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「子育てをしていると採用で不利になる」と感じている女性の割合は?

2021.09.30

守るものができると、仕事観は変わるもの。我が子&パートナーとともにより良い生活を送るべく、転職を考える子育て世代のビジネスパーソンは多いことだろう。

では、子育て世代は仕事探しや転職活動において、どんな価値観を持っているのだろうか。また、転職活動の実態とは?

Indeed Japanはこのほど、20〜40代の子供をもつ男女1,000名を対象に「子育て世代の転職活動と労働状況」に関する実態調査を実施した。詳細は以下の通り。

転職活動理由の1位は男女ともに「給与待遇面の向上・改善」も、男性の方が約10ポイント高い結果に

子供が生まれて以降に転職活動を行った“子育て世代”に対して、転職活動で重視する価値観や転職実態について調査した。転職活動を行った理由は、男女ともに「給与待遇面の向上・改善」が最多となったが、女性が39.2%であるのに対し、男性は49.4%と10.2ポイント高い結果となった。

また、首位以外の回答をみると性別によって転職理由に差があることがわかる。男性では第2位が「時間外労働など労働環境を改善・向上したかったから」で27.2%であったのに対し、女性は同理由の回答が16.0%で第6位に留まっており、男性より課題視することが少ないことがわかる。

一方で女性の24.0%が回答し第3位の理由となった「より子育てに専念できる時間を確保したかったから」は、男性の回答は14.0%で第6位に留まり、転職活動において考慮する優先順位が低いことがわかる。また、男性4位の「自分のキャリア(スキル)アップしたかったから」は女性では7位(13.8%)、女性4位の「時短勤務やリモートワークなど柔軟な働き方をしたかったから」は男性では9位(10.6%)などの差も見られた。

このような結果から、男性は女性よりも職場環境の改善やキャリアアップを理由として転職を検討し始める傾向が高く、一方女性は男性よりも子育てとの両立を理由として転職を検討し始める傾向が高いことが見受けられる。男性に比べ、女性の方が長期的なキャリア形成や子育てと仕事との両立が課題になっていることがうかがえる。

転職の決め手は、男性は「給与の向上・改善」、女性は「子育てと仕事の両立がしやすい」が1位

過去の子供を持ちながらの転職活動の結果、実際に転職したか否かを調査した。その結果、男性の61.6%、女性の54.2%といずれも半数以上が「転職しなかった」と回答しているが、女性の方が実際に転職した割合が高い結果となった。

実際に転職した421名に対し、転職先の企業を選んだ1番の決め手を聞くと、男性の第1位は「より高い給与がもらえたから(25.5%)」、第2位は「より自分のスキルを活かせる職場だと感じたから(14.6%)」であった一方、女性の第1位は「時間外労働が少なく、より子育てとの両立がしやすいと感じたから(26.2%)」、第2位は「自分の希望する業界だったから(16.2%)」と男女間で差が出る結果となった。

この結果からも、実際の転職においても、女性は男性よりも「子育てとの両立」を重視する傾向があることがわかる。

転職活動の結果、転職しなかった理由は、男女ともに「応募したい求人が見つからない」が最多

一方、転職活動をしたものの実際には転職しなかったと回答した579名に対し、転職しなかった理由を聞いたところ、男女ともに「求人検索したが、応募したい求人が無かったから」を理由として挙げた人が大多数を占める結果となった。男性62.3%に対し女性77.5%と、女性の方が15.2ポイント多い結果となっている。

応募したい求人がなかった理由を詳しく尋ねると、男性の第1位は「希望の給与条件を満たす求人がなかったから(42.2%)」、第2位は「自分が希望する業界の求人がなかったから(25.0%)」、第3位は「自分のスキルを活かせる求人がなかったから(22.9%)」という結果だった。

それに対し女性は第1位「希望の雇用形態で働ける求人がなかったから(36.2%)」、第2位「希望の給与条件を満たす求人がなかったから(27.6%)」、そして第3位は同率で「時間外労働が少なく、より子育てとの両立がしやすい求人が無かったから(24.8%)」「子育て支援や補償などの制度が手厚く、子育てと仕事の両立がしやすい求人が無かったから(24.8%)」という結果に。女性の方が男性よりも、就業条件が自身の希望と合わないことを理由に挙げる傾向が高いことがわかる。

仕事探しの段階においても、男性は給与条件に加え、自身のキャリアを中心に検討する傾向が強いのに対し、女性は給与条件以外に、雇用形態や子育てとの両立を前提に検討する傾向が高いことがわかる。

女性の9割、男性の8割が、子育てをしながらの転職活動は難しいと感じている

転職活動や実際の転職において、女性は男性よりも育児との両立を検討事項に入れている傾向が高いことがわかった。では、育児が転職活動にもたらす影響にはどのようなものがあるのだろうか。

子育てをしながらの転職活動は、子育てをしていない状況で転職活動を行う場合よりも難しいと感じるかどうかを聞いたところ、女性の9割、男性の8割が難しいと感じると回答している。男女とも大多数が、子育てが転職活動に影響を及ぼすと感じていることがわかる。特に女性の方がその割合が高く、男性よりも10.8ポイント高い結果となった。

なぜ、子育てをしていると転職活動が難しいと感じるのか、その理由を聞いたところ、男女ともに「家庭を持っているので、自分の都合だけで仕事を選べないから」が最多となった。しかし、女性の方が男性よりも12.5ポイント多い結果となっている。

