軽快な乗り味でありながら、前傾がきつくないクロスバイクは5km以上の自転車通勤に最適。ある程度のスピードも出せるので、忙しい朝の時間を効率的に使うことができる。
通勤自転車の大本命といえるのが、MTBとロードバイクの中間的なポテンシャルを持つクロスバイクだ。頑丈さとスピードに加え、フラットバーハンドルと〝程よい〟前傾姿勢が取れるフレームにより、スポーツバイク初心者でも乗りやすい設計だ。
5km超の通勤にも対応するタイプではあるが、「体力に自信がない」と不安を感じる人なら、eクロスバイクがおすすめ。特に最新モデルは、100km超もアシストできるもの少なくなく、バッテリー切れの心配は皆無。仮に切れても多段ギアを備えているので、苦もなく走り続けられる。またインフレームバッテリーのモデルが多く、スポーツバイクらしさを損なわないのもポイントだ。
付属するパーツ類も自転車通勤に適した構成になっているのも特徴だ。前後のライトやキャリア、駐輪しやすいスタンド、中にはカギ付きのものも。これらが付いていなくても、キャリアのダボ穴があらかじめ採用されているのでパーツの追加や交換ができるなど、拡張性も高い。自転車通勤を始めたものの、理想と現実に差が出ることは初心者ならあるもの。クロスバイクなら、優れた拡張性で〝その差〟を埋められる。
【選び方のポイント】
[1]首や肩、腰などが痛くなりにくい程よい乗車姿勢で乗れる
[2]通勤で必要とされる付属パーツが多いもの
[3]充電回数が少なくてすむ、大容量バッテリー搭載モデルを選ぶ
クロスバイク【5〜10kmまで】
低重心設計で高い安定感を実現
パナソニック『XU1』25万1000円
2020東京五輪で採用されたケイリン先導車の開発で培ったデータをフィードバック。従来モデルのフレーム設計の低重心化を図ったことで、より安定感のある乗り心地を実現した。サドルの高さも低くなり、乗降しやすくなった。
【SPEC】フレーム:アルミニウム 充電時間:3時間 航続距離:82km(エコノミー走行)〜44km(フルパワー走行) 重量:24.5kg
パナソニック独自開発のダイレクトドライブ機構を採用。自然で力強いアシスト力を発揮。
8Ah 36Vとハイパワーを誇るバッテリーはダウンチューブと一体化したデザインを採用。
〈KON’S REVIEW〉コスパ ★★★★☆ 走行性 ★★★★☆ デザイン性 ★★★☆☆
フレーム設計の見直しで足つき性が良くなり、ストップ&ゴーがしやすいですね。
ドライブユニットの搭載位置に秘密
キャノンデール『Quick Neo』35万2000円
ドライブユニットを斜めに搭載してフレームの前後長を抑えたことで、ペダリングがしやすく、アシストが利かなくなる時速24km以上でも快走できる。最長165kmの航続距離を誇るので、ロングライドでも活躍。
【SPEC】フレーム:アルミニウム 充電時間:3時間30分 航続距離:165km(エコノミー走行)〜60km(フルパワー走行) 重量:16kg
肉厚が2段階に変わるハンドルは、幅720mmとMTB並みの広さと剛性を誇る。
〈KON’S REVIEW〉コスパ ★★★☆☆ 走行性 ★★★★★ デザイン性 ★★★★★
ハブにセンサーを装備。専用のアプリに走行距離やスピードなどのデータを送信可能です。