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災害の増加で気象・地震関連市場は400億円規模に

2021.10.29

近年、雨の降り方が局地的かつ激甚化しており、各地で大きな被害をもたらすなど異常気象がクローズアップされている。

「予報の自由化」をもたらした1995年5月施行の気象業務法改正から26年が経ち、現在放送中の主人公が気象予報士で、気象予報会社も舞台となったNHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』が話題となるなど、予報業務許可を取得している気象関連企業の活躍の場も広がりを見せている。

また、2007年12月には、地震動の予報業務許可も加わったが、今月に入り、首都圏でも震度5強の地震が発生、近年の全国的な地震の活発化に伴い、地震動の予報についても広がりを見せている。

災害増加で気象・地震関連市場は400億円超規模へ

TDBによると、2016年度から2020年度決算の収入高が判明した気象・波浪の予報業務許可事業者22社の収入高合計をみると、2018年度以降、3期連続で前年度比増加と右肩上がりで推移しており、2020年度の収入高合計は366億2900万円(前年度比4.3%増)となった。水害を中心に年々災害が深刻化するなか、気象に関する注目度は高まりつつあり、官民からの受注が増加していることが背景にあるとみられる。

気象・波浪市場

22社の2018年度から2020年度の収入高動向をみると、2020年度は「増収」企業5社(構成比22.7%)となった一方、「減収」企業は11社(同50.0%)と全体の5割を占めた。2019年度は、台風第15号、19号などによる大型の災害などもみられ、「増収」の構成比が45.5%と上昇したものの、2020年度は、前年度からの反動に加え、新型コロナウイルスの影響などもあり「減収」の構成比が上昇しており、収入が落ち込んだ企業が半数となった。

なお、2018年度、2019年度、2020年度「3期連続増収」企業は3社(構成比13.6%)となった一方、「3期連続減収」企業は2社(同9.1%)となった。

10億円未満が86.4%を占める

22社を収入高(2020年度)の規模別にみると、「1億円未満」(10社、構成比45.5%)が最多となった。次いで「1億~10億円未満」が9社(同40.9%)で、10億円未満が全体の86.4%となるなど、中小規模事業者が大半を占める結果となった。一方、「10億~50億円未満」は1社(同4.5%)にとどまり、「100億~500億円未満」は2社(同9.1%)となるなど、収入高10億円以上の企業は構成比で13.6%にすぎない。

規模別収入高

収入高規模別増減

また、22社のうち、収入高の増減について収入高規模別(2020年度)にみたところ、「100億~500億円未満」(2社)の企業には減収がなく、2社とも増収となり、「10億~50億円未満」(1社)も増収となるなど総じて堅調な業績を示した。

一方、「1億円未満」の小規模事業者(10社)は増収企業がゼロで、「横ばい」が5社(構成比50.0%)、「減収」が5社(同50.0%)となっているほか、「1億~10億円未満」(9社)は「減収」が6社(同66.7%)と伸び悩んでいる業者が多くみられる。大手事業者と中小規模事業者の二極化が鮮明となっており、2020年度の収入高合計の増加は、大手事業者の堅調な業績が業界全体を牽引している。

業歴「10~30年未満」が63.6%を占める

22社を業歴別にみると、「10~30年未満」が14社(構成比63.6%)と最も多く、次いで「30~50年未満」が6社(同27.3%)、「50~100年未満」が2社(同9.1%)と続いた。気象業務法は93年5月に改正され、95年5月から施行されたが、法改正を契機としてその前後で相次いで設立されたことがわかる。

一方、「10年未満」はゼロとなるなど、近年、新規参入企業がみられないことが判明した。

業歴別分布

(地震動)2020年度は前年度比減少に転じる

2016年度から2020年度決算の収入高が判明した地震動の予報業務許可事業者14社の収入高合計をみると、2019年度まで右肩上がりで推移したものの、2020年度の収入高合計は49億9300万円(前年度比5.7%減)となった。

