どうなってるの?切り絵で作られた「水の入ったペットボトル」に困惑の声多数
日本画のような精巧な建物画から人気アニメのキャラクターまで、近頃の切り絵アートの進化には目を見張るものがあります。
数多くの個性的な切り絵アートが並ぶ中、ツイッターでひと際注目を集めている切り絵作家の作品がこちらです!
水の入ったペットボトル?
— シンプルに、水!の切り絵ができました。
そんなコメントと共にツイートされたこちらの画像。
一瞬、「…切り絵?何が?」と頭がついていかなかった人も多いのでは?
切り絵で作られているのは「水の入ったペットボトル」全体で、もちろん立体ではなく平面のただの紙です。
そんな風に聞いても何がどうなっているのかよくわからないのがこの作品の面白さで、「しばらく理解できませんでした」「どうやって作っているの?」「信じられません。凄すぎ」と、リプライ欄には困惑の声が溢れていたのでした。
うーん、改めて見ても、普通に水の入ったペットボトルにしか見えません…!
立体切り絵作家
多くの人を驚かせた作品の作者はSouMa(@SouMaNoKirie)さん。「立体切り絵作家」として多方面で活躍されているアーティストです。
実は「水とペットボトル」は二部作になっており、こちらはもう1つの作品である「流れ着いたペットボトル」の切り絵。
切り絵だと思って見ているはずなのに、それでも平面には見えないクオリティに驚かされますね。
SouMaさんの立体切り絵作品は、紙を削いで薄膜のような状態にする「剥がし切り」という独自の技法を使うことで、グレーの部分や光の明度などを表現されているのだとか。
唯一無二ともいえる個性的な切り絵アートについて、SouMaさんご本人に着想のルーツを伺ってみました。
「もともとは立体的な造形物を作ることが好きだったので、立体的なものに模様を切り込んだ作品を作ることがスタートで、それから平面の切り絵も作るようになったという流れです。作品作りに興味を持ち始めた年齢が5〜6歳と幼かったので、今思えば一枚の繋がった紙から作るという現在の作風はまだパーツに分けて作る発想が少ない段階だったからこそ生まれたものなのだと思います。現在の多くの作品が抽象的なのも、造形物をゼロから想像の中だけでデザインすることが得意だったからかもしれません。」
活動を始められた当時はまだ立体切り絵というジャンルは無く、取材時は「立体的な切り絵を作っています」と答えていたというSouMaさん。そこから次第に言葉が縮まり、各方面で「SouMaの立体切り絵」という新しいジャンルとして取り上げられるようになったのだとか。
広く認識してもらえていることはとても嬉しいが、そこに縛られずこれからも常に新しい表現方法を自由に追求していきたいと思っていると語ってくれました。
※画像は全てSouMaさんのツイッターより引用
■SouMaさん
1枚の繋がった紙から創造する驚愕の立体切り絵作家。作品展示やアートディレクション、オーダーのご依頼、承っております。
■ツイッター https://twitter.com/SouMaNoKirie
■YouTube https://www.youtube.com/channel/UCouNGsK5SZV-w24JY2_sojw/featured
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.