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Clubhouseでマネタイズできるクリエイターは登場するか?

2021.10.07

音声SNS「Clubhouse」が、9月30日に日本のメディア向けにオンライン記者発表会をClubhouseアプリ内で実施した。

2020年2月に運営会社であるAlpha Explorationがアメリカで創業し、同年3月にスタートしたClubhouseは、今年1月に日本国内でベータ版が公開されたことをきっかけに日本でも情報感度の高いスタートアップ界隈を中心に普及。その後、招待制であり、限られた人しか参加できないことなどが話題になり、急速に知名度を上げた。しかし、現在では、Clubhouse以外にTwitterの「Space」、Spotifyの「Greenroom」といったClubhouseの類似サービスが存在することから、この界隈では激しい覇権争いが繰り広げられている印象がある。

そんな中、音声SNSのパイオニアであるClubhouseが、ついに日本進出を本格化させることを発表。会見にはClubhouseの共同創業者である同社CEOのポール・デイビソン氏と同社CTOのローハン・セス氏の2人と同社国際部門統括責任者のアーティ・ラママーシー氏、ゲストに『プロセスエコノミー』『DX進化論』などの著書で知られる、IT批評家でClubhouseクリエイターの尾原和啓氏が出席し、日本語へのローカリゼーション実施と日本人クリエイター向けに収益化機能を導入するとした。

左からClubhouse CEO 兼共同創業者、ポール・デイビソン氏、Clubhouse CTO 兼共同創業者、ローハン・セス氏、Clubhouse 国際部門統括責任者、アーティ・ラママーシー氏

日本語ローカリゼーションとマネタイズにみるクリエイターエコノミーの可能性

発表会では、まず、ポール氏が、ローハン氏と共にClubhouseを立ち上げた理由について、「何か新しく事業を始めるのであれば、自分たちが30代になったこともあって、若者向けのSNS以外のサービスを立ち上げることを考えた」と説明。その後、2人が好きだったオーディオを使ったサービスを考えたものの、音声コンテンツの開発と成功は難しいと感じ、紆余曲折を経て、音声SNSアプリの開発に舵を切ったという。

Clubhouseをスタートさせて以来、以前に増して声の力を高く評価するようになったというポール氏。2020年3月の立ち上げからの1年間については、「最初は少数でチームを運営してきたが、慎重にコミュニティを成長させることを考えた。そうしているうちに波が押し寄せるようにユーザー増えた。その度により良いサービスにしていくことを考えてきたので、すごくエキサイティングな1年だった」と振り返る。しかし、全世界中でユーザーが激増することについては予想していなかったとも。

また、Clubhouseの楽しみ方は、フォロワーやいいねを増やすことを目標にするよりも声を通して人間らしいつながりを感じてもらうことであり、「会話を楽しんだ後、アプリを閉じる時には開いた時よりも爽快な気分になってもらいたい」と語った。

今回新たに導入する日本語ローカリゼーションについては、アーティー氏が「アプリのUI、ガイドライン、カスタマーサービス、通知など全てが日本語対応する。今月から来月にかけてテストを行い、年末に正式に発表する予定だ」と説明。一方、収益化については、ポール氏が「日本語ローカリゼーションと同じく年末に導入予定だ」と語るも、具体的な方法は明言せず。「アメリカですでに開始している投げ銭、ルーム入室時の課金、月額サブスクリプションの3つの方法を検討していく」と述べるにとどめた。

ゲストでClubhouseが著書の出版につながったという尾原氏は、現在の日本のClubhouseの利用状況を「第2フェーズにある」と説明。尾原氏によると、芸能人も訪れるなど、華やかな印象があったClubhouse普及初期とは異なり、現在は10〜20人規模のコミュニティがいくつも存在し、そこで濃厚なコミュニケーションが生まれているという。

また、Clubhouseの魅力は、「日本でもクリエイターエコノミーに注目が集まっているが、Clubhouseには例えば、ルームの中で会話している時に参加している人数をあえて表示しないなど、クリエイターが自分のままでいられる雰囲気がある」とし、「"Be Your Self"というコンセプトの下にClubhouseは、慎重にコミュニティを拡大してきた。自分らしくいられる文化と安心できる居場所があることでクリエイティブがどんどん双発的に起こっていく。日本でもそういう状況が熟成してきた。そこに日本語ローカリゼーションと収益化機能が加わることで、日本のClubhouseシーンは第3フェーズに移行する」との見解を示した。尾原氏曰く、そうなればより豊かなクリエイターエコノミーの生態系が確立されるとのことだ。

さらに尾原氏は、ポール氏に日本のコミュニティで好評なことや今後求められる機能について聞かれると、好評なことについては「最近実装されたウェーブやノーティフィケーション機能があるおかげで、Clubhouseに足を運びやすくなった」と答えた。しかし、今後求められる機能に関しては、クリエイターも今後はClubhouseで稼いでいく必要があるという考えから、「日本では月額サブスクリプションで収入を得ているクリエイターも多いため、安定性を考えると月額サブスクリプションがいい。ただ、Clubhouseのコミュニティからクリエイターが生まれることも大事なので、それを重視するのであれば投げ銭がいい」と収益化の方法を提案。「多くのクリエイターが収益化を待っているため、これまでのClubhouseの文化を壊さないように導入されることに期待している」と続けた。

クリエイターとスポンサーをマッチングさせる機能の開発も

発表会の終盤では、Clubhouseの今後の展望についても語られた。アーティー氏は、クリエイターのサポート体制について、「日本でも海外で実施しているCSP(クリエイター・サポート・プログラム)を導入する予定だ」と述べたほか、クリエイターとスポンサーをマッチングさせる機能の開発を進めていることも明らかにした。ポール氏は、Clubhouseではミュージシャンが集まる音楽系のルームの人気も高いことから、空間オーディオ機能を導入したが、引き続き音質の向上にも投資していくと述べた。

また、今年の夏前には30万程度だった1日に開設されるルーム数も、現在は約70万にまで増加。1ユーザー当たりの1日の平均利用時間はグローバルで70分だが、日本は113分と長く、熱心なユーザーが多いという。ポール氏は「Clubhouseにとって日本は不可欠な国」とし、今後も需要がある特定のニーズを掘り下げるなど優先して展開を進めていく考えだ。

現在、アメリカでは企業とスポンサー契約を結んだり、投げ銭で何百ドルも稼いだりするなど、自分のルームの製品化により、Clubhouseでマネタイズできているクリエイターが増えているという。そのような例を見るに、日本語ローカリゼーションと収益化がスタートすれば、今後は日本でもClubhouseでマネタイズできるクリエイターが増えていくのではないだろうか?そうなれば音声SNSから生まれるクリエイターエコノミーの可能性もさらに広がっていきそうだ。

文/Jun Fukunaga
編集/福アニー

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