの採用
低重心化、高剛性化を推進
[低重心化の取り組み]
・薄型大容量電池パックを床下・平置きで配置
・モーター、トランスアクスル、インバーターを一体化したe-Axleを採用(トヨタ初)
・充電機能と電力分配機能を集約したElectricity Supply Unit(ESU)を採用(トヨタ初)
[高剛性化の取り組み]
・主要骨格部位にホットスタンプ材、高張力鋼板を用いた軽量・高剛性なボディ構造を採用
・電池パックとその周辺、BEVユニットやラジエータ搭載部、前後サスペンション周りなど、各部の剛性を向上

■モーター駆動の特性を活かした走り
・素早いレスポンス、リニアな加速感、高精度な出力制御(加減速のコントロールとドライバーのペダル操作の軽減、滑りやすい路面のスリップ抑制制御など)
・前後モーターの独立制御(AWD車)による、回頭性や操縦安定性の向上
・SUBARUのAWD技術、X-MODEを採用(AWD車、トヨタ初)。また、X-MODEの新たな機能としてGrip-Controlを新開発し搭載。モーター駆動の特性を活かすことで、日常ユースからライトオフロード以上の走行まで対応、BEVの期待を超える高い走破性を実現

(2)新しいドライビング体験を支えるコックピット(メーター、操作系)
■メーターの見やすさを重視したコックピット
・メーターをステアリングホイールの上側を通して見えるように配置したトップマウントメーター(トヨタ初)。視線移動を少なく遠視点化し、見やすさを重視
・ステアリングコラムを含めた運転操作系を操作しやすいようモジュール化、手元からメーターの視線誘導を促す羽衣のような形状を採用


ワンモーショングリップ(プロトタイプ車両)

■ステアバイワイヤシステムと異形ステアリングホイールを組み合わせたワンモーショングリップ(トヨタ初)

ステアリングホイールとタイヤの間にメカニカルな結合のない、ステアバイワイヤシステムを一部車種に採用。特徴は以下の通り。

・ステアリングの回転角度を持ち替え不要な約±150°に設定。Uターンや車庫入れ、ワインディングロード走行時などでドライバーの負荷を大きく低減
・ドライバーが感じる操舵トルクと、タイヤの転舵角度を独立に制御することにより、操舵感を向上。ドライブモードセレクトと連動し、ステアリング特性を変更
・タイヤからの不要な振動は遮断しながら、ロードインフォメーションなど必要な振動のみ伝達。路面の凹凸を乗り越えるような場合や、レーントレーシングアシストの作動時なども、タイヤの動きを制御し、車両の安定性を確保
・ワンモーショングリップにより足元の空間が広まり、ドライビングポジションの自由度や乗降性が向上

■ダイヤル式シフト(トヨタ初)
・より直感的で簡便な操作を実現

(3)BEVの斬新さとSUVの迫力を表現したスタイリング
Hi-Tech and Emotionというデザインテーマのもと、BEVの先進感とクルマ本来の美しさを融合した造形にチャレンジし、先進的なスリークさと、SUVらしい力強さを両立したスタイリングを目指した。

■サイドビュー
四隅に配置したタイヤによる長いホイールベースを活かした、スリークなプロポーションとリフトアップしたSUVらしさの融合による新しいシルエットを実現

■フロントビュー
従来車のラジエータを象徴したセンター強調のテーマと異なる、空力アイテムが織り込まれたコーナー部と、上下に薄いバンパー形状により、BEVの独自性を表現。また、フードからヘッドランプ上部へと連続する、特徴的なハンマーヘッド形状で独自性にチャレンジ

■リヤビュー
リヤコンビネーションランプ、バックドア、バンパーは、タイヤへ向かう台形のテーマとし、低重心で力強いスタンスを表現

(4)最新のインフォテインメントシステム
■マルチメディアシステム
クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。通常のナビゲーション機能に加え、移動支援、充電施設表示、航続可能エリア表示等、BEV専用の機能にも対応