さらに第2位以降は、男女差が表れる結果となった。男性の第2位は「現在の生活リズムを変えることが難しいから(29.6%)」、第3位は「子育てが忙しく、そもそも求人を検索する時間がとれないから(22.6%)」と、時間のやりくりに関連した理由を挙げる人が多いことがわかった。

一方で、女性の第2位は「子育てをしていると採用に不利になると思うから(39.7%)」、第3位は「子育てと両立できる求人が少ないと感じるから(39.5%)」と、育児と関連した理由を挙げる人が多い傾向にある。

中でも、性別による意識の差が最も大きかったのは、「子育てをしていると採用に不利になると思うから」。女性の4割(39.7%)が理由として挙げているのに対し、男性は1割(11.4%)に留まっており、女性は男性の3.5倍もの人が、育児が採用に不利になると感じていることがわかった。

転職活動で重視するポイントは、男性1位「給与」に対し、女性1位「ワークライフバランス」

子供がいる中で転職活動をする際に重視するポイントを尋ねたところ、男女ともに上位2位に「給与」と「ワークライフバランス」が挙がり、第3位以下の理由は同様に「福利厚生」「やりたい仕事」「成長できる環境」と続いた。

しかし、男女間で差が出たのは1位と2位の順番で、男性は第1位が「給与が高い」50.6%だったのに対し、女性の第1位は「ワークライフバランスのとれた働き方ができる」で64.4%にのぼる。これは、男性回答43.0%と21.4ポイントの差があった。また、女性の回答だけでみても第2位の「給与が高い」41.0%とも23.4ポイントの差があり、女性は転職時、特にワークライフバランスを重視する傾向が非常に強いことがわかる。

女性の80%、男性の65%が現在の職場は「働きやすい」と回答

“子育て世代”の働く環境に焦点を当てると、女性の80.0% 、男性の65.0%が現在の職場は子育てと仕事を両立する上で「働きやすい」と回答している。女性の方が男性よりも14.5ポイント多い結果となった。

働きやすさを感じるのはどのような時かを聞いたところ、男女ともに一番多かった回答は「子育てに対して職場の理解がある」でしたが、男女別で見ると女性が67.8%、男性は42.2%と25.6ポイントの差があった。

育児と仕事の両立がしやすいと感じている割合は男女ともに多いものの、男性は女性よりも育児に対する職場の理解を得にくい傾向があると言えそうだ。

現在の職場が「働きにくい」と感じる理由は?

一方、子育てと仕事を両立する上で現在の職場が「働きにくい」と回答した方228名に、どのような時に働きにくさを感じるかを聞いたところ、男性の40.4%が「残業を強いられ帰宅できない状況」を挙げており、女性の13.0%と比較して27.4ポイントも多い結果となった。

経済協力開発機構(OECD)が昨年発表した有償労働時間の国際比較データで日本の男性は有償労働時間が世界1位の結果が出ており、20~40代の働き盛りの男性特有の子育てと仕事を両立する上での課題が現れていると言えそうだ。

また、女性では44.2%が「突発的な休みの融通が利かない」ことを理由に挙げ、男性の同回答結果(34.4%)よりも9.8ポイント高い結果となった。

■調査結果に対する有識者コメント:日本女子大学名誉教授 大沢真知子氏

今回の調査の中で、もっとも大きくジェンダーギャップが見られたのが「転職活動において“子育てが採用に不利になる”と考えている女性が多いのに対して男性はあまりそう思っていない」という結果でした。

これは、多くの企業で子育て中の女性が戦力として期待されていないことを示しているのではないかと考えられます。しかしこれでは、高い能力を持つ女性人材が採用できず、企業の持続的な成長にも繋がることが難しいです。

他方、男性が転職に際して「待遇やスキルを活かすこと」を考えているのに対して、女性は「子育てと仕事の両立がしやすいこと」を転職活動の第1の理由に挙げています。このような傾向からも、女性自らも子育ての負担を引き受けてしまっている現状が浮かび上がっています。

このような状況を変えていくためには、企業が採用のあり方を見直し、子育て中の女性が不利にならないようにすることが大事です。また、男性が家事や育児に参加できるように、働き方を見直し、長時間労働を是正していくことも重要となります。そして、何よりも、子育ては夫婦でやるものであり、それを社会全体でサポートしていくことが必要であると思います。

<プロフィール>

大沢 真知子(おおさわ まちこ)
日本女子大学名誉教授
南イリノイ大学経済学研究科博士課程修了、経済学博士。
コロンビア大学社会科学研究センター助手、シカゴ大学ヒューレットフェロー、ミシガン大学ディアボーン校助教授、日本労働協会(現日本労働研究・研修機構)研究員、亜細亜大学経済学部助教授・教授を経て日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授。2013年4月に同大学の「現代女性キャリア研究所」所長に就任し、2021年3月に定年退職し、現在は名誉教授。内閣府仕事と生活の調和に関する専門調査会、男女共同参画局監視・影響専門調査会などの委員も務め、著書に「21世紀の女性と仕事」など。

<調査概要>
調査主体:Indeed Japan株式会社
調査対象:全国の20~40代で15歳以下の子供と同居し、転職活動経験がある男女1,000人
割付方法:男女を均等割付
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年9月11日~9月13日

出典元:Indeed Japan株式会社
https://jp.indeed.com/


構成/こじへい

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