
飼い猫に必要なケアの一つに爪切りがある。しかし「猫は爪とぎをするのに、爪切りが必要なのだろうか?」と疑問に思う方もいるかもしれない。そこで、本記事では室内飼いの猫に爪切りが必要な理由と、自宅で猫の爪を上手く切るためのコツを解説する。最近猫を飼い始めた方や、愛猫がなかなか爪を切らせてくれずに悩んでいる方はぜひチェックしてほしい。
猫の爪切りは必要?
爪とぎをする習性がある猫に爪切りが必要なのか、疑問に感じている方も多いだろう。まずは、室内飼いの猫に爪切りが必要な理由を詳しく見ていこう。
室内飼いの猫なら爪切りをした方がいい
結論から言えば、室内飼いの猫なら定期的に爪切りをした方が良い。伸びた爪は家の中のカーペットやカーテンなどの布製のものに引っ掛かりやすいため、引っ掛けた拍子に爪が折れて出血してしまったり、転倒して怪我をしてしまったりするリスクがあるからだ。また、猫の爪が巻き爪に変形してしまうと、爪が肉球に向かって食い込むように伸びてしまうため、歩行が難しくなる恐れもある。
爪とぎと爪切りの両方が必要な理由
爪とぎをする猫にも爪切りは必要だ。その理由は、爪とぎと爪切りではその役割が異なっているから。爪とぎの役割は、爪の表面にある古くなった層を剥がし、新しい尖った爪を出すこと。いくら猫が爪とぎをしても、爪の長さが短くなることはなく、その先端は鋭く尖ったまま。そのため、先端の尖った部分を短く整えるためには、定期的に爪切りをする必要がある。
老猫や体調の悪い猫の場合は、爪とぎを行わなくなることもあるため、古くなった爪の表面が残ったまま、固い爪が伸びていってしまう。爪とぎをしない猫には、よりこまめなケアをしてあげることが大切だ。
猫の爪切りに関する基礎知識
次に、猫の爪切りに使う道具や、爪切りの頻度、最適な爪の長さなどの基礎知識をチェックしよう。
猫の爪切り道具の種類
猫の爪切り道具にはさまざまなタイプが存在するが、よく使われるのがギロチンタイプとハサミタイプの2種類。ギロチンタイプは、丸い穴に爪を通してからレバーを握って爪を切る。切れ味がよく、切る時にパチっと音がしないため、太い爪の猫や爪を切る時の音を怖がってしまう猫でも安心だ。ただし、ギロチンタイプは初心者には扱いづらい場合もあるため慣れが必要だ。
もう1つのハサミタイプは、工作用のハサミと同じように使えるため、初心者にもおすすめ。また、角度の微調整がしやすいため、柔らかい爪でも切りやすいといったメリットもあり、子猫の爪を切るのにも向いている。愛猫の特徴に合ったものを選んでみよう。
最適な爪切りの頻度
猫の爪切りは、月に1回程度のペースで行うのが理想。しかし、最適な頻度は猫の爪の状態や性格によっても異なる。1度の爪切りですべての爪を切らせてくれないケースが多いため、爪の状態をマメにチェックし、伸びている爪を切るように心がけよう。
猫の爪はどこまで切るのか
猫の爪を切る時は、鋭く尖った先端の部分だけを切り落とすようにしよう。どこまで切っていいのか迷う場合は、爪の先端から1~2mm程度を目安でやめるようにする。
猫の爪切りの手順は?
次に、自宅での猫の爪切り方法を見ていこう。上手く切るコツも紹介するのでチェックしてほしい。
猫がリラックスしているタイミングを見計らって
爪切りは、なるべく猫がリラックスしているタイミングを見計らって行うようにしたい。興奮状態で暴れる猫を無理やり押さえて進めようとすると、爪切りの角度や長さを誤ってしまい、猫に怪我をさせてしまうリスクがあるからだ。
爪切りの時の体勢
爪切りの際は、猫を後ろから抱っこして膝の上に座らせた状態で切ると良い。抱っこをしてもじっとしているのが難しい場合は、猫がうつ伏せになっている時に切りたい爪の肉球を触って切るなど、他の体勢も試してみよう。
爪切りは後ろ足・外側から
爪切りは、猫が嫌がりづらい順番で進めていくとスムーズだ。多くの猫は前足の親指の爪(狼爪)を切られることを一番嫌がるため、後ろ足の外側の爪から内側へと順番に切り進めよう。
肉球を軽く押して爪を出す
猫の爪は、普段は肉球に埋もれて隠れている。爪切りの時は肉球の上下を挟むように軽く指で押さえて爪を出そう。あまり強く押すと猫がストレスを感じるため、優しく触るように注意したい。
猫が爪切りを嫌がる時の対処法
最後に、猫が爪切りを嫌がる時の対処法を紹介する。困った時はここで紹介する方法を試してほしい。
一度にすべての爪を切ろうとしなくてもいい
すべての足の爪切りが完了するまで、大人しくしていられる猫はそう多くない。猫が嫌がっているのに無理に爪切りを進めると、さらに爪切りが苦手になってしまう。一度に爪切りを終わらせる必要はないので、爪1~2本を切ったら一度中断し、別のタイミングに残りの爪を切り進めていくようにしよう。
バスタオルや洗濯ネットを使って落ち着かせる方法も
猫は狭いところを好むため、バスタオルでくるんだり、洗濯ネットに入れたりすると安心して大人しくなることが多い。洗濯ネットを使う場合は、通気性がよく、猫が窮屈に感じないように少しゆとりのあるサイズのものを選ぶようにしよう。
上手く切れない時は無理せず獣医師やトリマーに相談を
なかなか猫の爪切りが上手くいかない場合は、無理をせず獣医師やトリマーに相談しよう。家での爪切りは嫌がる猫でも、病院では大人しく爪を切らせてくれることも多い。
文/oki
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