リユース大手3社はEC&総合店網で攻勢
業界No.1の店舗数と実績を誇るセカンドストリート、ブックオフ、トレジャーファクトリーの3社に話を聞くと、いずれも消費者の中古品に対する抵抗感は薄れてきていると回答。昨年4月の緊急事態宣言直後は実店舗の収益が激減したため、各社はこぞってEC強化に舵を切った。特に大きな実績を上げたのが、セカンドストリートだ。
「弊社は実店舗やWebでも購入しやすいEC併売体制を構築しているため、掲載数を伸ばすことに集中しました。その結果、EC経由の売り上げは前期比178.8%、販売数は190.2%と大きく伸長しました」(セカンドストリート代表取締役社長・今泉さん)
自宅で過ごす時間が増えたことで、家具・家電、アウトドア用品、楽器、在宅勤務用アイテムが好調。ブックオフは今年4月にスポーツギアやアウトドア用品などをレンタル・購入できる新サービス「ブックオフレンタル」を開始した。対応店舗は10店舗のみだが、好評につき実施店舗を増やす考えだ。
EC経由の販売総額が昨対比180%以上を記録したトレジャーファクトリーでも楽器とアウトドア用品の売り上げは約50%増と好調。EC強化、商品の拡充・拡大にとどまらず、今期は過去最大となる年間15~20店の出店を計画。コロナ禍で撤退したロードサイドの紳士服店跡地に大型総合店を出店するなど、今が攻め時と捉える。
セカストはEC併売に舵を切りEC経由の売り上げ前期比178.8%!
コロナ禍でも店舗出店を進めたことやアウトドア用品&家具・家電といった成長カテゴリーの商品数増強・売り場増床による既存店の回復も寄与して売り上げは前年を上回った。2023年3月期までに800店舗を目指す。
セカンドストリート
ブックオフはレンタルDX始動でスポーツ関連商材売り上げ前年比110%!
『ブックオフスーパーバザー』など全国10店で「ブックオフレンタル」を開始。1店当たり30~60点のスポーツギアなどを取り扱う。サーフボードのレンタル料は2泊3日で3000円。体験提供が功を奏し、利用者の3割がレンタル後に購入。
ブックオフ
トレファクはジャンル拡大などでEC売り上げ前年比180%超!
2020年1月にスタートしたリユース企業向けオークション事業の盛況も手伝い、家具やキッチン家電などの巣ごもり消費アイテムほか、お酒の取り扱いも強化。専用アプリに買い取り完了を通知する新機能を実装し、3密対策にも配慮した。
トレジャーファクトリー
【繁盛店ヒットの方程式】
店舗利用と同じレベルでサービスを提供できる仕組みを作る
取材・文/編集部
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2021年9月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
DIME12月号の特集は「行列店に学ぶヒットの方程式」
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