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9月最終週に米国株式市場が乱高下した理由

2021.10.07

9月最終週の米国株式市場が大きく乱高下した。その原因は何なのか。また、今後想定される展開とは。

そんな乱高下する米国株式市場についてこのほど、三井住友DSアセットマネジメントが以下のレポートにてまとめた。

【ポイント1】乱高下する米国株式市場

9月最終週の米国株式市場は、好悪材料が交錯し、大きく乱高下した。

28日は米長期金利の上昇がインフレ懸念から加速したことや、つなぎ予算と政府債務の上限適用の凍結に関する法案審議が否決され、政府閉鎖やデフォルトへの懸念が台頭したことなどから大きく下落した。30日も政府債務の上限適用を巡る与野党の対立とデフォルトへの懸念が燻り、再び下落した。

10月1日の株式市場は、それまでの下落の反動もあり、大幅高となった。その背景には、米下院で超党派のインフラ法案の採決が先送りとなったものの、バイデン大統領が議会で可決されたつなぎ予算案に署名し、政府機関の閉鎖が回避されたこと、長期金利が再び1.5%を下回ったこと、新型コロナウイルスの経口治療薬開発への期待が高まったこと、などがある。

【ポイント2】金利の上昇持続には疑問

株式市場下落の主因は長期金利の上昇だった。足元で長期金利が急上昇したきっかけは、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の政策金利予想(いわゆるドットチャート)が引き上げられたことと思われる。加えて、原油価格の代表的指数であるウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)が年初来の高値圏である74~75米ドル/バレルで推移していることも、インフレに対する懸念を拡大させた。

今年に入ってから、米10年国債利回りが上昇した局面は今回を含め2回ある。それは、①1~3月、②8~9月だ。①は2020年7月から続く金利上昇が加速した局面だった。この①と②では長期金利の上昇の背景に違いがある。

①1~3月は、新型コロナウイルスの感染拡大が一巡し、ワクチンに対する期待も高まった。さらに、バイデン大統領の大型景気対策に対する期待から、経済正常化の加速が強く意識された。また、実質金利が大きく上昇したことも特徴だ。実質金利上昇の背景には、量的緩和の縮小などの金融政策の変更に対する懸念もさることながら、間近に迫る大幅な景気回復への期待があった。

②8~9月は実質金利の上昇が小幅に留まっている。量的緩和の縮小が年内にも始まるとみられる一方、足元の景況感が停滞気味であることなどが背景だ。また、インフレについては耐久消費財の価格上昇がピークアウトしつつある。三井住友DSアセットマネジメントは、賃金・サービスのインフレも労働供給が回復すれば、ピークアウトすると見ている。

こうしたマクロ環境を考えれば、長期金利の上昇はしばらく続く可能性はあるが、次第に落ち着きを取り戻すと考えられる。

【今後の展開】再度業績に注目が集まる展開へ

米国株式市場は、当面長期金利の動向には注意する必要がある。株式と債券価格の相関を見ると、一旦低下に向かっていた正の相関が再び上昇した。長期金利の上昇で株価が下落したためだが、長期金利が低下すれば株価が上昇しやすいことも意味する。

一方、株式と業績の関係も必ずしも弱まっているわけではない。引き続き正の相関を維持している。10月中旬以降に発表が始まる企業決算は引き続き好調と考えられ、経済対策の発動も期待されている。量的緩和の縮小が12月にスタートしても、市中に滞留する資金が縮小することにはならず、流動性も十分にある。米国株式市場は、長期金利の動きが安定すれば、再び堅調に推移すると見られる。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント株式会社
http://www.smd-am.co.jp


構成/こじへい

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