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「雇ってみないとその人の能力はわからない」と口にする上司の真意

2021.10.04

■連載/あるあるビジネス処方箋

前回、部下の仕事を取り上げ、抱え込む上司について私の考えを述べた。今回は、その続編としたい。このタイプの上司は、次のような言葉を口にすることが多い。

「雇ってみないと、その人の力はわからない」

「中途採用で入社させたが、結局、使えなかった。面接試験ではわからないよ。現場に放り込んでみないと、使えるかどうかなんてわからない」

フリーランスになったここ17年で、こういう上司(=管理職や役員)を少なくとも30人はみてきた。新卒採用の入社の難易度で言えば業界の中位から下位の会社で、社員数300人以下が大半を占める。特に100人以下の会社に目立つ。

結論から言えば、こういう上司は人を雇うことにあまりにも無責任であり、無知なのだと思う。管理職は何をするのか、を正しく心得ていない可能性がある。正確に言えば、上にいる役員や社長が、そして社内全体が理解していないはずだ。「管理職はプレイヤーとして仕事をすれば大きな問題はない」と見られている職場なのだろう。

こんな考えは、根本から誤りだ。まず、正社員であれ、非正規社員(派遣、契約、アルバイト、パートなど)であれ、雇う側には責任があることを心得ていない。賃金を払うのは当たり前であり、「それで責任を遂行した」と思うのは数十年前の考え方だ。

雇った以上、正社員ならばできるだけ長く、非正規ならばせめて契約期間終了までは安心して働くことができるようにしなければいけない。そこには、育成や成長がないといけない。

だが、それは様々な理由から難しい。だからこそ、書類選考や面接、適性検査を念入りに行い、厳選をするのだ。厳選の仕組みは、本連載の次の記事をご覧いただきたい。

躍進を続けるベンチャー企業の採用システムは何が違うのか?【前編】
躍進を続けるベンチャー企業の採用システムは何が違うのか?【後編】

こういう企業は受験者を多数募り、様々な観点からセレクトし、採否を決める。これがまっとうな姿なのだが、「雇ってみないと、その力はわからない」と口にする上司が多数いる職場は正反対だ。採用試験で感覚的になんとなく選んでみて、とりあえず現場に放り込む。それで多少、上手くいくと「使える奴」、上手くいかないと「使えない奴」とレッテルをはる。安易な評価なのだ。

本来、現場に配属する以前に、書類や面接、適性検査をして慎重に検討し、採否を決めるのが最重要だろう。ここをおろそかにして、「使えない」なんてありえない。

この類の会社は総務部があっても人事部がない。社長や役員、一部の管理職が人事権を独占的に握り、恣意・主観で動かしている可能性がある。そのような動きは社員数1万を超える本格的な大企業でも時折、見られるが、社内でごくわずかな範囲だ。

この連載で一流の大企業やメガベンチャー企業への入社を機会あるごとに勧めるのは、「雇ってみないと、その力はわからない」「現場に放り込んでみないと、使えるかどうかなんてわからない」と口にする管理職を見聞きしたことがないからだ。こういう会社は人を育成する土台や仕組み、文化がある。入社しておいて損はない。

なぜ、上司でありながら、部下の仕事を取り上げ、抱え込むのか。なぜ、雇う前にセレクトに次ぐセレクトをする発想がないのか。これらは、表裏一体の関係にある。つまりは、人事マネジメントについて無知である可能性が高い。解雇や退職強要、パワハラがこのクラスの会社に多いのは、人事マネジメントを心得ていないからだ、と私は思う。

こういう管理職や役員がいる会社には新卒であり、中途であれ、採用試験にエントリーはしないほうがいい。あなたの心身が痛み、嘆く日々になるはずだ。そんな人生を歩んでほしくないから書いておきたかった。

文/吉田典史

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