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廃材でアートをつくる注目の美術家・長坂真護の展覧会が日本橋三越本店で開催

2021.10.12

先進国が投棄した廃材でアートを作り続けている長坂真護(MAGO)さん。彼はたまたま経済誌で目にした記事をきっかけに、2017年6月にガーナのスラム街・アグボグブロシーを訪れたという。そこで目の当たりにしたのは、先進国から電子機器のゴミが途上国へ投棄されている現実。この真実を伝えるため電子ゴミを利用し、アート制作を行なうようになったという。

作品がこれだ。一見、子供や月が描かれただけの作品のようだが、よく見ると、そこかしこに基盤などの電子ゴミとともに構成されていることがわかる。そんな彼は芸術系の学校を出た美術家かと思いきや、意外にも歌舞伎町の元ホスト。そんな異色の経歴で、ほぼ無名だったにも関わらず、2021年4月に伊勢丹新宿店で開催された美術展では、同店の美術催事売り上げの最高額を更新したという。

さらに、 アートの売り上げは、ガーナ・スラム街の教育、文化、経済、そして人々へ還元する「サステナブル・キャピタリズム」(持続可能な資本主義)活動に使われているのも注目されているポイントだ。

そんな彼の作品を約300点も鑑賞できる展覧会が、「Still A Black Star / We Are Same Planet~私たちは繋がっている~」が、2021年10月13日(水)~10月24日(日)、日本橋三越本店(日本橋三越本店本館7階催物会場)で開催される。

今回は、彼がこうしたアートをつくるきっかけとなった国「ガーナ」、平和を祈った「月」、未来を描いた「新世界」、そして新たに小豆島を舞台に描く新シリーズ「We Are Same Planet」を加えた4テーマで展開。特に新たに加えた「We Are Same Planet」は、コロナ禍によりガーナへ渡航ができなかった長坂さんが、国内での活動を続ける中、日本の小豆島にも多くのマイクロプラスチックやシーグラスなどの廃棄ゴミがあることを知り、小豆島の廃棄物を使ってアートで表現した意欲作だ。

●「ガーナ」
経済誌で目にしたごみの山にぽつんとたたずむ子どもの写真が、運命のターニングポイント。世界には日本を含む先進国が捨てた電子廃棄物の墓場が存在していた。ガーナのスラム街の電気廃棄物の山を見て抱いた「この現実を変えたい」「世界最高のエコタウンにしたい」という強い想いをアートへと昇華した作品。

●「月」
2015年に起きたパリ同時多発テロ。テロ以前に一時パリに住んでいた長坂真護は既知のその現場を事件後訪れた。現場を目の当たりにして抱いた“恐怖”と“葛藤”。自身の理念の一つである“世界平和”、その想いを表現するために生まれた作品。世界中のどこでも誰でもみることができ、心に平安がもたらされる“月”をモチーフに。

●「新世界」
2020年、突如我々の生活は一変した。古い概念を捨て、新たな思想を築くことを迫られている。長坂真護が絵で表現するニューノーマルという新しい概念思想。彼の見つめる先の未来がここにある。

●「小豆島」(SHODOSHIMA)
2021年7月、長坂真護がこれまで活動してきたガーナのスラム街「アグボグブロシー」が消滅したと知る。焼き場の失業者に新しい仕事を提供するため、オリーブ農園の勉強に訪れた小豆島にも、沢山のマイクロプラスチックやシーグラスの破片があった。長坂真護の目に映る、小豆島に住む妖精や生き物を、これらの投棄物を使いアートで表現。

長坂さんは、今回の展覧会の開催に向けてコメントを寄せた。


なかなかガーナのみんなに会えなくても、我々の心は繋がっている。
地球上にあるゴミはガーナであろうが、日本で起ころうが、同じ地球という星で繋がっている。
僕はそんなことを抱き、今回、彼らと同じ星、「We Are Same Planet」を通し、「Still A Black Star」
ガーナのまだ輝けない星を輝かせる新しい挑戦が始まります。
今回は今までのガーナのシリーズ、平和を祈ったお月様のシリーズ、
未来を描いた新世界に、小豆島を舞台に描く新シリーズの
「We Are Same Planet」シリーズたちを堪能して行ってください。
我々はどんな困難でもきっと克服できる。
この美しい星を未来の子供達に繋ぐためにも、僕はこの使命をアートで全うします。
では「Still A Black Star / We Are Same Planet ~私たちは繋がっている~」を
心ゆくまでお楽しみ下さい。


近年、サステナブルやSDGsといった環境を意識した新語が当たり前のように使われるようになっている。が、実感することは難しい。長坂さんの作品を見れば、きっと〝何か〟を感じられるはずだ。

長坂真護/ MAGO
1984年生まれ。2009年、自ら経営する会社が倒産し、路上の画家になったアーティストMAGOは、2017年6月、「世界最大級の電子機器の墓場」と言われるガーナのスラム街“アグボグブロシー”を訪れ、1日わずか500円の日当で先進国が捨てた電子機器を必死に燃やしながら生きる彼らと出会った。そして“大量のガスを吸い、ガンになり30代で逝くと言われる彼らを犠牲にして、我々が富を形成する事がそんなに大事か?美術の力をもってこの真実を先進国に伝えたい”と決意。アートの売り上げから生まれた資金で、これまでに1000個のガスマスクをガーナに届け、2018年には、スラム街初の学校『MAGOART AND STUDY』を設立。2019年8月、アグボグブロシー5回目の訪問で53日間もの期間ガーナのスラム街アグボグブロシーに滞在し、彼らの新しい希望と生活のために、スラム街初の文化施設『MAGO E-Waste Museum』を設立した。この軌跡をエミー賞授賞監督カーン・コンウィザー氏が追い、ドキュメンタリー映画 “Still A Black Star”を制作し、アメリカのドキュメンタリー映画アワードImpact Docs Awardで優秀賞4部門受賞。現在、公開へ向けて準備中。

【展示会詳細情報】
タイトル: Still A Black Star / We Are Same Planet ~私たちは繋がっている~
日程: 2021年10月13日(水)~10月24日(日)[最終日は午後6時終了]
場所: 日本橋三越本店本館7階催物会場
作家来場: 2021年10月17日(日)、10月23日(土)、10月24日(日)
※諸般の事情により、予定しておりますイベントなどが変更・中止になる場合がございます。

文/寺田剛治


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