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脳血管のサイズ測定により脳動脈瘤のリスクを予測できる可能性、南オーストラリア大学研究報告

2021.10.16

脳血管のサイズで脳動脈瘤リスクを予測可能か

動脈が部分的に膨らんだものを動脈瘤という。脳の動脈瘤が破裂すると、致命的となることの多いくも膜下出血を引き起こす。

このたび、南オーストラリア大学(オーストラリア)の神経解剖学者であるArjun Burlakoti氏らが、頭部CT血管造影(CTA)により脳内の血管のサイズを調べることが、脳動脈瘤の発症リスクの予測に有用な可能性があるとする研究結果を報告した。

研究の詳細は、「BMJ Open」に9月16日発表された。

Burlakoti氏は、「くも膜下出血は、最も危険なタイプの脳卒中であり、脳動脈瘤から血液が漏れたり破裂したりすることで生じる。くも膜下出血を起こした人の半数以上は死亡する」と話す。

今回の研究でBurlakoti氏らは、ランダムに選んだ145人の入院患者の頭部CTA画像を用いて、脳の動脈ネットワークを構成する動脈の相対的なサイズが脳動脈瘤に及ぼす影響を検討した。

対象者の平均年齢は60.9歳(18〜100歳)で、男性が67人、女性が78人だった。

その結果、脳内で複数に枝分かれして脳に血液を供給するさまざまな動脈のサイズが互いに釣り合っていないと、脳の血流が障害されて血圧が上昇し、動脈瘤が形成されやすくなる可能性のあることが明らかになった。

なお、Burlakoti氏らの過去の研究では、動脈瘤破裂が最も高頻度に生じる場所である左右の前大脳動脈近位部(A1)の直径比が最大で1.5以上異なる場合、そこに動脈瘤が発生するリスクは80%になることが報告されている。

一方、左右対称性の比が1.5未満である場合には、同リスクは7.8%とされている。

Burlakoti氏は、「この研究結果に基づいて、MRIおよびCTA検査で、患者の脳動脈の対称性を確認し、非対称的である患者に対しては、脳動脈瘤の発生について定期的にスクリーニングを行うべきだ」と主張している。

Burlakoti氏らによると、脳動脈瘤破裂患者のほぼ半数は死亡し、障害が残ることなく回復するのはわずか3分の1だという。脳動脈瘤により、世界中で毎年、約50万人が命を落としている。

その半分は50歳未満であり、発症リスクは女性の方が高い。

Burlakoti氏は、「未破裂の小さな脳動脈瘤の多くは、一般的な画像検査では検出されない。そのため、動脈瘤が大きくなって症状が現れたり破裂したりするまで診断されない可能性がある。

その段階で診断されたときには、たいていの場合、手遅れだ」と同大学のニュースリリースで述べている。

脳動脈瘤破裂の主な症状は、突然の激しい頭痛、複視、吐き気と嘔吐、肩凝り、筋力低下、混乱、けいれん発作、心停止である。脳動脈瘤が早期に発見された場合、薬物療法、食事療法、ライフスタイルの変更により血圧をコントロールしながら脳動脈瘤をモニタリングし、破裂を遅らせることができる。

手術での除去も可能だが、脳損傷や脳卒中のリスクを伴うため、破裂リスクが高い場合にのみ推奨されるという。(HealthDay News 2021年10月4日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://bmjopen.bmj.com/content/11/9/e051028

Press Release
https://www.unisa.edu.au/media-centre/Releases/2021/scientists-find-vital-link-to-identify-people-at-risk-of-aneurysms/

構成/DIME編集部

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