■音声認識機能の充実
ワイパーやエアコンなども動作可能

■OTA(Over the Air、無線通信)によるソフトウェアアップデート
最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」と、マルチメディアシステムは、OTAにより販売店へ入庫することなく性能向上のためのソフトウェアアップデートが可能

■デジタルキー(装着車を設定)
スマートフォンを携帯していれば画面操作なしでロック、アンロック、システムスタートが可能。スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人間で離れた場所での車両の貸し借りも容易

【You&the Environmentヒトと地球】
CO2排出量など、マイナスを減らすだけではなくプラスを生み出す

(1)エネルギーをつくり出すBEV
■ルーフソーラーパネル(装着車を設定)
1年間で走行距離1,800km(社内試算値)に相当する発電量を生成し、優れた航続可能距離に貢献。充電スタンドがない駐車場等でも充電可能なほか、災害時など緊急時でも、太陽光による充電が可能

(2)リサイクルをはじめとする、CO2低減へのより積極的な取り組み
■電池3R(Rebuilt、Reuse、Recycle)
世界トップレベルの電池容量維持率を確保し、電池のリビルト(検査・再組立て)、リユースにも積極的に取り組み。また電池リサイクルへの取り組みも推進

■リサイクル素材を積極的に採用

【You & Societyヒトと社会】
安心・安全な社会づくりへの貢献

(1)最新の予防安全性能
■最新のToyota Safety Sense
モビリティ社会の究極の願い「交通事故死傷者ゼロ」の実現に向けて、bZ4Xでは、進化したToyota Safety Senseを採用。ミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲拡大により、各機能の性能向上や一般道での支援を行う新機能を追加。事故の防止や交通事故死傷者のさらなる低減とドライバーの負担軽減を目指しています。

■高度運転支援技術アドバンスト パーク[Toyota Teammate Advanced Park](リモート機能付き)を採用(装着車を設定)

(2)BEVに求められる衝突安全性能の追求
■乗員、バッテリー、衝突相手のクルマを守る全方位衝突対応構造を採用
・BEVユニットコンパートメントに左右のフロントサイドメンバーを強固につなぐクロス骨格を設定、衝突のエネルギー吸収効率を向上
・車両前方に2つのクロス部材を配置し、相手車両への加害性を低減
・床下の電池パック全面搭載を実現するため、キャビン前側に強固な枠骨格を形成
・前面衝突・側面衝突それぞれにおいてキャビンや電池パックを安定的に保護するため、衝突時の入力荷重を複数経路に分散させる構造を採用

(3)電池の安全性
■電池不具合を「防止する」「兆候から検知する」対策の強化と、新技術の導入により、万が一の状況に対して安心・安全を確保する設計・多重監視システムを採用
・セルの異常発熱の原因となる異物が混入したとしても異常発熱しない設計をした上で異物混入を排除する製造プロセスを徹底
・電池の電圧・電流・温度を多重で監視。異常発熱の兆候を検知し、発熱を防止
・電池パックの冷却液が漏れても電池に冷却液が触れない設計をするとともに、電池に冷却液が触れても短絡(ショート)での発火を防ぐ、高抵抗タイプの冷却液を新採用
・ボディと一体となり万一の衝突時の保護性能確保に寄与する大容量電池パックを新採用

(4)外部給電機能
■DC外部給電機能(V2H、V2L)(日本仕様)
・アウトドアや災害時などの緊急時に、給電器を接続し、大出力の電力を住宅や家電に供給可能
・家庭用太陽光発電と併用し、日中は太陽光発電で家に電気を供給、余剰電力は給電器を通じて車両を充電、また夜間は車両にためた電気を自宅用の電力として使うことも可能

【主要諸元】(日本仕様・トヨタ測定値)


関連情報:https://global.toyota/


構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

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