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一般のオフィスにも職業性喘息のリスクあり、英バーミンガム大学研究チーム報告

2021.10.01

喘息の誘因がオフィスに隠れている可能性

ごく一般的なオフィスにも職業性喘息のリスクがあり、職場環境が改善されない場合、そこで働く患者の離職率は100倍以上にも上るというデータが報告された。

英バーミンガム大学のChristopher Huntley氏らの研究によるもので、欧州呼吸器学会(ERS2021、9月5~8日、オンライン開催)で発表された。

職業性喘息は一般的に、アレルゲンとなり得る粉塵が発生しやすい工場などで多いとされているが、Huntley氏らはこの研究で、工場勤務者ではなくオフィスワーカーの喘息リスクに着目。英国の職業性肺疾患の医療データベースを用いた横断研究を実施した。

2004年1月~2020年12月に診断された職業性肺疾患患者2,761人のうち55人(2.0%)が、オフィスワーカーであり、そのうち47人(85.5%)が職業性喘息と診断されていた。年齢は平均47.9±11.8歳で、女性が70.2%だった。

喘息を引き起こす誘因として、以下の3つの因子が特定された。1つ目はオフィス内部の環境(プリンターのトナー、床の接着剤、洗浄剤など)で22人(50%)に関連し、2つ目は換気システム(空調のカビ、換気シャフトの不適切な設置など)で11人(25%)に関連していた。

3つ目はオフィスに隣接する外部環境(作業場、塗装、車両の排気ガスなど)で9人(20%)に関連していた。

これらの結果からHuntley氏は、「全ての喘息患者は、診断された時点で職場に何らかの誘因がないか考慮すべきだ」と述べている。

同氏はまた、「喘息の誘因に対する対策は、従業員の雇用安定につながる」とも語っている。反対に、職場内の喘息の誘因に対して雇用者側が対策を取らなかった場合、喘息のある従業員は離職する確率が高いという。実際、本研究ではそのようなケースでの離職のオッズ比が101.3(95%信頼区間10.4~990.3)に上ったとのことだ。

米国肺協会のスポークスパーソンであるMeredith McCormack氏は、職業性喘息について、「職場にいる時に喘鳴、咳、胸部圧迫感などの症状が現れる場合は、この病気を疑うべきだ。その他の症状として、水っぽい鼻水が出たり、喉の炎症も該当する」と解説する。

では、職業性喘息ではないかと思い当たった場合には、どうすればよいのだろうか。

「まずは医師に相談することだ」と話すのは、米ロング・アイランド・ジューイッシュ・フォレスト・ヒルズのJohn Raimo氏だ。また同氏は、「喘息の誘因を特定するために、どこで何をしていた時に症状が現れたかを記録すると良い」とアドバイスしている。

誘因に曝露されてから症状が現れるまでの時間は人や条件によって大きく異なるが、発症が成人後であり、休日になると明らかに症状が改善するのであれば、職業性喘息を考慮する必要があるという。

医師に喘息と診断され、症状の誘因が職場にあると分かったら、次にすることは上司との話し合いだ。「雇用主は従業員のために対策を講じるべきであり、従業員はそれを要求する権利がある」とRaimo氏は述べる。

具体的な対策として、カビの除去やカビの原因となる湿気の発生源の修繕、刺激の少ない環境資材の利用などが挙げられ、個人的対策としてはマスクをはじめとする保護具の使用が推奨される。また、「社内での配置転換が解決策になる場合もある」と同氏は付け加えている。

なお、学会発表された研究結果は、一般に査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2021年9月9日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://k4.ersnet.org/prod/v2/Front/Program/Session?e=262&session=13568

構成/DIME編集部

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