もし日本政府がなくなってしまったら、日本銀行券は紙くずになる。しかし、金(ゴールド)は、希少性が高く、他国通貨との交換が可能であるため、安全資産といわれている。そのため政情不安や戦争勃発などの有事の際はよくゴールドが買われる。しかし、ゴールドは重く、物理的に持ち運びが大変な欠点がある。この欠点を解消できるのがビットコインだ。ビットコインはそもそもデータなので有事の際に重いゴールドを持ち運ぶより効率がよい。そのため情勢が不安定になると、世界のお金がビットコインへ流れ、価格が急騰してきた。それゆえ、最近では「デジタル・ゴールド」とも呼ばれるようになっている。
●ゴールドとビットコインの共通点
安全資産の地位が交代する日は来るのか?
ビットコインにはゴールドに比べた長所があるが、ビットコインを形作るブロックチェーン・ネットワークがなくなると、データもろとも消失してしまう。一方、ゴールドは手元に現物さえあれば物々交換ができる。ゆえに安全資産の地位はゴールドのまま、そのバックアップにビットコインが使われていくだろう。両方を保有しておけば、有事の状況に応じて使い分けできるので安心だ。
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取材・文/久我吉史