新型コロナウイルスの影響により、国内外で案件の中止や延期、営業活動の制限などによる利用機会の減少がみられたことが背景にあると見込まれる。

14社の2018年度から2020年度の収入高動向をみると、2018年度、2019年度については、「増収」企業がともに7社と構成比で50.0%を占めたが、2020年度は一転、「減収」企業が9社(構成比64.3%)を占めた。

地震動市場

10億円未満が92.9%を占める

14社を収入高(2020年度)の規模別にみると、「1億円未満」(7社、構成比50.0%)が最多となった。次いで「1億~10億円未満」が6社(同42.9%)となった。10億円未満が全体の92.9%となるなど、小規模事業者が大半を占める結果となった。一方、「10億~50億円未満」は1社(同7.1%)にとどまった。

また、14社のうち、収入高の増減について収入高規模別(2020年度)にみたところ、「1億~10億円未満」の企業は4社(構成比66.7%)が「増収」となった一方で、「1億円未満」の小規模事業者は6社(同85.7%)が「減収」となり、小規模事業者ほど苦戦を強いられていることが判明した。

収入高分布

収入高別増減

業歴「10~30年未満」が64.3%を占める

14社を業歴別にみると、「10~30年未満」が9社(構成比64.3%)と最も多く、次いで「10年未満」「30~50年未満」がともに2社(同14.3%)と続いた。2007年12月に地震動の予報業務許可が加わったが、14社中10社が2007年12月以前に設立されていたことが判明した。

業歴別分布

(気象・波浪)

今回の調査結果で、気象・波浪の予報業務許可事業者22社の収入高合計は、2018年度以降、2020年度まで右肩上がりで推移するなど総じて堅調な業績を示した。しかし、2020年度の収入高をみると、年商100億円以上の大手事業者は増収となり、総じて堅調な業績を示した一方、年商10億円未満の中小規模事業者は増収企業が10.5%にすぎず、新型コロナウイルスの影響などもあり、減収企業が57.9%を占めるなど、大手事業者と中小規模事業者で二極化しており、大手事業者の堅調な業績が業界全体を牽引していることが判明した。

「サービスは各社すでに出尽くした感があり、正直なところ頭打ちだ」(中小気象予報事業者)との声が聞かれるように、民間の気象予報事業者の多くは(一財)気象業務支援センターから仕入れる気象データをクライアントのニーズに合ったデータに加工して提供しているが、仕入れる気象データの内容に各社大差はないため、付加価値を高められる余地は限られている。このため、独自の観測データの入手や観測網の整備が求められるものの、資本力のある大手事業者とは異なり、中小規模事業者では難しいのが現実だ。

しかし一方で、近年の異常気象が各地で大きな被害をもたらしており、従来の「天気予報はそもそも無料で手に入るもの」という意識も変わりつつあるという。「サービスに対する話を聞いてもらえる機会が確実に増え、案件の見積もり件数も増えてきた」(中小気象予報事業者)との前向きな声も聞かれ始めている。あらゆる産業に気象は密接に関連している。顧客側のニーズに対応した精度の高い気象情報を提供することで、今後、今以上に市場が拡大することが見込まれる。

(地震動)

今回の調査結果で、地震動の予報業務許可事業者14社の収入高合計は、2019年度まで、右肩上がりで推移したものの、2020年度は新型コロナウイルスの影響などにより減少に転じた。14社を収入規模別にみると、10億円未満が全体の92.9%となるなど、中小規模事業者が大半を占める結果となった。2020年度の収入高規模別増減分布をみると、「1億円未満」は85.7%が「減収」となった一方で、「1億~10億円未満」の66.7%は「増収」となるなど、コロナ禍でも健闘が目立つ結果となった。

今月7日には千葉県北西部で発生した地震により埼玉県、東京都の一部で、震度5強を観測するなど、近年、日本各地で地震が頻発しているほか、将来的に発生が予測されている大規模地震、「南海トラフ地震」など、今後ますます、緊急地震速報(予報・速報)などの情報は重要性が増すものとみられる。それに伴い、市場規模もなだらかながらも右肩上がりで推移するものとみられる。

構成/ino.

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